感想:アニメ「棺姫のチャイカ AVENGING BATTLE」第10話(最終回)「機杖担う少女」

棺姫のチャイカ AVENGING BATTLE 第1巻 通常版 [DVD]

 アニメ「棺姫(ひつぎ)のチャイカ AVENGING BATTLE」(全10話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■アニメ『棺姫のチャイカ』公式サイト
http://chaika-anime.jp/

富士見書房 | 棺姫のチャイカ
http://www.fujimishobo.co.jp/sp/201012hitugime/

 BS11での視聴です。

第10話(最終回) 機杖(ガンド)担う少女


■あらすじ

 ガズ皇帝は呼び寄せた航天要塞に移動して飛び去った。トールはガズを倒すため、フレドリカと契約して竜騎士(ドラグーン)になり、要塞に殴り込みをかけた。そして立ちふさがったシンを一蹴すると、ガズ皇帝に突っ込むが、強力な魔法使いのガズ皇帝には全く手も足も出ない。一方、チャイカも外部から機杖で要塞に攻撃をかけていたが、バリアの前に全く効果がなかった。それを知ったガズ皇帝はニーヴァ・ラーダでチャイカを撃とうとするが、突然ニーヴァ・ラーダが寝返ってチャイカの側についてしまう。チャイカは魔法思念料の代用として自分の記憶を使い、ニーヴァ・ラーダで要塞ごとガズ皇帝を吹き飛ばした。


 戦いが終わって、ジレットはクリーマン機関の機関長に昇進し、ニーヴァ・ラーダも回収された。トールたち3人+フレドリカネコはどこかの田舎で住んでいて、紅チャイカとご近所付き合いをしていて、最後にトールがチャイカを外に連れて行って花を見せているシーンでおしまい。



■感想

 Aパート終了時点でまるで終わりそうになかったのに、あっさりと片をつけてしまって驚いた。しかし大逆転の切り札が「唐突にニーヴァ・ラーダが寝返ったから」ってどうなの? ニーヴァ・ラーダがそんなに白チャイカを慕っていたなんてあの瞬間まで気が付かなかったし伏線もなかったのですけど。主人を裏切ってチャイカについた理由はなんだったのか。またシンがハルトゲンに仕えていたはずなのにあっさりガズ皇帝に乗り換え、さらにあっさりトールに倒されて、こいつはなんだったのか、と言いたくなる。あと、ヴィヴィが半分だけチャイカってどういう意味だったのか説明無しだし。


 そして、最後、チャイカが記憶を使ってニーヴァ・ラーダを発射したわけだから、もう記憶が空っぽ状態のはずで、そんなお人形状態のチャイカを看護するトールとか泣かせる展開……、のはずなのですが、「花が綺麗でよかったね」的に軽く流して締めとか……、最後の最後くらいビシッとして欲しかった。


■総括

 なんかネガティブなことばかり書いてしまいましたが、全体的には好きでした。キャラデザはいいし、チャイカの拙いしゃべりは可愛いし、アカリの兄さまジョークは悉くツボだったし、紅チャイカも良かったし。見るのは楽しかった。話が盛り上がらなかっただけで。

 「ハルトゲン編に入るまでは同じことの繰り返しで淡々としていて、最後の最後にとってつけたような大決戦」という展開も、アニメ製作者のせいではなくて原作がそういうものなんだろうなぁと諦めが付いています。榊一郎作品はアニメで過去に「ストレイトジャケット」と「ポリフォニカ」を見ていますが、どちらもドカンと盛り上がるというアニメでもなかったしねぇ。


 でもまあ、それなりには楽しく見せていただきましたので、それなりには満足です。
 
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