感想:アニメ「劇場版 空の境界」第7章「殺人考察(後)」(2009年)


 アニメ「劇場版 空の境界」の感想です。

■公式サイト
http://www.karanokyoukai.com/

 CS放送(スカパー)のPPVでの視聴です。


■概要

 同名小説(原作:奈須きのこ)の劇場アニメ全七部作の最終章。2009年8月公開。


■キャスト
両儀式 坂本真綾
黒桐幹也 鈴村健一
蒼崎橙子 本田貴子
黒桐鮮花 藤村歩
荒耶宗蓮 中田譲治
白純里緒 保志総一朗

第7章 殺人考察(後)


■あらすじ

 1999年2月。世間を連続通り魔殺人が騒がせていた。黒桐幹也(こくとう・みきや)(声:鈴村健一)は、両儀式(りょうぎ・しき)(声:坂本真綾)のもうひとつの人格「織」が再び現われ、殺人を繰り返しているのではないかと疑い、行方不明の式を探す。一方、式は犯人と遭遇し、幹也の高校時代の先輩・白純里緒(しらずみ・りお)(声:保志総一朗)だと知る。里緒は魔術師・荒耶宗蓮(あらや・そうれん)(声:中田譲治)に自分の「起源」を目覚めさせられ、殺人を繰り返す狂気の存在と化していた。里緒は式を自分と同じ側に招きいれようと挑発を繰り返す。式は里緒から幹也を殺したと聞き、ついに里緒を手にかけ初めての殺人を犯す。しかし幹也は重傷を負いながらも生きていた。春、ようやく回復した幹也と式は共に手を取り歩き去っていった。


■感想

 最終章ということで、第5章「矛盾螺旋」並みの超ロングバージョンでしたが、しかしながら、テンポを遅くして話を引き伸ばしている感が無きにしも非ずで、密度的にはちょっと薄めという気がしました(もう少し短く出来たような気がします)。あと白純先輩ってそもそも誰? それと橙子さんの思わせぶりな「片付けるかなぁ」みたいな台詞の真意は何?

 とか細かい点で気になったり不満だったりするところはあるものの、最終章としてしっかり締めておりました。桜の並木道を歩き去る式と幹也って、この陰惨アニメがこんなうららかな結末を迎えるとは思わなかったなぁ。まあ、それなりに満足致しました。


★備考:お話の並び

1995年4月〜
 第2章「殺人考察(前)」:式と幹也の出会い

1996年3月〜1998年
 第4章「伽藍の洞」:式目覚める

1998年7月
 第3章「痛覚残留」:幹也が高校時代の後輩探し

1998年9月
 第1章「俯瞰風景」:式が連続飛び降り自殺事件に介入

1998年11月
 第5章「矛盾螺旋」:荒耶宗蓮登場

1999年1月
 第6章「忘却録音」:鮮花の学校の妖精事件

1999年2月
 第7章「殺人考察(後)」:本作品