感想:オカルト検証番組(新番組)「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリーE+(プラス)」『クリスタル・スカルの謎~超古代文明!?遺物の正体~』(2020年9月28日(月)放送)

神秘のオーパーツ クリスタル・スカルの謎―古代マヤの遺跡から発見された驚異の水晶頭蓋骨

幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリーE+(プラス) https://www.nhk.jp/p/ts/R88ZYP985X/
放送 NHK Eテレ。毎週月曜午後7:25~午後7:50(25分)

www.nhk.jp
【※以下ネタバレ】
 

他の回の内容・感想

perry-r.hatenablog.com
 

超常現象の謎を楽しみながら、その正体を徹底検証!
BSプレミアムで大好評を博したシリーズが、地上波・Eテレの夜に出現!
2014年に放送した総合テレビ版から名作をセレクト。最新情報などを加え再構成。
みなさんの心に引っかかっている謎と神秘と不思議の真相に迫ります!

 

クリスタル・スカルの謎~超古代文明!?遺物の正体~ (2020年9月28日(月)放送)

 

内容

幻解!超常ファイルE+(プラス)新番組▽クリスタル・スカルの謎~超古代文明遺物!?
[Eテレ]2020年9月28日(月) 午後7:25~午後7:50(25分)


謎と神秘、超古代文明の遺物か?クリスタル・スカル。いつ、誰が、どうやって作ったのか?ナスカの地上絵や「古代のロケット」と呼ばれる不思議な遺物とともに、徹底検証!


いったい誰が?どうやって作ったのか?水晶を削り、人の頭骨を精巧に再現した不思議な透明ドクロ“クリスタル・スカル”。中米の遺跡で見つかったとされ、古代の技術で作るのは300年かかるといわれる謎の遺物だ。作ったのは超古代文明か?アトランティス人か?それとも宇宙人か?他にも、「古代のロケット」と呼ばれる石棺やナスカの地上絵など、古代人は空を飛べたのか?と想像させる中南米遺物と併せて、その正体を徹底検証!


【出演】栗山千明,【語り】中田譲治

 
●クリスタル・スカルとは

 「クリスタル・スカル」とは、古代中南米文明の遺跡から発掘された水晶製のドクロのこと。イギリス大英博物館には「ブリティッシュ・スカル」が、フランスには「パリ・スカル」が、そしてアメリカには一番精巧で有名な「ヘッジス・スカル」が、それぞれ存在する。一説によると、世界各地にある合計13個のクリスタル・スカルが全て集まったとき、人類が救済されると言う。


●ヘッジス・スカル

 クリスタル・スカルの中で最も精巧なヘッジス・スカルは、「アンナ・ヘッジス」という人物が1924年に中米ホンジュラス(現ベリーズ)のマヤの遺跡で発見したととされる。そして1950年代にスカルが披露され、1970年代に水晶を加工関係の会社が調べたところ「人の手で加工した形跡が無い」との結論が出た。そのため、古代超文明の神秘の遺産という事で有名になった。もし古代人の技術でこつこつ制作したなら、おそらく300年はかかったと推測される。


●他にもある南米古代超文明の遺産?

 南米には他にも古代超文明のような痕跡が残っている。

 例えばマヤ文明のバレンケ遺跡には、棺の蓋にロケットのようなものにまたがった人の姿が描かれている。これは古代にロケットが存在した証拠……、ではない。ロケットに見えるものは「セイバの樹」というマヤ文明の世界観を表したもの。そもそも蓋の見方が90度間違っていて、上側には天上界、下側には地下界が書いてあるのが解る。

 またナスカの地上絵は、巨大すぎて地上からでは全体が見えない。古代ナスカ人は空が飛べたのか……? ところが2007年に日本の小学生が大学の先生の指導の下、ナスカの地上絵と同じものを描いて見せた。まず最初に小さな絵を描き、次に基準点を作り、そこから各点にひもで線を引いて「相似」の考えで拡大すれば、超巨大な絵でも描ける。この方法で描かれたかどうかは不明だが、別に超文明を持ち出す必要は無い。


●ヘッジス・スカルの正体

 2008年にアメリカ・スミソニアン博物館がヘッジス・スカルを最新の電子走査顕微鏡で調べなおしてみると、ダイヤモンドを使った器具で研磨した痕跡が確認され、19世紀末以降の技術で作られたものと判明した。またブリティッシュ・スカル、パリ・スカルも同様の痕跡が確認された。

 イギリスのオークションの記録を調べると、1943年10月にアンナ・ヘッジスの父ミッチェルがオークションでスカルを購入した記録が残っていた。これはアンナが1924年にスカルを発見したという主張と矛盾する。またマヤ遺跡の調査でスカルを発見したという記録も残っていなかった。

 スカルの売買記録を調べてみると、19世紀末のフランス人の古美術商「ユージン・ボバン」にたどり着いた。このボバンは、当時メキシコからミイラやらを輸入して売っていたが、売り物の中に偽造品も紛れ込ませていたという。当時のヨーロッパは中南米ブームで、博物館ですら怪しげなものでも購入していた。

 どうやらボバンはドイツの宝石加工で有名な町「イーダー・オーバーシュタイン」でスカルを作らせたのではないかと推測される。それが巡り巡って現代では古代超文明の遺産として扱われているのである。


感想

 BSプレミアムで放送されている「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」の25分再編集版がEテレでスタート。厳密には、2014年に総合テレビで放送されていたダイジェスト版の焼き直しというかの模様ですが、まあ良し。

 今回は白クリさんが、オッカムの剃刀の話を持ち出して、「クリスタル・スカルというよくわからないものの説明に、古代超文明とかさらによくわからないものを持ち出してはいけない」というありがたい教訓を頂きました。ホントにこれよ。
 

光と闇のナビゲーター 栗山千明
語り 中田譲治
テーマ音楽 志方あきこ

 

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失われた世界の超古代文明FILE
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