感想:NHK番組「コズミック フロント」「史上初!探査機ロゼッタ 彗星着陸」(2014年12月18日(木)放送)


 NHK番組「コズミック フロント」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■コズミック フロント | NHK宇宙チャンネル
http://www.nhk.or.jp/space/program/cosmic.html


 NHK BSプレミアムでの視聴です(放送日:2014年12月18日(木) 22:00〜22:59)。

史上初!探査機ロゼッタ 彗星着陸


■概要

>2014年11月、10年の準備期間をかけた人類史上初のミッションが成功した。ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の探査機「ロゼッタ」が、8億km彼方のチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面に着陸機「フィラエ」を着陸させ、その表面を撮影し調査したのだ。


>彗星は46億年前の太陽系形成時に惑星になりそこなった「小さな氷やちりの塊」。その実像は未だ多くの謎に包まれ、"太陽系最後のフロンティア"とも言われる。


>「ロゼッタ」と「フィラエ」は、宇宙を高速で移動する彗星に随伴し、表面がどのような物質からできているのか、その場で11種類もの装置で分析し、地球に伝える。太陽に接近する今後の観測にも期待が高まる。取材班は、ESAが10億ユーロを投じるこの人類初の挑戦に密着した。


■内容

Front 1 探査機は目覚めた

 2014年1月。ヨーロッパの彗星探査機ロゼッタが二年半ぶりに起動した。2004年3月に打ち上げられ、スイングバイを何回もやったあと、一旦遠くまで飛んでいって彗星と併走する形で帰ってくるまで電源を切っていたのだった。



Front 2 初めての彗星探査

 1986年3月。ヨーロッパの彗星探査機ジオットがハレー彗星の核に1500キロまで接近しデータを取った。以後アメリカも彗星探査に乗り出した。



Front 3 始動! ロゼッタ計画

 ヨーロッパは彗星に探査機を着陸させてデータを取る計画を開始した。探査機は「ロゼッタ」、着陸機は「フィラエ」。ロゼッタは「ロゼッタストーン」からつけた名前。彗星には46億年前、太陽系誕生当時の水や有機物が残っているはずで、太陽系誕生の秘密などを調べるデータが得られるはず。彗星は太陽の近くに来るとガスやダストを吹き出すので、太陽から遠い場所で調べる事にした。当初「ワークネン彗星」を目標にしていたが打ち上げ前にロケットの事故が起きて延期となり、この彗星は目標に出来なくなってしまう。急いで代わりの彗星をリストアップし「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星」に予定変更した。2004年3月打ち上げ。



Front 4 見えてきた! 彗星核の●(←読み取れず)

 ロゼッタとフィラエには「コンサート」という電波での調査装置が有り、彗星核の中身を調べることにしていた。



Front 5 決定! 着陸地点

 2014年8月6日、ロゼッタはついにチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到達。核の表面を慎重に調べフィラエの着陸地点を決めた。



Front 6 目撃! 彗星着陸

 2014年11月12日、フィラエはついに彗星核に着陸した。しかし2度バウンドして日陰の地点に入り込んでしまい、太陽電池が利用できないため、内臓バッテリーで数日しか調査できない状態になってしまった。



Front 7 ロゼッタの冒険は続く

 フィラエはドリルで核から資料を採取した。アミノ酸にはL型とD型の二種類があるが、地球の生物は何故かL型しか持っていない。もし彗星核のアミノ酸もL型しかなければ、地球の生命は彗星からやってきた可能性が高くなる。現在フィラエは活動停止中だが、ロゼッタは今も核を周回している。今後彗星が太陽に近づけば、光が届きフィラエが活動を再開してデータを送ってくるはず。また彗星からガスやダストが噴出す様も見れるだろう。ロゼッタは2015年末まで調査を続ける予定。


■感想

 「彗星の核の撮影」自体は初では無く、今までにも既に実績が有ったんですね(新聞なんかだと「これが人類が初めて見る彗星の核だ! バーン!」みたいに紹介してましたが……)。バイキング計画とかこの手の人類初物はワクワクしますなぁ。