感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第26話(シーズン1 第26話)「甘きマイクロ回路」

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【※以下ネタバレ】
 
シーズン1(1~28話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ
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第26話 甘きマイクロ回路 A Cube of Sugar (シーズン1・26話)

 

あらすじ

ジャズマンに扮したアメリカのスパイ、ビンセント・ディーン。彼は敵国の重要機密を記録したマイクロ回路を入手するが、それを連絡員に手渡す前にとらえられてしまった。IMFチームは彼を救い出し、回路を回収することができるのか。


ジャズマンに扮した米国のスパイ、ビンセント・ディーン。彼は敵国の重要機密を記録したマイクロ回路を入手するが、それを連絡員に手渡す前に捕まってしまう。IMFチームは彼を救出し、回路を回収することができるか。ディーン救出のためローラン(マーティン・ランドー)が連絡員になりすまし捕まり敵本部に潜入、シナモン(バーバラ・ベイン)がディーンの妻役で回路奪還を目指す。


【今回の指令】
 ジャズマンでもあるアメリカの諜報員ビンセント・ディーンは、東側での演奏旅行中に、敵の機密を記録した「マイクロ回路」を入手したが、それを味方に渡す前に捕まってしまった。現在東側情報部の大物センコ・ブロービンが自らディーンの尋問に当たっているが、未だマイクロ回路発見には至っていない。IMFチームはディーンを救出し、またマイクロ回路を発見・回収しなければならない。


【作戦参加メンバー】
 ブリッグス、ローラン、シナモン、バーニー、ウィリー


【作戦】
 ブリッグスは、大使館の人間という設定でディーンに面会するが、ディーンは麻薬づけにされていてまともに会話もできない状態である。ブリッグスはこっそり部屋に秘密の七つ道具セットを隠して立ち去る。

 シナモンはディーンの妻のふりをしてブロービンを訪ねる。そしてディーンの持ち物の麻薬入り角砂糖の中に隠されていたマイクロ回路を発見し、こっそり回収する。

 一方、ローランはディーンの仲間のふりをしてわざと逮捕され牢に入れられるが、七つ道具を使って牢を抜け出す。そしてディーンに投与される麻薬の中に特殊な薬を混ぜて牢に戻る。その麻薬を注射されたディーンは仮死状態となり、はた目には心臓まひで死んだように見える。慌ててブロービンは証拠隠滅のため、ディーンを火葬するように命じる。

 火葬場には既にバーニーとウィリーが細工をしており、死体が燃やされたように見せかけて、既に掘ってあったトンネルからディーンを救い出す。

 最後、ローランは、ブロービンに秘密をなんでも話すといって二人だけになるが、次の瞬間ブロービンを薬で眠らせ、自分は七つ道具の中に用意していたブロービンの変装マスクをかぶって脱出する。

 最後メンバーが勢ぞろいし、車で逃走するシーンで〆。


監督: ジョセフ・ペヴニー
脚本: ウィリアム・リード・ウッドフィールド&アラン・バルター


感想

 評価は△。


 話は一応筋道立ってはいたものの、実に淡々とした展開で、心躍るものが無いまま終わってしまう、いまひとつのエピソードだった。

 しかし、一点だけ面白いところもあった。今回は序盤から、バーニーとウイリーの二人は、他のメンバーとは絡まずに、火葬場の近くのトンネルで延々と壁に穴を掘っている。そして、二人が何をしているのか視聴者には隠されたまま終盤まで行ってしまうのだが、クライマックスでブロービンが「証拠隠滅のため、ディーンの死体をさっさと火葬にしてしまえ」と命じるシーンで、初めて視聴者に「ああ、そういう事か」と悟らせるという作りは面白かった。バーニーが焼却炉の小窓の内側にバーナーで目くらましの火をつけて、それを外から見た人間が焼却炉の中に火が付いた、と騙されてしまうシーンとかはちょっと痛快だった。


 それはそうと、今回は謎の上司の指令がやたら回りくどくて弱ってしまった。何せこうである。

(前略)鉄のカーテン内への演奏旅行中にディーンは、仮に第三次大戦になった場合それさえあれば敵の攻撃計画の全貌がわかろうという、電子計算機のマイクロ回路を手に入れた。(以下略)

 これで『マイクロ回路』が何なのか、即座に理解しろというほうが無理である。頭をひねった結果、マイクロ回路とは要するに『USBメモリ的に機密情報が格納されている機械的媒体』だと認識したのだが、それで良いのだろうか。


参考:今回の指令の入手方法

 ブリッグスが酒屋を訪ね、合言葉を言うと、女店主は在庫を探してくると言って店の奥に引っ込む。ブリックズは店内の箱の中からオープンリールテープレコーダーと資料を取り出し、音声を再生しつつ資料を見て指令を確認する。最後「このテープは5秒以内に消滅する」といってテープが煙を噴き上げる。


参考:指令内容

 おはよう、ブリッグス君。それはビンセント・ディーンといって、ジャズ演奏家であると同時にわが方の優秀な諜報員でもある。鉄のカーテン内への演奏旅行中にディーンは、仮に第三次大戦になった場合、それさえあれば敵の攻撃計画の全貌がわかろうという、電子計算機のマイクロ回路を手に入れた。ところが、彼はそれを連絡員に手渡す前に捕まってしまったのだ。彼の尋問には、全東ヨーロッパの諜報網を動かしているセンコ・ブロービンがあたっているが、まだディーンの口を割ってマイクロ回路を発見するには至っていない。

 そこで君の使命だが、ディーンが口を割る前に彼を救い出すとともに、そのマイクロ回路を手に入れることにある。例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なおこのテープは五秒以内に消滅する。成功を祈る。

シーズン1(1~28話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ

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