感想:ゲーム関係本「レジェンド パソコンゲーム 80年代記」(2014年12月18日発売)


 ゲーム関係本「レジェンド パソコンゲーム 80年代記」の感想です。

-------------------------------------------------

●レジェンド パソコンゲーム 80年代記
http://www.sogokagaku-pub.com/emapub/published/841.htm
>発売:2014 / 12 / 18
>著者:佐々木 潤


>語り継ぎたい不朽の名作! 80年代パソコンゲームの記憶
パソコンゲームの黎明期である80年代を彩ったソフトハウスと、彼らが生み出した名作の数々。
>そのなかには「今でも忘れられない」「忘れてはいけない」ソフトがある。
>実際にプレイできる機会がなくなりつつある現在、
>当時のパソコンゲームで遊んだことのない世代も増えている今だからこそ、
>語り継いでおかなければならないのだ!
>PC8801などを中心としたパソコンゲームと、MSXのタイトルそれぞれ1000タイトル以上のリストを掲載!

■アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/4881818414/
単行本(ソフトカバー): 183ページ
出版社: 総合科学出版 (2014/12/18)
ISBN-10: 4881818414
ISBN-13: 978-4881818411
発売日: 2014/12/18

-------------------------------------------------
■内容/感想

 タイトル通り、1980年代のパソコンゲームをテーマとした本です。


 目次を見ると解りますが、

>◆80年代のパソコンゲーム雑誌
>◆名作一網打尽:「スターアーサー伝説」シリーズ
>◆80年代初期のアダルトソフト事情
>◆スタープログラマーが続々誕生した80年代 1
>◆名作一網打尽:「ブラックオニキス」シリーズ
>◆発売延期&発売中止になったゲームたち
>◆マイコンBASIC Magazineと山下章
>◆名作一網打尽:「イース」シリーズ

 など、ゲームのみならず、当時のパソコン事情、パソコン雑誌、有名プログラマー、著名なソフトハウスについて網羅し、さらに日陰の存在アダルトソフトについても目を背けずに取り扱っています。


 雰囲気はゲーム雑誌の記事を一冊の本にしたという感じで、字が大きく写真が豊富。もっとみっちり詰め込んだ「文献!」という物を想像していたので、本を開いた瞬間フォントの大きさにええっ?となりましたが、読んでみると内容が薄いというものでもありませんでした。


 ゲーム1作/シリーズ毎に2〜3ページを取り、ゲーム内容・発売当時の位置づけ・評価などを記載しており、当時を知るゲーマーならばたまらなく懐かしくなってくることでしょう。「初代イースの広告は、謎の騎士しか描かれていなかった(主人公アドルの姿無し)ので、見た時興味が出なかった」とかいう記述を読むと、「おお、同世代だ!」とか感じましたね。また当時の有名プログラマー列伝、ゲームの流行の変遷(当初は制作が簡単なアドベンチャーAVG)が主流で、やがて流れはRPGに移りAVGは衰退していったこと)、等も書かれています。さらに凄いのが80年代に発売された全パソコンゲーム一覧表!!

 そして、作者の〆の言葉の「90年代に入ると、80年代の様な色々なパソコンで色々なゲームが発売されていた時代と比べてつまらなく感じる」というところにも共感しきり。


 ということで、「究極の一冊」とは呼べないにしても、当時のゲーム周りについて包括的に取り上げており、結構読みがいが有ると思います。若い人は読んでもなんのこっちゃでしょうが、80年代にリアルタイムでパソコンゲーマーだった人にはお勧めしたい一冊ですね。