感想:アニメ「はたらく魔王さま!」第13話(最終回)「魔王と勇者、真っ当に仕事に励む」


 アニメ「はたらく魔王さま!」(全13話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■TVアニメ『はたらく魔王さま!』公式サイト
http://maousama.jp/

 CS放送・AT-Xでの視聴です。

第13話(最終回) 魔王と勇者、真っ当に仕事に励む


■あらすじ

 魔王はサリエルとの戦いの後、千穂を置いてエンテ・イスラに帰ってしまった。

 という「夢」を見た千穂は、本当に真奥(魔王)は帰ってしまうのではと心配するが、魔王は戦いの後の町の修復などで魔力を使い果たしているので、とても無理とあっさり否定する。サリエルは魔王にゲートにほうり込まれてエンテ・イスラに強制送還されたはずだったが、何故かマグロナルドの冷蔵庫の中にたどり着いていた。助け出されたサリエルは店長の木崎に一目ぼれしてキモイラブコールを送り、冷たい目で見られる。

 ある日芦屋(アルシエル)が暇が欲しいといって、魔王城から姿を消してしまった。さらに魔王もマグロナルドのバイトを一週間休むという。恵美(エミリア)は魔王たちがエンテ・イスラで何かを企んでいるのではと調査するが、手がかりは無かった。千穂とエミリアは魔王の後をつけて、ビルの工事現場にたどり着く。実は以前漆原(ルシフェル)がエミリアと鈴乃(ベル)に仕掛けた発信機の代金の引き落としが迫っていたが、その金が無いため、日雇いのバイトで金を作ろうとしていたのだった。ところがルシフェルが詐欺に引っかかって、羽毛布団や浄水器や消火器を買わされ、代金12万の支払いまであることが判明する。魔王たちは業者のところに押しかけるが、業者の悪どいやり口に手も足も出ず引き下がる羽目に。しかしエミリアの入れ知恵でクーリングオフが利き、商品は全て業者に引き取らせた。魔王とアルシエルは危機をなんとか乗り切ったことに祝杯をあげる。おしまい。


■感想

 むぅぅ、何だこの話は…、最終回に短編的なものを持ってこられて、なんというか終わったような気がしない結末でした…


■総括

 4月スタートアニメ最大の伏兵でした。原作のことを全く知らずに視聴を開始したので、序盤は正直何の期待もしていなかったのですが、4話くらいからノリがつかめてくるともう面白いこと面白いこと。

 基本的には「異世界の魔王が現代日本でバイトに励むドタバタ物」で、そこに異世界からの刺客とのバトルというファンタジー要素を組み合わせて、この全然両立しないような話を滑らかにくっつけて実に面白く仕上げていました。原作のアイデアも良いのでしょうが、アニメは原作以上に面白いという話で、アニメスタッフにも恵まれたのでしょう。

 第一話は「魔王の異世界の逃走から、魔王たちが現代日本に馴染むまで」をわずか30分で描写して見せてシナリオについてはやるもんだと思っていましたが、以後も充実した内容の話が続いてレベルが高く、スカ話無し。作画もよかったし、OP曲はノリノリで今期最高にお気に入りだったし、OP映像も作品世界にがっちり合っていたし、で、大満足。まあ、最終回が「あっれー?」という何か微妙なお話だったのが残念ですが、それを差し引いても五点評価で五点満点の作品でありました。また一年後くらいに続編を期待ですね。