感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第68話(シーズン3 第15話)「奴を証人席へ!」


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【※以下ネタバレ】
 
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海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン3」あらすじ・感想まとめ
 

第68話 奴を証人席へ! The System (シーズン3 第15話)

 

あらすじ

シンジケートのボスが殺人罪で起訴されるが、検察側の証人が殺されてしまう。今や事件を立証できるのは、傘下の冷静沈着なカジノ支配人だけ。IMFは支配人に組織に裏切られたと信じ込ませて、ボスの悪事を証言させられるか。


シンジケートのボスが殺人罪で起訴されるが、検察側の証人が殺されてしまう。今や事件を立証できるのは、傘下の冷静沈着なカジノ支配人だけ。IMFは密告する殺し屋、ギャンブル好きのイイ女、傲慢な会計士をそれぞれ演じ、支配人が組織から裏切られたと信じ込ませ、ボスの悪事を証言させられるのか!?


【今回の指令】
 シンジケートのボスであるコンスタンチン・ビクター(通称:ミスターV)は、殺人容疑で起訴されるはずだったが、昨日検察側の重要証人が殺害されてしまった。これにより、ミスターVの有罪を立証できるのは、彼の十数年来の友人である賭博場経営者ジョニー・コスタだけとなった。IMFはコスタにミスターVを有罪とする証言をさせなければならない。


【作戦参加メンバー】
 レギュラー:フェルプス、ローラン、シナモン、バーニー、ウィリー
 ゲスト:無し


【作戦の舞台】
 アメリカ国内


【作戦】
 フェルプスは、殺し屋という設定でコスタと会い、シンジケートからコスタ殺しを依頼されたが断ったところ、別の人間が送り込まれたと説明する。フェルプスは、その殺し屋の顔を教える代わりに金をよこせと要求するが、コスタは信じない。

 シナモンは賭博場に入り浸り、コスタと親しくなると、こっそりコスタのサインを手に入れる。ローランはコスタの偽造サインを練習したり、ミスターVの声色で偽のメッセージを録音したりと準備を行う。一方バーニーは、賭博場の金庫室に潜入し、金庫に25,000ドルを入れておく。

 やがてローランはミスターVが送った会計士という設定で賭博場に乗り込み、金庫をチェックするが、金庫に入っている金額がコスタの記録より25,000ドル多いことを指摘して騒ぎ出す。

 さらにシナモンは、コスタの文字を真似した偽小切手で25,000ドルを手に入れたり、カードゲームのディーラーにコスタの偽メモを見せて自分を30,000ドル分勝たせるなど、派手に動く。不審に思ったコスタの部下たちがローランに相談し、ローランはコスタが自分の愛人のために賭博場で好き勝手をやっている、と断罪する。さらにローランはコスタの部下たちに、録音しておいた偽のミスターVのメッセージを聞かせ、事実上店を掌握してしまう。

 コスタはシナモンを締め上げ、シナモンは「ミスターVに頼まれてコスタを陥れるためにやった」と嘘を白状する。そこにウィリー演じる殺し屋が現れ、コスタは慌てて逃げ出す。コスタはミスターVに連絡を取り、ミスターVは状況が理解できず、殺し屋など知らないとなだめるものの、コスタは逆にシラを切られていると思い込む。

 最後にコスタは賭博場の金庫室に逃げこんで立てこもると、ローランたちに向けて、ミスターVとは法廷で会うと叫ぶ。そこに金庫室の警報を知って警察が駆け付けてくる中、IMFメンバーが賭博場から立ち去るシーンで〆。


監督: ロバート・ギスト
脚本: ロバート・ハムナー



感想

 評価は○。

 劇的な面白さは無かったものの、ほどほどには面白い、ごく平均的なエピソードというところだった。

 IMFが策略を駆使して、長年の友人であるミスターVとコスタを仲たがいさせ、コスタが自ら警察に証言するように持ち込む、という流れは、あっと驚くようなひねりはなかったものの、ストーリー展開に無理はなく、ほどほどには楽しめたので良しとしたい。


 ところで、今回ローランがミスターVの声色を真似して偽のメッセージを録音する際、なんとわざわざレコードに吹き込み、再生するときもレコードプレイヤーに針を落として再生していた。ちゃんと録音テープがある時代に、何故わざわざレコードなどというクラシカルな媒体を使ったのか不思議であるが、テープと違ってレコードだと好きな個所にランダムアクセスして再生できるから、という事だろうか。


 今回のサブタイトルの原題「The System」は、どうやら劇中で語られた「会計システム」の事ではないかと思われる。


参考:今回の指令の入手方法

 フェルプスが人気の無い部屋(病院の一室?)に入り、引き出しを開けると、中には大きめの封筒とオープンリール式テープレコーダーが入っている。フェルプスはテープを再生して指令を聞きつつ、封筒の中の写真を取り出し、医者がレントゲン写真を見る台に差し込んで確認する。指令は最後に「なおこのテープは直ちに処分すること」といい、フェルプスが金属製の容器の液体の中にテープを放り込むと、テープから煙が吹き上がる。


参考:指令内容

 おはよう、フェルプス君。その男は名前をコンスタンチン・ビクターというが、仲間内ではミスターVで通っているシンジケートのボスである。最近、彼は殺人容疑で起訴の運びとなり、保釈の身で公判の開かれるのを待っていたが、昨日検察側の重要証人が殺されるに及んで、情勢は彼に有利に展開してしまった。ところがここにもう一人、ジョニー・コスタはミスターVの十年来の友人であるが、その有罪を立証できるのは今やこのコスタだけである。そして、そのコスタは目下のところ、シンジケートの一環である賭博場の経営にあたっている。

 そこで君の使命だが、このジョニー・コスタに、シンジケートのボス・ミスターV有罪の証言をさせることにある。例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは直ちに処分すること。成功を祈る。
 
 

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海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン3」あらすじ・感想まとめ