感想:アニメ「ルガーコード1951」

めだかボックス 1 (ジャンプコミックス)

ルガーコード1951 アニメ公式サイト | ANIMAX https://www.animax.co.jp/luger-code
放送 アニマックス。30分アニメ。2016/10/22(土) 20:00~21:00。

【※以下ネタバレ】
 

アニメシナリオ大賞特別番組「ルガーコード1951


北歴1951年、若くして大学教授になった言語学の天才テスタ・リールベールは、寄宿学校時代の先輩であるアレックス・ロッサ軍曹の依頼で連合軍暗号解読所に出向き、連合軍を苦しめる「ある暗号」の解読を頼まれる。
それは人間同士が繰り広げた世界大戦の後、人類に宣戦布告をしてきた未知の生物【人狼】たちが交信で使う暗号『人狼暗号(ルガーコード)』だった。
そんな中、欧州の小国・アルデンヌの軍隊が人狼の少女を生け捕りにしたという情報が入る。テスタ教授とロッサ軍曹は暗号解読の手掛かりを得るため、この少女の引き渡し交渉に向かった・・・。


言語の天才として若くして大学教授となったテスタ。 彼は先輩であるロッサ軍曹の紹介で、ある暗号の解読を依頼される。
それは、人類に宣戦布告をして来た人狼たちが交信で使う暗号「ルガーコード」だった。
暗号解読のために生きた狼少女ヨナガを発見するが、果たして手がかりを掴めるのか!?
壮大な人狼戦記ファンタジー。


制作:2016年

 

あらすじ

 北歴1951年。人類は人狼(ルーガルー)との戦争を繰り広げていた。言語の天才として10代で大学教授となったテスタ・リールベールは、先輩であるアレックス・ロッサ軍曹の依頼で、人狼が使う暗号「ルガーコード」の解読に取り組んでいた。そして、二人は人狼の少女が捕らえられた事を知り、北国アルデンヌへと向かう。

 二人はアルデンヌ兵士が確保した人狼ヨナガと出会い、色々あってテスタとヨナガはちょっとだけ仲良くなる。そしてテスタは、ヨナガとの出会いにより、「ルガーコードが人間には解読できない」という事を確信する。ルガーコードは言語だけでは無く、人狼の感情も一緒に伝達しているため、人狼でないものには絶対に解読できないのだった。

 それを聞いたアルデンヌ兵士が突然人狼化して三人を襲ってきた(実は人間の皮をかぶった人狼だった)。人狼はルガーコードが解読されたという噂を聞きつけ、その真偽を探ろうとしていたのだった。ヨナガは「呪われた血」の持ち主のため、仲間であるはずの人狼から人間と共に殺されかける。重傷を負ったテスタに、ヨナガは自分の血を与え、それによりヨナガは人狼の力を持つ人間として蘇った。テスタはアレックスを殺そうとしていた人狼を簡単に倒すと、ヨナガと共に立ち去った。


感想

 評価はまあ○。

 このアニメはアニマックスが集英社と組んで企画した「アニメシナリオ大賞」の大賞作品を映像化したもの。過去にはアニマックスは2002年から「アニマックス大賞」という名前でオリジナルシナリオを募集してアニメ化する企画をやっていて、7作品を放送していました。しかし、2010年でその企画は無くなってしまい、大変残念に思っていたのですが、あれが帰ってきたという感じですね。(ところで第八回のシナリオ部門大賞「地域密着!!凱天翔」はどうなったんだろうか……)

 さて、本作ですが、正直期待はずれ。内容は良くも悪くも少年ジャンプの増刊で掲載されていそうなノリで、あまり深みはなくて、人と狼の戦争という設定も特に映像として描かれたわけでもなかったし、ヨナガの「呪われた血」とは何だったのかとかいう事も説明無し。「特に話の中身も無く、ただバトルしていただけだったなぁ」という印象です。漫画であれば、「本誌での連載」を想定して、読みきりバージョンではあまり細かい説明はしないのもアリなのでしょうが、単発アニメでこれだとねぇ。ひたすら中身が薄かったなという気持ちが強いですね。

 なによりタイトルになっている『ルガーコード』が、結局「これは人間には解読できないものです」で済まされてしまったのには、脱力で腰が砕けそうになりました。なんだそりゃ。

 ただまあ、アクションシーンは頑張っていたし、オーディションで選ばれてこの作品でデビューしたという、テスタ役の渡辺けあき http://www.animax.co.jp/special/voice-audition/ という人の演技も悪くなかったし(これで本当にデビュー作?と思える達者さ)、まあ軽~く見る分には悪くなかったかなと。

漫画版 ルガーコード1951 暁月あきら/羽木遼人
http://plus.shonenjump.com/rensai_detail.html?item_cd=SHSA_JP01PLUS00003457_57

キャスト / スタッフ

【監督】高橋しんや
【脚本】高山カツヒコ
【キャラクターデザイン】森本浩文
【音楽】川﨑龍


【キャスト】アレックス・ロッサ軍曹役:江口拓也
【キャスト】ヨナガ役:田所あずさ
【その他キャスト】
テスタ・リールベール教授役:渡辺けあき
フォルクス:佐藤正治
フランク:細谷カズヨシ
バルケ:田中進太郎
カーティス:園部啓一


【アニメ制作】スタジオディーン