感想:アニメ「カードキャプターさくら クリアカード編」第19話「さくらと秋穂の子守唄」

カードキャプターさくら クリアカード編(1) (KCデラックス なかよし)

カードキャプターさくら公式サイト http://ccsakura-official.com/
NHK アニメワールド|カードキャプターさくら クリアカード編 http://www.nhk.or.jp/anime/ccsakura/
放送 NHK BSプレミアム。7:30~8:00。全22話。

【※以下ネタバレ】
 

第19話 さくらと秋穂の子守唄 (2018年5月20日(日)放送)

 

あらすじ

 さくらは雪兎がボランティアで行っている読み聞かせに参加することになり、秋穂・知世・小狼も誘う。そして当日病院でさくらと秋穂は「手袋を買いに」(新美南吉)の読み聞かせを行い、大好評だった。

 その夜。さくらはカードのレコードで昼間の様子を撮影しておいたので、再生しようとするが、何故か医師や看護師しか映っていなかったため、撮影しそこなったのかと首をかしげる。それを見たケロは理由をつけて雪兎/月のところに向かう。実はさくらが撮影したのは現在ではなく30年前の光景だった。二人は、さくらが過去を見ることができるまでに魔力を高めてしまったことを悟る。
 
 

感想

 すごい回……、放送時間の半分くらいは、さくらと秋穂が童話の「手袋を買いに」(新美南吉)を朗読しているだけ、という時間稼ぎにも程が有る内容。大川七瀬は今回のシナリオのギャラはいつもの回の半分で良いと思うぞ。

おまけ:クリアカード一覧

第1話 ゲール 疾風/GALE
第2話 シージ 包囲/SIEGE
第3話 アクア 水源/AQUA
同上 リフレクト 反射/REFLECT
第4話 アクション 行動/ACTION
第5話 グラビテーション 引力/GRAVITATION
第6話 レコード 記録/RECORD
第7話 フライト 飛翔/FLIGHT
第8話 ルシッド 透過/LICID
第9話 スパイラル 螺旋/SPIRAL
第10話 スヌーズ 転寝/SNOOZE
同上 ラビリンス 迷宮/LABYRINTH
第11話 リバーサル 逆転/REVERSAL
第12話 ヘイル 氷雹/HAIL
第14話 ミラージュ 幻影/MIRAGE
第16話 スイング 揺動/SWING
同上 ストラグル 争闘/STRUGGLE
第17話 アピアー 顕現/APPEAR
第18話 ブレイズ 火焔/BLAZE

 
 
カードキャプターさくら クリアカード編(2) (KCデラックス なかよし)
早見沙織/Jewelry(「カードキャプターさくら クリアカード編」EDテーマ) <通常盤>
カードキャプターさくら クリアカード編 クリアファイル 桜&小狼
 
 

感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第155話(シーズン7 第6話)「麻薬合成計画」

スパイ大作戦 シーズン7<トク選BOX> [DVD]

スパイ大作戦BSジャパン http://www.bs-j.co.jp/missionimpossible/
スパイ大作戦 パラマウント http://paramount.nbcuni.co.jp/spy-daisakusen/
放送 BSジャパン

【※以下ネタバレ】
 
シーズン7(150~171話)の他のエピソードのあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン7」あらすじ・感想まとめ

 

第155話 麻薬合成計画 Cocaine (シーズン7 第6話)

 

あらすじ

未だかつてない大量のコカインがアメリカ国内に密輸されるという情報を掴んだIMF。卸元業者間の取引に入り込んで現物を押さえるため、フェルプス(ピーター・グレイブス)は裏で麻薬を合成し販売しようとしている会員制クラブの経営者になりすまし近づく。

※DVD版のタイトルは「500万ドル麻薬合成計画」。
 
 
【今回の指令】
 アメリカきってのコカインのブローカーのカール・リード(Carl Reid)は、卸元のフェルナンド・ラローカ(Fernando Laroca)からコカインを仕入れているが、彼らがどのようにコカインを受け渡しているのか等は一切不明である。ラローカは三日以内に、かつてない大量のコカインをアメリカのリード宛てに密輸するという情報が入った。IMFはそのコカインの現物を押さえなければならない。


【作戦参加メンバー】
 レギュラー:フェルプス、バーニー、ウィリー、ミミ
 ゲスト:無し


【作戦の舞台】
 アメリカ国内


【作戦】
 冒頭。某外国。ラローカとリードが面会し、ラローカは500Kgのコカイン(総額1000万ドル分)を美術品に隠し、三日以内にリードに渡すと約束する。

 フェルプスがテープで指令を受け取る。

 フェルプスは、化粧品会社や会員制クラブを経営する大富豪になり切ることにする。IMFは新聞に刑事(バーニー)が大量のコカインを押収したというニセ記事を掲載し、リードたちは自分たちの知らない大量のコカインが流通していることに驚く。

 ミミはクラブの従業員として、リードの腹心ジョーコンラッドに接触し、自分がコカインを持っていると教えるが、すぐに刑事役のバーニーに連れていかれる。コンラッドたちはフェルプスの会社を調べるが、IMFが用意した偽情報により、会社が一時期傾いていたのに最近立ち直ったと思い込まされる。コンラッドたちは、フェルプスが麻薬取引に参入して会社を立て直したと信じ込む。

 コンラッドはミミを脅してフェルプスの元に案内させ、麻薬取引に自分たちも加わらせろと脅す。その事でフェルプスとミミは喧嘩を始め、フェルプスは誤ってミミを殺してしまった、という芝居をする。コンラッドフェルプスに、殺人を警察にばらされたくなかったら言うことを聞けと脅迫する。

 フェルプスコンラッドに、化学者(ウィリー)がコカインを合成する方法を発明したので、それでいくらでも生産できる、と説明する。それを聞いたコンラッドはボスのリードを裏切ることを決め、フェルプスたちに500Kgのコカインを生産しろという。そして、このコカインを、リードのコカインを買いに来たバイヤー三人に、リードの売値の半値の500万ドルで売ろうと企む。そこにバーニーが踏み込んでくるが、コンラッドは大金を提示してバーニーを買収する。

 翌日。取引の最中に、フェルプス、ウィリー、死んだはずのミミ、が現れ、バイヤーの金500万ドルを奪って逃走する。コンラッドとバーニーは怒ったバイヤーたちに殺されそうになるが、バーニーは今夜9時までに500万ドルを何とかする、と言って時間稼ぎをする。

 コンラッドは、リードがラローカから買ったコカインを横取りすることに決め、身内を殺して、コカインが美術商の店に運び込まれたことを調べて駆け付ける。しかしそこにリードたちが現れ、コンラッドに銃を突きつけるが、さらにそこに踏み込んで来た警官たちが一味を包囲する。コンラッドは、警官たちの横にフェルプスたちがいるのを見て、ようやく騙されたことに気が付く。最後、IMFメンバーが美術商の店から出てくるシーンで〆。


監督: レザ・S・バディイ
原案: ノーマン・カトコフ&ハロルド・リビングストン
脚本: ハロルド・リビングストン


感想

 評価は○。

 IMFがターゲットたちの間に亀裂を発生させ、それによって首尾良く任務を達成するというおなじみの展開だったが、シナリオがまずまず良く出来ており、予想外の当りだった。

 今回IMFは、麻薬のコカインを完全に科学的に合成するという架空の装置をでっち上げターゲットを騙す、という作戦を実施する。IMFは、過去にもこの手のインチキ装置を使う作戦を何度か実行しており、例えばシーズン1・第19話(通算第19話)「ダイヤモンド強奪作戦」では「鋳型となるダイヤを用意すればいくらでもコピーのダイヤを製造できる装置」を、シーズン2・第8話(通算第36話)「ニセ札製造マシン」では「コンピューター制御により原板を作る必要も無く偽札を製造できるハイテクマシン」といった、怪しげな機械を持ち出してきて作戦を成功させている。

 もちろん視聴者は、これらの驚異の装置が、実際のところは見かけだけのインチキ装置だと知っている訳で、今回もまた悪党たちが欲に目がくらんで、過去同様にこの手の装置にころりと騙されてしまうという展開が実に痛快だった。

 ちなみに今回の作戦では、ウィリーがコカイン合成装置を開発したと称する化学者コードウェル教授、を演じている。ウイリーはいつもは裏方とか、せいぜいガードマンだのタクシー運転手だのという、あまり演技力の必要のない役柄ばかり担当しているだけに、今回はメガネと白衣姿で「コカインの原料のコカの葉の成分はヘリトロチオン、つまりC12H21NO4で……」とか説明しだすシーンは、いつもとのギャップについ笑ってしまった。ちなみに本物のコカインの化学式は「C17H21NO4」で、炭素の数値以外は正確である。

 本エピソードで、麻薬業者リードの腹心コンラッドを演じるのはウィリアム・シャトナー。SFドラマ「スタートレック宇宙大作戦」の主役のカーク船長で有名な俳優で、スパイ大作戦にはシーズン6・第2話(通算第129話)「タイムスリップ」に続く二度目の出演となった。シャトナーはカーク役のおかげでヒーローのイメージが強いが、今回の話を見ると悪役の方が似合っているような気がする。

 IMFの作戦は、時々「そこまで大げさな仕掛けをしなくても、もっとシンプルに目標を達成できるのでは?」と思うことがあるが、今回はわざわざウィリーに「コンラッドに(政府から借りた)コカイン500Kgがあると教えてやればいいのでは?」と言わせ、フェルプスがそれに対して「出所不明のコカインが有ると言っても疑われるだけだ」云々と、合成マシン作戦を実施する必要性をわざわざ説明しているのが面白かった。

 IMFコンラッドに、コカイン合成装置で大儲けできると甘い夢を見させてボスのリードを裏切らせておいてから、一転窮地に追いこみ、生き延びるためにはリードが買い付けた500Kgを手に入れるしかない、という状況に持っていく。そして追い詰められたコンラッドは、リードのコカインの元へとIMFを案内することになる、という寸法で、話の組み立てが上手く、ラストまで楽しく視聴できた。最後にコンラッドが警官隊と一緒にフェルプスたち四人が立っているのを見て、自分が騙されたことに気が付いて自嘲するような笑いを浮かべるシーンも印象深かった。

 本エピソードでもケイシー役のリンダ・デイ・ジョージは産休で不在だが、今回もメンバーがその辺りをフォローするシーンが有り、フェルプスが今回の作戦で名前を借りる大富豪は、現在ヨーロッパで怪我の療養中で、その人物にケイシーが会って了解を取り付けた、という説明を行っている。


 今回のサブタイトルの原題「Cocaine」とは、麻薬のコカインの事で、極めてストレートなタイトルである。


参考:今回の指令の入手方法

 フェルプスが車で本屋(?)に乗り付け、中の小部屋で棚から分厚い本を取り出してきて開くと、中にオープンリール式テープレコーダーと大きめの封筒が隠されている。フェルプスはテープを再生して、封筒の写真を見ながら指令を確認する。指令は最後に「なお、このテープは自動的に消滅する」と言い、テープから煙が吹き上がる。


参考:指令内容

 おはよう、フェルプス君。カール・リードは合衆国きってのコカインブローカーであり、フェルナンド・ラローカはその卸元である。この二人のやり口は極めて巧妙で、現物の受け渡し・支払など取引の実態は一切掴めていない。ところで、そのラローカが、三日以内に未だかつてない大量のコカインを合衆国のリードあてに密輸するという情報が入った。

 そこで君の使命だが、その現物を押さえることにある。例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。成功を祈る。
 
 

シーズン7(150~171話)の他のエピソードのあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 

【ゲーム】感想「ファミコン探偵倶楽部 PART II うしろに立つ少女」(1989年:任天堂)

ファミコンディスクシステム ファミコン探偵倶楽部PartII うしろに立つ少女 前編 任天堂

ファミコン探偵倶楽部 PARTⅡ うしろに立つ少女(前後編) | ニンテンドー3DS | 任天堂
https://www.nintendo.co.jp/titles/50010000013891
学校の怪談が謎の事件を巻き起こす――
殺人事件の真相と「うしろの少女」の正体に迫る。


このソフトは、1989年に発売されたファミリーコンピュータディスクシステム用のアドベンチャーゲームです。 探偵助手として、女子高生殺人事件の調査に乗り出した主人公。学校の関係者に聞き込みをしたり、怪しい場所を調べたり……さまざまな方法で情報を集め、事件の真相に迫ります。学校で噂される怪談「うしろの少女」と殺人事件の繋がりとは?

【以下ネタバレ】
 
 

概要

 1989年に任天堂から発売されたファミコンアドベンチャーゲーム。主人公の少年が探偵役となり、女子高生殺害事件を捜査するミステリー系ゲーム。当時の先端メディアだった「ディスクシステム」で前後編に分けて発売された。


あらすじ

 主人公は、中学卒業後、私立探偵「うつぎ・しゅんすけ」と出会い、彼の助手として働くことになった。そして主人公はうつぎから、女子高生「こじま・ようこ」殺害事件の捜査を任される。ようこは殺される一週間ほど前から様子がおかしく、学校の怪談「うしろの少女」の調査にのめり込んでいたという。ようこ殺しと「うしろの少女」には何か関係が有るのだろうか……

 という、殺人事件を捜査する学園ミステリーと、学園ホラーの要素が融合した、独特の雰囲気のゲーム。


ゲームジャンル/システムなど

 ゲームジャンルは「コマンド選択式AVG」で、前作「ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者」(以下「消えた後継者」)のシステムをそのまま流用している。

、具体的には、移動先を指定した後、移動先で「聞く」「調べる」「取る」といったコマンドを選択してストーリーを進めていく、ごくオーソドックスなシステム。セーブデータは一個しか保持できないが、アイテムの取り忘れで行き詰まるような「詰み・ハマり」の要素は無いため、問題なくプレイできる。

 ただし、何も考えずにコマンドを選択していれば先に進めるわけではなく、いくつかの工夫が凝らされている。まず第一に「取る」「調べる」コマンドには、オプションとして十字キーでカーソルを動かして画面上を指定する機能が有り、特定の場面ではキーとなる「何か」を正しく指し示さないと先に進めない。また、ストーリーの節目となる場面では「キーワード」を日本語で入力する必要が有り、単語そのものは難解ではないものの、メモも取らずに漠然とプレイしていれば、はまること請け合いである。

 このような工夫は、コマンド選択式AVGに頭を使わせる要素を加味していて好感が持てるが、途中に3Dダンジョン踏破のシーンが有るのはいただけない。3Dダンジョンは「消えた後継者」にも有った要素だが、前作と違い本作ではダンジョンを歩く必然性が全く無く、蛇足としか言いようがなかったのが残念である。


感想

 評価は○(良)。プレイ時間:9時間40分。

 評価としては『終盤までは素晴らしい内容だっだが、幕引きのやり方を間違ってしまったために名作になりそこなった惜しい作品』である。


 ゲームの目的は、主人公の少年を操って女子高生殺害事件の犯人を探し出すことだが、被害者が学生のため、、捜査は必然的に学校が中心となり、その結果学校を舞台とする「学園ミステリー」となっている。

 主人公は学生では無いものの、学生たちと同世代の若者であり、学校の中で教師や生徒を相手に捜査を進める様は、学園ミステリーの主人公のそのものである。また殺されたようこの親友「たちばな・あゆみ」は、ようこの死の真相を突き止めることを熱望し、そのためには自らを危険にさらすこともいとわない。そんな二人が、やがて事件の真相を突き止めるために協力しあうようになる、という展開は、学園ミステリーの王道ともいえるもので、プレイしていてゾクゾクさせられた。

 またシナリオのボリュームは前作「消えた後継者」を遥かに上回っており、またクオリティも比較にならないほど向上しているのが嬉しかった。「消えた後継者」は、特に序盤はフラグ立てがきつく、関係者間をぐるぐる巡回して、しらみつぶしにコマンドを選択して、ようやくほんのわずかだけ話が進む、というような具合で、プレイのテンポが極めて悪かった。またイベントの順番も順序だっておらず、話がどこに進んでいるのか良く解らず、よく言えば五里霧中、悪く言えば支離滅裂で、プレイしていて閉口させられた。

 ところが本作では、テンポの悪さが劇的に改善されており、「事件発生」→「あゆみと会話する」→「ようこの自宅に行く」→「怪談の話」→「高校に移動」といった具合に、短時間の間に実に気持ちよく話が進んでいく。プレイの所要時間そのものは前作と大差は無いものの、話のテンポが早いため、ストーリーの密度は体感で前作の5倍くらいには達しており、ストーリー展開の速さと面白さが相まって、作品世界に引き込まれるような感覚を覚えた。

 また人物造形も前作よりはるかに上で、前作では登場人物は紋切り型の台詞を発するだけの機械めいた存在に過ぎなかったが、本作ではキャラクター一人一人の台詞に個性が感じられ、ストーリーに深みを与えていた。

 そして何より素晴らしいのが、本作は学園ミステリーでありながら、同時に「学園ホラー」の要素を併せ持つことである。当初はたわいのない怪談の類だと思われていた「うしろの少女」の話が、調査を進めていくうちに、15年前に起きた女子生徒失踪事件が元になっていると解り、少しずつ不気味さが増していく。

 さらにその後も、血まみれの少女を見たという証言や、ようこが死の直前別人のように変わり果てていたという事実、生徒が怪しい影に突き落とされたという事件、等が次々と起きていく。主人公たちが殺人事件の捜査を進めていくことで、同時に怪談「うしろの少女」の真相にも踏み込んでいくことになる、というミステリーとホラーの絶妙な組み合わせには心底しびれてしまった。

 学生が主人公となり、学校で起きる怪奇を調査していく、という作品というと、すぐに、映像化もされた「六番目の小夜子」(恩田陸)や「アナザー」(綾辻行人)などが思い浮かぶ。これらはどちらも非常に好きな作品なのだが、「うしろに立つ少女」もまたそれらの作品と同じ系列に属する、推理とホラーの融合作であり、その雰囲気は絶品だった。


 それだけに、終盤の展開には完全に失望させられた。ひびのの旧姓が「うちだ」であり、15年前に行方不明となった「あさかわ・しのぶ」の幼馴染だった、という重要な事実が明らかになって、いよいよこれからクライマックスに突入するのかと思いきや、突然うつぎが「もう犯人は解っただろう」とか言い出したため、あまりの唐突さに唖然とさせられた。しかもその後は、うらべ校長の自殺を経て、ひびのが聞かれてもいないのに主人公たちに勝手に犯行を自白した挙句、ほぼ自滅して、主人公たちは何もしないまま幕を閉じてしまう。

 狂気をむき出しにしたひびのが夜の学校で追いかけてくるシーンは、恐怖のクライマックスというよりは、単なる茶番のように思えたし、最後に鏡の裏からしのぶの死体が出て来る展開も、取ってつけたような、という印象しか無かった。また捜査に協力してくれたひとみは途中で姿を消してしまうし、さらに「うしろの少女が階段から生徒を突き落とした」という話も、何の説明もないまま投げっぱなしで終わってしまう。これでは連載漫画の打ち切り最終回と大差無く、あまりのやっつけ仕事ぶりに、シナリオライターが仕事に飽きてしまったのかと勘繰りたくなった。

 クライマックス直前までは、「推理物とホラー物の融合」という絶妙な雰囲気に酔っていたのだが、最後の最後になって頭から冷水を浴びせかけられたような状態となり、高揚していた気持ちも醒め果ててしまった。途中までの素晴らしいクオリティが最後まで維持できなかったことが残念でならない。
 
 
ファミコンディスクシステム ファミコン探偵倶楽部PartII うしろに立つ少女 後編 任天堂
 
 

【レトロゲーム】プレイ日記「ファミコン探偵倶楽部 PART II うしろに立つ少女」【9】(最終回)

ファミコンディスクシステム ファミコン探偵倶楽部PartII うしろに立つ少女 前編 任天堂

ファミコン探偵倶楽部 PARTⅡ うしろに立つ少女(前後編) | ニンテンドー3DS | 任天堂
https://www.nintendo.co.jp/titles/50010000013891
学校の怪談が謎の事件を巻き起こす――
殺人事件の真相と「うしろの少女」の正体に迫る。


このソフトは、1989年に発売されたファミリーコンピュータディスクシステム用のアドベンチャーゲームです。 探偵助手として、女子高生殺人事件の調査に乗り出した主人公。学校の関係者に聞き込みをしたり、怪しい場所を調べたり……さまざまな方法で情報を集め、事件の真相に迫ります。学校で噂される怪談「うしろの少女」と殺人事件の繋がりとは?

【以下ネタバレ】
 
 

前回までの展開

プレイ日記「ファミコン探偵倶楽部 PART II うしろに立つ少女」【8】
http://perry-r.hatenablog.com/entry/2018/05/18/132730

perry-r.hatenablog.com

 
 

今回の展開

 今回のプレイ時間:1時間25分(累計9時間40分:クリア)


 主人公はスナック・サンボラのマスターから、死んだごろうは二週間前の夜テレビを見ていて「見つけた」云々と言っていたらしいことを聞き出す。その時間はニュースで、死んだしのぶを悼むうらべ校長の姿が映っていたらしい。また、しのぶの友人かつらぎ・りょうこから呼び出され、中学の卒業アルバムを確認し、しのぶの幼馴染のうちだは、うしみつ高校の教師・ひびのと同一人物だと知る。

 主人公はひびのに話を聞き、ひびのは15年前の事件の後、名前を「うちだ」から母方の姓の「ひびの」に変えていたことを知る。ひびのはしのぶを別人と変えてしまったごろう、結果的に父親を死に追いやったかねだ、の二人を激しく憎んでいた。またうらべ校長はひびのの父親の学生時代の友人であり、教師になれたのもうらべのおかげだと尊敬を隠さなかった。

 やがてうらべの出張は嘘で行方不明になっていると解る。また死んだごろうが握っていた万年筆はうらべのものだと判明した。さらに用務員のたざわに話を聞くと、15年前の事件の翌朝、壁を塗る用具に誰かが使った形跡が残っていたことが判明した。うらべは、たざわが塗った壁を崩し、そこにしのぶの死体やかねだ殺しの証拠を埋め、自分で塗りなおした可能性がある。

 そんなとき、何者かからの密告電話で「うらべはかねだの詐欺の共犯だった」という情報が入る。主人公が学校に向かうと、校長室でうらべが自殺していた。電話はうらべ自身がかけたのに違いなかった。うらべの死体を見たひびのは、突然うらべは犯人ではなく、自分こそが殺人犯だと自白する。

 15年前、ひびのは憎いかねだを殺害したが、その様子をしのぶに見られていた。そこにひびのを心配して駆け付けてきたうらべの車が通りがかり、しのぶを轢き殺してしまう。うらべはひびのとしのぶの死体を学校に運んだ。教室で死んだはずのしのぶが息を吹き返し、その血まみれの姿が当時生徒だったはやまに目撃された。ひびのはしのぶを絞め殺したが、そのあとうらべが全てを引き受け、ひびのには忘れるように忠告する。ところが、つい先日、こじま・ようこがひびのの前に現れ、死んだしのぶそっくりの態度で15年前の事を追及してきた。そのためひびのはしのぶ同様にようこも絞殺したのだった。

 主人公とあゆみは狂気を露わにしたひびのに追われ、廊下の行き止まり、大鏡の前に追い詰められる。ところがひびのが誤って鏡を割ると、その中からしのぶの白骨死体が転がり出てきてひびのに覆いかぶさる。ひびのは駆け付けたうつぎと警察に逮捕された。実はひびのは知らなかったが、彼は30年前にうらべが友人のひびの夫妻に養子に出した、うらべの実子だった。

 この事件の後、あゆみもうつぎ探偵事務所の助手になった。<完>

コメント

 はぁ? 途中までは凄く面白かったのに、うつぎが唐突に「もう犯人の目星はついただろう?」とか言い出して「全然見当もつきませんけど?」と目をぱちくりさせていたら、そのあとは、タレコミ電話→うらべの自殺→ひびのが勝手に自白を開始→ひびのが一人でキレてシャイニングのジャック・ニコルソン化→しのぶのミイラに飛びつかれて自滅→雑なエンド、と、『打ち切り連載漫画の最終回かよ!?』と思うくらい荒っぽいラストになってしまい、もう失望甚だしかった……

 ここからさらに証拠を積み上げて犯人に「参りました」と言わせるのかと思ったら、シナリオライターがもう書くのに飽きて雑に終わられたとしか思えないような急展開驚愕エンド。ヤンキーのひとみちゃんは何処に消えたの? 「うしろの少女」が階段から生徒を突き落としたとかいう話はどうなったの? これだけ盛り上げたのなら、それに見合う盛り上がる結末にしてほしかったよ……、なんてこったい…… 先日まで「21世紀でも通用する名作」と書こうとうずうずしていたのに、ラストで台無しでした……、o(;△;)o エーン
 
 
ファミコンディスクシステム ファミコン探偵倶楽部PartII うしろに立つ少女 後編 任天堂
 

【コミック】感想:WEBコミック「キン肉マン」第246話「氷笑(ひょうじょう)の吸血鬼!!の巻」

キン肉マン 62 (ジャンプコミックス)

週刊プレイボーイ http://wpb.shueisha.co.jp/comic_novel/

【※以下ネタバレ】
 

第246話 氷笑(ひょうじょう)の吸血鬼!!の巻 (2018年5月20日(月)更新)

 

あらすじ

オメガ・ケンタウリの六鑓客vsキン肉マン&運命の四王子連合、五大城決戦の第1ラウンドは、ルーマニア・ブラン城のヘイルマンvsマリポーサ! 序盤、ヘイルマンの氷結技に苦戦するマリポーサであったが、炎に身を包むモクテスマ・ディフェンスで対抗! マリポーサの炎がヘイルマンの凍結を上回り、試合を優勢に進める。するとヘイルマンは、大きな氷柱を何本も作り出し、炎ごとマリポーサを閉じ込めた――!!

 
 「キン肉マン マリポーサ VS ヘイルマン」戦。

 マリポーサは氷の箱の中に閉じ込められ、酸素を使いつくしたことで体の炎が消えてしまった。しかもヘイルマンはマリポーサに炎を再び起こさせないようにリング上を氷で覆いつくし、炎を失ったマリポーサを攻め込む。危機に陥ったマリポーサだったが、ヘイルマンの体が氷のレンズとなり、太陽の光が集約されたことで服に火が付き始めていた。

攻防

マリポーサ:体の炎が消える

ヘイルマン:ヘイルブレスで鉄柱も凍らせる

マリポーサ:コーナーにフライングクロスチョップを打ち込んで火を起こそうとするが失敗

ヘイルマン:背中にニードロップ→ブリザードブロックハンマー→ニークラッシャー→足のスケートのブレードで胸に切り付ける→ブリザードハンドで右足を刺す

マリポーサ:足4の字固め

ヘイルマン:足4の字固めをかけられたまま反転→ブリッジして鎌固め


感想

 今回は最後のページの「ヘイルマン、背中、背中~~~!!」というコメントがインパクトが強すぎて、試合展開があんまり頭に残りませんでした(笑)
 
 
 

[参考]対戦カード/結果

ルーマニア:ブラン城
 マリポーサ VS ヘイルマン


中国:紫禁城
 ビッグボディ VS ギヤマスター


イタリア:デルモンテ
 ゼブラ VS マリキータマン


ソ連:スワローズ・ネスト
 キン肉マン VS パイレートマン


日本:安土城
 スーパー・フェニックス VS オメガマンアリステラ

 
 

※本章(209話~)の他のエピソードのあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 
スーパー・フェニックス
S.H.フィギュアーツ キン肉マン スーパー・フェニックス  約150mm ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア
ゼブラ
CCP マスキュラー コレクション vol.18 キン肉マン ゼブラ(特別カラーver.)
マリポーサ
限定 キン肉マン マリポーサ EX(Bカラー)
ビッグボディ
CCP Muscular Collection vol.016 キン肉マン ビッグボディ(特別カラーver.)
 
 

※前章「完璧超人始祖編」(1話~208話)のあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 

感想:アニメ「ウマ娘 プリティーダービー」第9話「スピカの夢」

TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』OP主題歌 ANIMATION DERBY 01 Make debut!

TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』公式サイト http://anime-umamusume.jp/
放送 BS11

【※以下ネタバレ】
 

第9話 『第9R スピカの夢』 (2018年5月20日(日)深夜放送)

 

あらすじ

 スズカの足の怪我は完治したものの、スズカは再度怪我をするのではないかと不安になり、以前の様に全力で走ることは出来なくなっていた。トレーナーはスズカの本来の力を取り戻させるべく夏合宿を敢行する。

 合宿ではスピカはA・Bの二チームに分けられ、トレーナーからは、最終日にはチーム同士で勝負するのでライバル心を持って練習するようにと言い渡される。しかしスペシャルウィークはスズカと別チームになってしまい、がっかり状態。

 最終日。トレーナーはメンバーに勝負内容がトライアスロンだと明かし、勝ったチームには高級ホテルのスイーツ食べ放題というエサをぶら下げたため、メンバーは目の色を変えて泳ぎ出す。しかしスズカは出遅れ、さらにスズカを気遣うスペシャルウィークも付き添う様にペースを落としたため、二人は先頭からはるかに引き離されてしまう。それを見たトレーナーは、二人に互いにライバル心を持って戦えと叱咤し、それで火が付いた二人は猛烈に追い上げる。

 結局勝負はアクシデントでうやむやに終わったものの、合宿は大成功に終わり、トレーナーはチームの全員が競い合うレースが見たいと夢を語る。

 一方、欧州遠征に出たエルコンドルパサーは、凱旋門賞で欧州最強ウマ娘ブロワイエに敗れに二位に終わった。エルの走りに刺激を受けたスペシャルウィークはいても立ってもいられず夜中のトレーニングに行こうとし、スズカも同行した。

感想

 ウマが自転車に乗るという絵がなんとも……、「ワンワン三銃士」で犬が馬に乗っている絵を見た時以来の微妙な気持になりましたです……

 今回は、今までおしとやか/薄幸系キャラを貫いてきたスズカさんがコントをやるというブレイクスルー回となりました(笑)
 
 
TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』ED主題歌 ANIMATION DERBY 02 グロウアップ・シャイン!
 
 

感想:オカルト系番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」『File-21 UFOと人類、禁断の秘密&危ない!こっくりさん』

NHK幻解! 超常ファイル―ダークサイド・ミステリー (教養・文化シリーズ)

幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー http://www4.nhk.or.jp/darkside/
放送 BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 
※過去の放送の内容・感想は以下のページでどうぞ

幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー 内容・感想一覧

 

『File-21 UFOと人類、禁断の秘密&危ない!こっくりさん』 (2017年6月10日(土) 22:30~23:30)

 

内容

6月10日土曜
NHKBSプレミアム 午後10時30分~ 午後11時30分
幻解!超常ファイル21「UFOと人類、禁断の秘密&危ない!こっくりさん


中世の絵画にUFO?古代エジプトに飛行船?宇宙人は大昔から地球に来ていた?人類とUFOの意外な関係が明らかに!後半は、こっくりさんで起きる恐怖事件の原因に迫る。


危険でドキドキの最新作!超常現象を検証し“本物の不思議”を楽しむ60分。【UFOと人類、禁断の秘密】中世の絵画にUFOが!?古代エジプトの壁画に飛行船!?宇宙人は大昔から地球に来ていた?あなたの前で、人類とUFOの意外な関係が明らかになる!【危ない!こっくりさん】子どもたちに大流行の心霊占いで、参加者が暴れ失神すると、無関係の人にも広がる!たたりなのか!?実例の研究分析を元に、恐怖の原因に迫る。

●1.UFOと人類

 2017年6月は、アメリカのアーノルドが1947年6月に「空飛ぶ円盤」に遭遇してからちょうど半世紀である。しかし人類はそれより遥か過去からUFOに遭遇していた!?

 例えば中世の宗教画でキリストの磔刑(たっけい)や聖母マリアを描いた絵には、空に奇妙な物体が浮かんでいる物がいくつも発見できる。つまりキリストの時代からUFOは地球に来ていた、ということなのか!? それどころか、古代エジプトのピラミッドには飛行船やヘリコプターを描いたとしか思えない絵が確認できるし、メキシコのパレンケのマヤ文明の遺跡にはロケットに乗る人間の姿が描かれているのだ。

 しかし、実はこれらはUFOや古代超文明とは何の関係もない。宗教画に描かれているのは「太陽と月」をシンボル化したものである。キリストの磔刑に太陽と月を描くのはごく普通の事であり、宗教画に詳しい人間ならすぐに理解できる。

 古代エジプトの「飛行船」や「ヘリコプター」は壁に刻まれた王の名前が二重に重なったことでたまたまそう見えただけだし、パレンケに至ってはロケットではなく十字架を描いていると見るのが一般的である。


 1697年にドイツの教会が発行したとされる号外的な物には、空に奇怪な物体が浮かんでいる絵が描かれている。文章を読むと、空にまぶしい光を多くの人が目撃したとのことで、何かが起きたらしいのは間違いない。しかし当時の人たちの宗教観でその様子を絵にすると、聖書の内容に影響を受けたようなものになる。中世の人たちにとっては神の世界が真実で自分たちの生きている世の中は幻、みたいな感覚だったので、現代の我々とは見えているものが違っていたはずである。

 しかし現代人だって偉そうなことは言えない。例えば夜空にまぶしい光が飛んでいるのが見えたら、多分みな「UFOだ!」と言うはずである。同じものを見ても、中世の人たちが宗教的に解釈したように、現代人はそれをUFOだと言うだけの違いに過ぎない。


 フランス国立宇宙研究センターには、UFOを専門に調査する組織「GEIPAN」(ジェイパン)がある。1977年設立。ジェイパンでは「UFO 未確認飛行物体」という言葉は使わず、「PAN 航空宇宙における説明できない現象」と呼ぶ。何故ならUFOというのは、未知の何かを「物体」と決めつけているからで、その目撃された何かは物体ではない何らかの現象の可能性もあるからである。

 ジェイパンには年間200件もの報告が寄せられるが、その大半は説明が付くそうである。ただし9パーセントは原因不明だとのこと。


 UFO関連の事件で一番恐ろしいのは、エイリアンに誘拐される「アブダクション」である。エイリアンの船に連れていかれて実験をされたり、果ては子供を作らされたりする。エイリアンは種族としての力が弱っているので他の生物の力を取り込みたい、という事になっている。

 このエイリアン・アブダクションそっくりな話が1910年のアイルランドで記録されている。夜、まぶしい光に包まれた人型の物に遭遇したという目撃談が有るのである。ただしその相手は「妖精」である……、アイルランドなどケルト圏には妖精伝承が伝わっている。ただし妖精とは羽の生えた可愛い存在ばかりではなく、恐ろしい怪物ゴブリン・グレムリントロールなども妖精である。

 妖精たちは種族の力が弱まっているため、人間を誘拐して自分たちの力を取り戻そうとしているという……、どう考えてもエイリアンの話とそっくりである。

 いわゆる「エイリアンに体を麻痺させられたあと誘拐された」というのは「睡眠麻痺」という「頭は目覚めているのに体が起きていない」状態が原因だと推測される。この状態の際は幻覚を見やすいが、当人にとっては真実か幻覚か区別できないのである。中世ではそういった状態に陥った時に幻覚を見ると「悪魔インキュバス・サッキュバス」のせいにされた。それが現代では「宇宙人の仕業」に変化した、と考えるのが自然だろう。

 人間は見たいものを見る動物である。UFOの事を考えていれば宇宙人に誘拐される幻覚を見てしまうのである。



●2. 謎と恐怖の映像

 2014年モスクワ 魔の幽霊自動車

 モスクワで交差点で追突事故を起こした車のドライブレコーダーに奇怪な映像が記録されていた。十字路を左折しようとしたところ、突然現れた車が目の前を左に横切っていき、それに驚いた一台前の車が急ブレーキをかけたため、その車に追突してしまったのである。原因となった車はいきなり交差点に現れたとしか見えない。幽霊自動車なのか!?

 真相:問題の車は、対向車で左折レーン(カメラから見て右に曲がる)にいた車が強引に直進してきた。ひとつ前の車の陰になっていたのでこちらに進んできているのが直前まで見えなかった。



●3.介良事件のUFO

 最近UFO研究家が南部鉄器の灰皿を入手したが、これが40年前のUFO事件の重大な手掛かりではと推測されている。その事件は1972年に高知県介良(けら)で男子中学生たちが小型のUFOを捕獲したものの、やがて逃げられてしまった、という通称「介良事件」である。

 問題の灰皿は、ひっくり返してみると、形もサイズも介良事件のUFOとそっくりなのである。もちろんこれをもって事件の真相が解ったという事にはならないが、こういう地道な研究によりいつか真実が明らかになるかもしれない。



●4.こっくりさん

 占いの一種「こっくりさん」。別名で「エンジェルさん」「キューピッドさん」、最近では「チャーリーゲーム」という名前で流行しているが、いずれにせよほぼ同じものである。

 こっくりさんの起源は明治時代にさかのぼる。竹の棒で台を作り、その上にお櫃の蓋を置いて、その上に手を乗せ、その傾き具合で占う、という遊びで、当時大流行した。学者井上円了は、こっくりさんは別に不思議な事ではなく、「予期意向」(考えていないつもりでも心の底で答えを考えてしまう)と「不覚筋動」(動かしていないつもりでも実は動いている)の組み合わせだと看破した。

 1970年代、オカルト漫画「うしろの百太郎」の影響で、学生の間にこっくりさんが大流行。しかしこっくりさんをした学生たちが異常な行動を起こす事件が相次いだ。

 当時の医師たちは、これを集団ヒステリー、今でいう「集団感応現象」だと結論づけている。集団感応現象とは、共通の絆や親密な関係を持つ人間の間で、一人の人間に起きた症状が他の人間に伝わっていく現象の事。仲の良い生徒たちの一人がおかしくなると、親しい人間の間にどんどん伝わっていくような現象がまさにそれ。また直接こっくりさんに参加していなくても、周囲で見ていただけの人間にも緊張感が伝わり、異常が起きることもある。

 そもそもこっくりさんは、コインに意識を集中して霊を呼び出そうとする、という行為がもうシャーマニズムのシャーマンと同じことをやっている。素人がほいほいやるべきことではない。


感想

 最初のUFOネタはパレンケとかピラミッドの謎のヘリコプター話とか、過去に使ったネタの再利用みたいな部分が多く、ちょっとイマイチ。でもまあ「イーグルリバー事件」という宇宙人からパンケーキをもらう話は面白かったです。んなわけあるかい!とツッコミどころ満載(笑)

 介良事件というドマイナー話に、今頃(2017年)になって新発見とか、もう何とも言えない感覚に襲われますね……、そろそろ関係者(元中学生)が真実を騙ってくれたりはしないだろうか……

 こっくりさんは昭和のオカルトブームをリアルタイムで体験した世代にとっては、めっちゃ身近なネタで興味津々でした。そして、いつもの如く学術的な分析を持って「集団ヒステリー/集団感応現象」とばっさり結論づけています。しかしそういう番組の姿勢が大好きです。
 
 

過去の放送の内容・感想は以下のページでどうぞ

幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー 内容・感想一覧

 
 

番組概要

http://www4.nhk.or.jp/darkside/26/
UFO、ネッシー、雪男、予言&占い、心霊現象、超古代文明、妖怪、吸血鬼、魔女…。闇の魅力がもつ妖しげな幻に対して、「今、何がどこまでわかっているのか?」を徹底検証!そこから浮かぶのは、自然の神秘、私たちの脳や心の不思議なメカニズム、社会のからくり、昔の人の驚くべき技術と想像力…。ダークサイドの向こうの“本物の不思議”をワクワクしながら楽しんでいただく、NHKならではの超常現象ガチンコ検証番組!


出演者 栗山千明 (くりやまちあき)

テーマ曲: 志方あきこ
オープニング曲“Arcadiaアルカディア)”
エンディング曲“Leyre(レイレ)”
アルバム名/ “Turaida(トゥライダ)”

語り: 中田譲治(声優、俳優、ナレーター)
代表作 『巌窟王』(モンテ・クリスト伯爵)、『ケロロ軍曹』(ギロロ伍長)、『HELLSING』(アーカード)、『Fate/Zero』(言峰綺礼)、『劇場版 空の境界』(荒耶宗蓮)など

 
 
UFO事件クロニクル
コックリさんの父 中岡俊哉のオカルト人生
 
 

感想:オカルト系番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」『File-24 バミューダ・トライアングル&ヴォイニッチ手稿の謎』

NHK 幻解! 超常ファイル ダークサイド・ミステリー (教養・文化シリーズ)

幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー http://www4.nhk.or.jp/darkside/
放送 BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 
※過去の放送の内容・感想は以下のページでどうぞ

幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー 内容・感想一覧

 

『File-24 バミューダ・トライアングルヴォイニッチ手稿の謎』 (2018年4月5日(木) 21:00~22:00)

 

内容

http://www4.nhk.or.jp/darkside/x/2018-04-05/10/25471/2357129/
4月5日
NHKBSプレミアム 午後9時00分~ 午後10時00分
幻解!超常ファイル24▽バミューダ魔の三角海域&究極の未解読文書の謎


船や飛行機が消える!バミューダ・トライアングルの真相は?温かい食事を残し全乗組員が消えた幽霊船の恐怖!▽謎の未解読文書ヴォイニッチ手稿と「悪魔の手紙」に挑む!


栗山千明が案内する、不思議の世界と衝撃の謎解きシリーズ最新作!▽船が!飛行機が消える!バミューダ・トライアングル!できたてのコーヒーを残し全乗組員が消えた、メアリー・セレステ号事件!現地バミューダ取材や当時の記録から意外な事実が!▽究極の未解読文書・ヴォイニッチ手稿と「悪魔の手紙」。暗号か?デタラメか?不気味なさし絵の古文書の真相に、最新科学が迫る!▽12(木)から毎週一挙連続アンコール放送開始!

●1. バミューダ・トライアングル/メアリー・セレステ号事件

 アメリカ東部、大西洋の「フロリダ・プエルトリコバミューダ諸島」を結んだ三角形の海域を「バミューダ・トライアングル」と呼ぶ。この海域では船舶や航空機が意味不明の異常な通信を残す、あるいは全くSOSなども発しないまま消滅してしまう、いう異常な現象が発生している。その件数は100件以上とも言われる。

 その原因は様々に推測されており、「宇宙人による誘拐説」「異次元の穴に吸い込まれた説」「海底ピラミッドが原因説」「巨大怪獣の仕業説」といったものが挙げられている。もっと現実的な物では、突発的な下降気流「ダウンバースト」が原因とする物や、海底の「メタンハイドレード」からメタンの泡が噴出しており、船はその泡で浮力を失って沈没し、飛行機はメタンを吸い込んでエンジンが炎上墜落した、という物もある。

 しかし、そもそものところ、そんな奇怪な事件は本当に起きているのか? このバミューダ・トライアングルが有名になったのは、1972年にチャールズ・ベルリッツという人が書いた「バミューダ・トライアングル」という本によってで、この本は全世界で500万部の大ベストセラーとなった。

 ところが内容を精査してみると、そもそもバミューダ・トライアングルとは離れたところで起きた事故をバミューダ・トライアングル内の話だとしたり、有りもしない「謎の通信」を捏造したり、と、内容が極めていい加減だった。とある人の分析によれば、この本で書かれている36件の消滅事件のうち、23件までが捏造・誇張が行われていることが解ったのである。



 また同様に海に関する事件として有名なのが、1872年に発生したメアリー・セレステ号事件である。この船は、ポルトガル沖をヒョウ理由しているところを発見されるが、船内に乗りこんでみると、温かい食事が食卓に並んでおり、救命ボートはそっくり残っているのに、人間の姿だけが無かった。乗員だけが忽然と消えていたのである。

 ところが、この事件も「温かい食事」や「救命ボートが残っていた」というところは事実ではなかった。当時保険金を巡って裁判が開かれ、その記録が現在に残っているが、食事は無かったし、救命ボートは全て無くなっていた。つまり乗員は救命ボートで船を去ったと考えるのが妥当である。何故船を捨てたのかは不明だが、謎はそれだけである。

 ところがのちに新聞の記事が「温かい食事」云々という捏造ストーリーを掲載し、さらにあのコナン・ドイルもこの事件を元にした小説を書いたことで、「食事が残っているのに人が消えた」という虚偽のストーリーが本当のように語られてしまうようになったのである。


 バミューダ・トライアングルもメアリー・セレステ号事件も、「誰も見ていない海の上の話だから、ちょっと誇張したり捏造して面白い話にしてもバレないだろう」という発想が生み出した、実体のないミステリーだったのである。



●2. 最新超常現象映像

(1)2017年5月 高速道路にゴーストバイク現る

 フランスで高速道路を人を乗せずに走るバイクが目撃された。複数の人間によって撮影されているのでフェイク映像ではありえない。幽霊がバイクに乗っていたのというのか!?

 真相:事故でバイクの運転者が振り落とされた後、バイクだけが一人で走り続けた。これだけ聞くと信じられないが、バイクレースではバイクが転倒して運転者が投げ出された後、バイクがバランスを取り戻し一人で走るシーンが撮影されている。高速で回転する物体は軸を安定させる力が働く。バイクでは即ちタイヤの回転がバイクを安定させ、人がいないまま5Kmも走る結果となった。超常現象ではないが、これはこれで大変珍しい映像と言える。


(2)2017年3月 深夜の学校 恐怖のポルターガイスト現象

 ブラジルで深夜の学校で消火栓の蓋(赤い扉)が、警備員の前で誰も触れていないのに勝手に開いたり閉じたりした。ポルターガイスト現象か!?

 真相:ブラジルのテレビ番組のスタッフが調べてみると、蓋に透明な釣り糸の切れ端が見つかった。つまり誰かが蓋に釣り糸を通しておき、見えないところから釣り糸を引っ張って開いたり閉じたりしていたとみて間違いない。このCG全盛の時代に意外なアナログ手法が使われていたようである。


(3)2018年2月27日 UFOの大群を生放送のカメラが捉えた

 アメリカ・ミルウォーキー州。深夜4時のニュース番組のライブカメラ映像に、夜空を飛び回る光の筋のようなものが多数写っていたのである。UFOの大群が出現したのか!?

 真相:プロデューサーがスタッフを向かわせたところ、「カモメの群れ」が飛んでいた。ライブカメラの性能が低いので高速で飛ぶカモメが線を引いて飛ぶように見えたのである。



●3.ヴォイニッチ手稿

 世界には未解読の文書が多数存在する。例えば1676年にシチリアの修道女が書いたという「悪魔の手紙」という文書が有る。修道女に悪魔が憑りつき書かせたものだと伝えられる。2017年に研究者が調べたところ、ラテン文字古代ギリシャ語、ルーン文字アラビア語などを組み合わせたものと解ったが、未だに書かれている内容は不明である。

 そして未解読文書の中でもっとも有名な物がヴォイニッチ手稿(写本)である。1912年にイタリアで古物商のヴォイニッチが発見したことからヴォイニッチ手稿と呼ばれる。全230ページ。羊皮紙にカラフルなイラストと未知の文字による説明文らしきものが書かれているが、イラストに描かれている植物などが一切現実に存在しないため、世界中の研究者が100年かけても未だに内容が解読されていない。羊皮紙を調べて15~16世紀ころに書かれた、と推測できるだけである。

 イラストを見ると、どうやら全6章構成らしく、それぞれ「植物の章」「天文の章」「生物の章」「十二宮図の章」「薬草の章」「レシピの章」と呼ばれている。

 書かれている文字を暗号だと考える人々は、様々なアイデアに基づいて解読を試みたが、今のところ全く成功していない。ではもしかすると書かれている文字はデタラメで、全く意味が無いため解読できないのでは? ところがコンピューターで各章に書かれている単語の出現具合を分析してみると、全くのデタラメではなくある程度の規則性があることが解った。つまり何かしら意味のある文章の可能性が高い。

 もしかすると、手稿に書かれているのは自然言語ではなく、人工的に作られた「人工言語」の可能性もある。例えばプログラミング言語人工言語のひとつである。しかし文章のサンプルが少なすぎて言語のルールが解らないため、未だに解読に至っていない。手稿が全230ページ有ると言っても、絵がメインで文章はその説明書きのような感じなので量が少なく、サンプルとしては足りないのである。

 そもそもこの手稿は誰が何のために書いたのか? 中世の特権階級の人たちが作らせたと推測できるのみで、その目的も一切解らない。私たちがこの手稿を解読できる日は来るのだろうか……?

感想

 この番組は毎回テーマを見るたびに「まだそのネタが残っていたか!」と膝を打ちたくなりますが、今回は「バミューダ・トライアングル」「メアリー・セレスト号」「ヴォイニッチ手稿」というオカルト界隈では超有名なネタを三連投。

 バミューダ・トライアングルメアリー・セレスト号は、既に「都市伝説」という事が有名になっているからか「海の怪異」という感じでひとまとめにしてサクッと紹介。まあ今更チャールズ・バーリッツの捏造を一々取り上げるのもねぇ、という感じでしょうか。私も1970年代にはバーリッツ本を愛読した者ですけど、捏造はイカンよね。

 個人的に今回のメインデッシュはヴォイニッチ手稿トリノの聖骸布と並び「未だに謎が解明されていないリアルオカルトネタ」だけに熱い視線を注いでいるアイテムですが、番組では手際よく内容を紹介しつつ、「単語の分析から、適当に書かれたデタラメ本ではない」という事を示してロマンを残してくれました。

 まあ『解読してみてもわりと大したことは書いてないだろう』とは思っていますが、やはりCGとかによって捏造されたのではないリアルな謎は良いもんですねぇ。
 
 

過去の放送の内容・感想は以下のページでどうぞ

幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー 内容・感想一覧

 
 

番組概要

http://www4.nhk.or.jp/darkside/26/
UFO、ネッシー、雪男、予言&占い、心霊現象、超古代文明、妖怪、吸血鬼、魔女…。闇の魅力がもつ妖しげな幻に対して、「今、何がどこまでわかっているのか?」を徹底検証!そこから浮かぶのは、自然の神秘、私たちの脳や心の不思議なメカニズム、社会のからくり、昔の人の驚くべき技術と想像力…。ダークサイドの向こうの“本物の不思議”をワクワクしながら楽しんでいただく、NHKならではの超常現象ガチンコ検証番組!


出演者 栗山千明 (くりやまちあき)

テーマ曲: 志方あきこ
オープニング曲“Arcadiaアルカディア)”
エンディング曲“Leyre(レイレ)”
アルバム名/ “Turaida(トゥライダ)”

語り: 中田譲治(声優、俳優、ナレーター)
代表作 『巌窟王』(モンテ・クリスト伯爵)、『ケロロ軍曹』(ギロロ伍長)、『HELLSING』(アーカード)、『Fate/Zero』(言峰綺礼)、『劇場版 空の境界』(荒耶宗蓮)など

 
 
謎のバミューダ海域 完全版 (徳間文庫)
メァリー・セレスト号の謎 (アンビリーバブル物語)
ヴォイニッチ写本の謎