感想:アニメ「エロマンガ先生」第12話(最終回)「エロマンガフェスティバル」

『エロマンガ先生』クリアファイル

エロマンガ先生 | アニメ公式サイト http://eromanga-sensei.com/
放送 BS11。全12話。

【※以下ネタバレ】
 

第12話(最終回) エロマンガフェスティバル (2017年6月24日(土)深夜放送)

 

あらすじ

 正宗たちが取材&執筆合宿に出かける前、エルフは紗霧に「しばらく正宗を連れ出す代わりに、紗霧のいう事をなんでも聞く」という約束をしていた。合宿後、紗霧は早速約束を守ってもらおうと、自宅にエルフ(と、勝手に巻き込まれたムラマサ)を呼びつける。

 紗霧は「フェスティバルを開催する」と宣言し、エロいイラストを描く参考にするため、エルフとムラマサに激エロい水着を着せてから、さらに二人にツイスターをやらせてエロポーズを強要する。

 とかやっている頃、和泉家に智恵がやってきて、政宗に「世界で一番カワイイ妹」の同人誌を見つけたと差し入れる。それは本の発売前、「ラノベ天下一武闘会」で公開されたバージョンを元に作られたものだった。正宗は、エロ同人誌だと知ってたじろぐが、紗霧は興味津々で読みふける。

 さらに、その同人誌に触発された紗霧は、早速自分でもセルフでエロ漫画を描いてしまう。政宗は内容の危なさより、「男のアレの描写が現実と全く違う」ことに突っ込みたくなるが、とても自分の口からは指摘できないので、エルフに指摘させようとする。ところがエルフもそっちの知識の無さは紗霧と同じレベルのお子様で、何が変なのかまるで気が付かない。追い込まれた政宗は、いかにも進んでいそうなめぐみに助けを求めるが、めぐみもビッチっぽい態度とは裏腹に、理解度は紗霧・エルフと何も違わなかった。

 見かねたムラマサは、海外の有名な彫刻のイラストを描いて「本物のナニはこうだ!」と教えるが、政宗たち全員から「エロに関して一番進んでいる」と認定されてしまう事に。

 とか、ドタバタした一日が過ぎ去り、エルフとムラマサが帰っていっておしまい。


感想

 今回もシナリオは原作者の伏見つかさが自分で書いていました。


 今回は、エルフとムラマサを脱がせて、さらにエロいポーズを強要するボーナス回でしたが、こういうことをやるならもう少し早くやってくれよ、という感じが無きにしも非ずでしたなぁ。

 また「エルフ&ムラマサ、恥辱のエロポーズ強要」に加え、エロマンガ先生の自分の作品セルフエロ漫画化というイベントもあって、面白いっちゃあ面白い回でしたが……、最終回にこんな話を持ってくるか? みたいな気分です。はっきり言って全然アニメが終わった気がしない……

 テレビアニメなら、礼儀として(?)最終回は「今日で終わりですよ」という雰囲気を出してほしかったなぁ。


総括

 評価は○(そこそこには面白かった)。

 「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」で大ヒットを飛ばした伏見つかさの新作のアニメ化。万全の態勢でアニメ化されただけに、質は高かったのですが、「俺妹」が凄すぎたのか、相対的にどうにも物足りなかったです……


 高校生・和泉正宗は、三年前の中学生時代から「和泉マサムネ」というペンネームで、プロ作家としてライトノベルを書いていた。政宗は義理の妹・紗霧と二人暮らしだが、紗霧は一年前から部屋に引きこもり、まるで顔を見せなかった。正宗の今までの作品には、イラストレーター「エロマンガ」先生が絵を描いてくれていたが、エロマンガ先生は編集者も直に顔を合わせたことが無いという謎の人物だった。ある日政宗は偶然から、エロマンガ先生=紗霧であることを知ってしまい……


 このアニメ、なんだかんだ言っても基本的には面白かったのは間違いなく。引きこもりの妹と兄のコントみたいな生活の描写、ラノベ作家はどんなふうに仕事をしているかというお仕事物の要素、美少女作家たちとのライバル&恋愛関係の進展、等、バランスよく盛り込まれていて良く出来ているアニメではありました。

 さらに作画も問題なし、声優も有名どころを起用した万全の布陣、さらに「俺妹」の主題歌を担当したClariSを今回も起用して、「俺妹」のヒットよ再び! という体制ではあったのですが……


 このアニメ単体で見れば、それはそれは良く出来た作品なのですが、「俺妹」と、作者もイラストレイターも一緒、「妹モノ」という方向性まで一緒だと、どうしても比較せざるを得ず、すると「色々と俺妹には負けているよなぁ……」と思わざるを得ませんでした。はっきり言ってしまうと全てが「薄い」。

 大体メインヒロインの紗霧が「ひきこもり」で、他のキャラと殆ど絡めないという時点で、話の幅が狭くなってしまい、ドラマの起伏が作れなくなってしまっているのが問題(?)です、もうこれで俺妹の桐乃に勝てないことが運命付けられてしまっています。

 その分を埋め合わせるべき他の女の子たち、山田エルフと千寿ムラマサも、頑張ってはいましたが、「俺妹」の地味子とか黒猫とか沙織・バジーナとかあやせに比べるとキャラが弱いよね、という事を見るたびに感じてしまいました。という事で、メインキャラ陣が薄いので、全体のイベントも(俺妹に比べると)あまり盛り上がらず、結果として「俺妹には勝てていない」という印象ばかりが残りました。


 単体としてみれば良いアニメなのですけどねぇ。しかし、あの一世を風靡した「俺妹」の次の作品となれば比較してしまうもの致し方なく、そしてそういう目で見てしまうと、やはり俺妹は超えられなかったなぁとなってしまうのでした……、残念。

高校生兼ラノベ作家の和泉正宗には、引きこもりの妹がいる。
和泉紗霧。
一年前に妹になった彼女は、全く部屋から出てこない。

そんなある日、衝撃の事実が正宗を襲う。
彼の小説のイラストを描いてくれている
イラストレーター『エロマンガ先生』、
その正体が、なんと妹の紗霧だったのだ!

一つ屋根の下でずっと引きこもっている可愛い妹が、
いかがわしいPNで、えっちなイラストを描いていたなんて!?
俺の妹がこんなに可愛いわけがない』をしのぐ
魅力的なキャラクターが多数登場!

ライトノベル作家の兄と、イラストレーターの妹が織り成す、
業界ドタバタコメディ!



制作会社
A-1 Pictures


スタッフ情報
【原作】伏見つかさエロマンガ先生」(電撃文庫刊)
【原作イラスト】かんざきひろ
【監督】竹下良平
【シリーズ構成】髙橋龍
【キャラクターデザイン】織田広之


音楽
【OP】ClariS「ヒトリゴト」


キャスト
和泉紗霧 : 藤田茜
和泉正宗 : 松岡禎丞
山田エルフ : 高橋未奈美
千寿ムラマサ : 大西沙織
神野めぐみ : 木戸衣吹
高砂智恵 : 石川由依
神楽坂あやめ : 小松未可子
獅童国光 : 島﨑信長

 
 
ヒトリゴト(期間生産限定盤)
エロマンガ先生 和泉紗霧 A クリアポスター
エロマンガ先生 和泉紗霧 B クリアポスター
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