感想:アニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」第7話「太陽圏に別れを告げて」(2013年5月19日(日)放送)


 アニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」(全26話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

宇宙戦艦ヤマト2199
http://yamato2199.net/index.html

MBS 宇宙戦艦ヤマト2199 番組サイト
http://www.mbs.jp/yamato2199/

 地上波・TBS系での視聴です(放送:毎週日曜 17:00〜17:30)。

第7話 『第七話 太陽圏に別れを告げて』


■あらすじ

 ヤマトはいよいよ太陽系と外宇宙との境界「ヘリオポーズ」に到達した。沖田は、これを記念すると同時に、ガミラス冥王星基地攻略の祝杯も兼ね、地球で船が赤道通過の際に行う祭り「赤道祭」の宇宙版を開催させる。乗員たちは地球に残してきた家族と最後の通信を許可されるが、天涯孤独の古代はそれに参加せず、また山本玲も同様の身の上だと知る。また雪からは、過去一年より前の記憶が無く、土方の世話になっていたと聞かされる。そして新見は地球の芹沢にこっそり連絡を取っていた。


■感想

 今回はサブタイトルが序盤に表示されました。いつもこうしてほしい。


 さーて、冒頭、新見と伊藤が怪しげなそぶりで密談ってなぁ。オリジナル版では「そういえばこのアニメのキャラ名って新撰組から来ているよね」程度の薄い認識でもOKでしたが、2199は(バクシンガーみたく)宇宙新撰組でも目指しているのか、キャラ名と史実がリンクしている(?)ようで。新見と芹沢がコンビというのにいたっては「もうこいつら絶対途中で主流派に煙たがられて殺されるだろ」としか思えません。とりあえず新見と伊藤は身内に粛清されて確実に地球に帰ってこれないね。伊藤なんかはアブラノコウジ星とかいうところで殺されると予想。


 また南部と両親の通話シーンがなんとも。「地球はあと一年で滅亡まで追い込まれている」「南部は帰還できるか怪しい特攻作戦(?)に従事している」にも関わらず、両親の「いいところのお嫁さんとのお話があるのよ」「お前はわしの後継者だからさっさとあとを継がんか」とか、どうも状況にそぐわない(ように思える)発言に違和感が…、今の地球はガミラスに追い込まれて負け寸前で、イメージ的には「進め一億火の玉だ」「欲しがりません勝つまでは」、『竹やりでガミラス軍を撃ち落としてやる』みたいな、大戦末期的な雰囲気だと思っていたのですが、そんなことを微塵も感じさせない会話。この人たち互いが一年後にはもう死んでいるかもという認識はないのだろうか。


 アホ毛佐藤利奈声で「21世紀版ヤマトは昔とは違います」ということを強烈に感じさせる原田ですが、今回はさらにメイド服と酒癖の悪さを披露。「ヤマトにはコスプレ衣装も完備なのか」とか思いましたが、さすがにあれは私服か。


 雪の過去には笑った。「一年前から記憶がないの」。「そうなの、私はユリーシャよ」と思いっきり告白したも同然ですが、却ってそこが怪しい。これがミスディレクションで、雪はおとりで、本物は実は山本玲のほうだという罠だと見た。


 最後、突然陽気な艦内放送を始める岬ちゃん。おいおいマジかよ、とアメリカ人ぽく両手のひらを上に上げるポーズをとりたくなりますが、これが「ファイナルカウントダウン」とかあの手のに出てくる米軍の軍艦だったら、こんな放送をしていても不思議ではないという気がしてくるので、ヤマトは見た目よりアメリカンなノリの船なのかもしれません。確かに「戦艦大和」とは何の関係も無いしね。あとは岬ちゃん、髪型がツインテールなのには前から色々感じていますが、今回「17歳」だと知り度肝を抜かれました。誰か「こんな子供を戦場に連れて行けるか!」とか怒らなかったのか。まあ初代ガンダムアムロは15歳だったからOKなのか?


 と色々伏線(?)満載の回でした。もうこれリメイクととか「前作を筋が通るように見直してみました」というレベルじゃなく、「ヤマトの設定と名前を借りた出渕氏オリジナルアニメ」というように思えてまいりましたが、皆様いかがでしょうか。