2025/03/04 15:00
インタビュー【漫画家のまんなか。vol.24 竹本泉】「微妙にずらした視点で日常を描く」漫画家・竹本泉が描く、唯一無二の不思議な世界 - ebjニュース&トピックス
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トップランナーのルーツと今に迫る「漫画家のまんなか。」シリーズ。今回のゲストは、SFやファンタジーを下敷きにした作品で、根強いファンを持つ漫画家・竹本泉先生です。
竹本泉先生は、1981(昭和56)年に「なかよし」(講談社)でデビュー。少女漫画家として活躍後、ポップでかわいらしいキャラクターを成年漫画やゲームのインタラクティブ・コミックに持ち込んで、独自の作品世界を築き上げています。
竹本作品のほとんどが“日常”を舞台にしたものですが、微妙にずれた視点から描かれる物語は読者を不思議な世界へと引き込みます。その作風の原点は、竹本先生が中学生時代に読みふけった SFやファンタジーの小説にあったと言います。少年時代の漫画との出会いからプロデビュー後の画業、そしてこれからの展望までをお聞きします。
あおいちゃんパニックからめこめーわくまで延々読み続けていますが、作者インタビューなんて初めて読みましたわい。
●『冒険ガボテン島』が好きだった少年時代
●中学生で経験した漫画との別れ、そして再会
●大学の長期休暇を使って漫画に挑戦
●「なかよし」デビュー秘話
●半歩ずらしたネームで、独自の作風を見つける
●『あんみつ姫』を独自の視点で描く
●読み切りシリーズ『ねこめ~わく』で新境地を拓く
●様々なメディアミックスに挑戦
と言った内容。引用多めで行きます。
●中学生で経験した漫画との別れ、そして再会
こんな風に過ごした中学生時代ですが、その終わり頃には衝撃的な出会いが待っていました。
それは中学を卒業した春休みのこと。妹が買っていた「別マ」こと「別冊マーガレット」(集英社)の中に、和田慎二先生の『銀色の髪の亜里沙』を見つけたのです。主人公の少女・亜里沙は、仲の良かったクラスメイトに吐竜窟(とりゅうくつ)という奈落に落とされ、さらに会社の乗っ取り計画から両親を殺されてしまいます。彼女は命を懸けた脱出行に成功しますが、ショックで髪の毛が銀色になってしまうんです――。
この作品を読んでショックを受けた私は、妹に「後編が載る次号の『別マ』は自分が買う」と宣言しています。実はこの作品には、下敷きになったお話があります。アレクサンドル・デュマの『モンテ・クリスト伯』を元にした『巌窟王』ですが、私はこの物語が好きだったので、和田先生がどういった結末にするのかが気になったんです。
『銀色の髪の亜里沙』を読んで以来、「こういう漫画もあるのか」と改めて少女漫画に注目するようになりました。
●大学の長期休暇を使って漫画に挑戦
私が漫画を描き始めたのは、大学生になってからです。
なぜ少女漫画誌への投稿だったのかというと、少年漫画誌の新人漫画賞の募集は年に1回か2回程度しかありません。それに比べて少女漫画誌の方は、「まんがスクール」で毎月募集していたんです。
最初は「別マ」に送って、その後で「花とゆめ」「LaLa」(以上、白泉社)に投稿しています。
最初は「なかよし」への投稿は郵送していましたが、私が通っていたのは日本大学の経済学部。「なかよし」の編集部がある講談社の最寄り駅は有楽町線の護国寺で、通学の途中にありました。郵送代を節約するため、「なかよし」編集部に電話で予約を取って、大学に行く途中で持ち込み、さらにその場で批評してもらうようになりました。
それから1年後。私が大学4年生になると、担当さんからあやふやに「プロになる気があるか」と聞かれました。「できますかねえ?」と私が答えると、「じゃあ、漫画賞に出すから」と言われました。
●「なかよし」デビュー秘話
私のデビュー作となったのが『夢みる7月猫(ジュライキャット)』という作品です。「なかよし」編集部に持ち込んだものが、「なかよし・少女フレンド新人まんが賞」に回されたもので、これが佳作となってデビューとなりました。
「なかよし」本誌での初連載は『パイナップルみたい?』という作品です。今は人気となっている“眼鏡っ娘”と年下の男の子とのラブコメディですが、当時の少女漫画では、あまり描かれていなかったタイプのキャラクターかもしれません。「時代を先取りしていた」と言う人もいますが、ただ私が“眼鏡”と“ソバカス”と“くせっ毛”という設定が好きだったから描いただけです。
私は男性ですので、女性作家のように女の子を描けないという苦労がありました。ことに『パイナップルみたい?』のようなラブコメは大変です。女の子の性情がよく分からないから、むしろ“変化球”で行くしかないと思いました。自分が好きなチェスのうんちくを盛り込んだり、少女漫画としてはちょっと風変わりな漫画に仕上がっているかもしれません。
●半歩ずらしたネームで、独自の作風を見つける
『パイナップルみたい?』の連載前に、何作か読み切り作品を描きましたが、その間に“視点を微妙にずらす”ことを覚えています。
ちょうど漫画界に、新しい風が吹き始めていました。読者が劇画調のリアルな作品に飽き始めて、新しい作品を求めていたんですね。私の微妙な“ズレ”を編集長も面白がってくれたため、『あおいちゃんパニック!』という作品を描くことになりました。
「なかよし」での連載でしたが、男の子もかなり読んでくれました。サイン会をすると、最初は 100人中数人の男の子が混じっているくらいでしたが、その後、その割合がどんどん増えていきました……。読者は『あおいちゃんパニック!』を“SFラブコメディ”と言ってくれました。
私は、続く連載作品の『魔法使いさんおしずかに!』でファンタジーに挑戦しています。今でこそファンタジーは人気ジャンルとなっていますが、当時の漫画界ではまだ認知を得られていませんでした。
SFに“文法”があるのは先述の通りですが、ファンタジーにも“文法”があります。『魔法使いさんおしずかに!』は、きちんとその文法に則って描いたつもりです。
●読み切りシリーズ『ねこめ~わく』で新境地を拓く
『ねこめ~わく』は、主婦と生活社の「アップルファンタジー」「アップルミステリー」などに掲載した“シリーズもの”ですが、初めは読み切り 1回のつもりで描いた作品でした。担当の編集者さんが面白がって「読み切りでいいから、続きを描いて」と言ってくれたんですね。
私はデビュー作から猫の話を描いているので、根っからの猫好きと思われるかもしれません。でも、この頃はまだ猫を飼っていませんでした。猫を飼っていなかったからこそ、猫ギライの主人公が思いついたのかもしれませんね。
●様々なメディアミックスに挑戦
『ゆみみみっくす』という作品では、*インタラクティブ・コミックに挑戦しました。最初は「ゲームを作るから、キャラクター・デザインを」という依頼だったと思います。制作のゲームアーツがどんどんエスカレートして、結構複雑なアニメーションを作ってしまい、「それなら……」と絵コンテを描き進めるうちにお話が膨らんでいきました。その後もゲームは何本か作られていて、ゲーム絡みでは「月刊アスキーコミック」(アスキー)で『てきぱきワーキンラブ』などの漫画を連載させていただきました。
<コメント>
デビューに至るまでとか始めて知るはなしばっかりだったなぁ。

