Table Games in the World 世界のボードゲーム情報サイト
https://tgiw.info/
有名サイトの昔の記事を読んでいたのですが、
↓
いつも遊んでいるゲームの呼称
2009-07-23
https://tgiw.info/2009/07/post_691.html
日本で「ゲーム」といえばテレビゲームだが、ドイツでも近年”Game”はテレビゲームを指すようになり、エッセン国際ゲーム祭で出展されるようなボードやカードを使うゲームはドイツ語で”Spiel”(シュピール)と呼んで区別しているという。それならボードやカードを使うゲームは日本語でどう呼ばれているか。どう呼ぶべきか?
自分が悩んでいるようなことは先人は既に14年も前に通り過ぎていたんだなぁと。まあ当たり前か。
以下引用が一杯です……
「テーブルゲーム」
英語で”Table Game”といえばポーカーやブラックジャックなどのギャンブルゲームを指すらしい。日本語で「テーブルゲーム」というとSLG、TRPG、TCGが含まれ、さらに最近はオセロ、チェス、麻雀などのオンラインゲーム、コンシューマゲームも色濃い。その分、ドイツやヨーロッパの輸入ゲームの影は薄くなっている。「テーブルゲームフェスティバル」というイベントも過去にはあったが、「テーブルゲーム」という言葉は時代遅れになりつつあるのかもしれない。
「ボードゲーム」
現在は「ボードゲーム」という呼称が一般的になってきた。英語の”boardgame”、ドイツ語の”Brettspiel”も一般的なので、国際的にも通じやすい。かつて「ボードゲーム」といえば、ボードを使わないカードゲームやダイスゲームなどを含まなかったが、一般化に伴ってこれらも含めた総称になりつつある。部分によって全体を表す言葉(提喩、シネクドキ。「お茶」→飲み物、「ごはん」→食事)と考えることもできる。そして、比較的新しい言葉であるがゆえにSLG・TRPG・TCG色が薄く、ドイツ市場を中心とするバラエティ豊かなゲームのジャンルを指すことができる。
「アナログゲーム」「非電源ゲーム」
日本で「ゲーム」がテレビゲーム中心であることに対抗して作られた言葉であるが、英語で”analog game”という表現はせず、また”unplugged game”も一般的ではない。デジタルゲーム以外なら何でも入るので、SLG、TRPG、TCG、ドイツゲームを含む広い概念だが、TRPG、同人ゲームで使われることが多いようで、その分、ヨーロッパからの輸入ゲーム色が薄い。
「ドイツゲーム」
90年代にドイツはボードゲームやカードゲームの傑作を立て続けに発信して最先進国となり、その後もドイツ市場を中心に新作が発表されている。「ドイツゲーム」はほかにも戦術性、運の要素、インタラクション、プレイ時間、コンポーネント、ルールの長さ、テーマなどで特徴があるが、多様化も進んでおり決まったものはない。日本で「ドイツゲーム」という言葉が広まったのは、ゲーム情報誌『ノイエ』によるところが大きい。デザイナーズゲームであっても、アメリカのゲームならドイツとの同時発売があるので含められるかもしれないが、日本や韓国のゲームまでは含みにくいという難点がある。しかしメディアでも登場する機会が増え、今最も勢いがある。
「ヨーロピアンゲーム」「ユーロゲーム」「ユーロスタイルゲーム」
ドイツゲームから地域的な広がりを承けて、ヨーロッパを冠する呼び方もあり、さらにヨーロッパ以外にも広がったことで、「テーマよりもメカニクス重視のゲーム」というジャンルの呼称で用いられている。ジャンルの多様化・複雑化に伴ってごく一部のジャンルの呼称にとどまっており、総称としては用いられにくくなっている。
「マルチプレイゲーム」
「複数の人で遊ぶゲーム」という観点での呼称。
「マルチ」がマルチ商法を喚起するせいかどうか分からないが、一般的ではない。インタラクションが強く、直接攻撃ができるボードゲームというややネガティブな意味で使われることもある。
こうして比べてみると、「ドイツ市場を中心に毎年新作が発表されており、その影響でアメリカや日本など他国でもデザイナー主導で制作されたゲーム。ボードやカードを使って複数の人で遊ぶが、SLG、TRPG、TCGは除く」というゲームは現時点で「ボードゲーム」と呼ぶのがベストのようだ。
結局『ボードゲーム』が勝ちぬいた訳ですね。「ごはん」が「白米以外のおかずとかも含む」という解釈は目からウロコでした。まああんまり納得はしないけど一番使いやすいところに落ち着いたという感じか。