感想:アニメ「想いのかけら」:福島ガイナックス制作の東北復興応援アニメ

「想いのかけら」(おもいのかけら) | NHK東北 http://www.nhk.or.jp/daisuki-tohoku/kakera/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】

NHK東北が展開する「大好き東北」キャンペーンから生まれたアニメが長編に!フィギュアスケートを通して成長していく少女の物語


主人公・佐藤陽菜は、東北の港町にある仮設住宅で漁師の父と二人暮らしをしながら、フィギュアスケートに励む毎日。ある日、友人みちるから連絡が入り、小学校時代に埋めたタイムカプセルが掘り出されたことを知る。中に入っていたのは、緑色のリボン。しかし、陽菜はどうしてリボンを入れたのか、理由を思い出せない…

あらすじ

 東北の港町に住む主人公の佐藤陽菜(中一)が、フィギュアスケートを頑張ったりとかする話。


感想

 最初は何気ない中学生の日常話なのですが、そのうち主人公が友達と「小学校がこの辺りにあったのに」と指し示したあたりが工事中だったり、「かさ上げしてすっかり様子が変わった」とかいう描写が出てくることで、ようやく舞台が東日本大震災津波の被害を受けた辺りだと解って来るのが軽く衝撃的でした。

 そうなると、この場面の前にあった台詞「小学校の時のタイムカプセルに水が入ってしまった」も、つまり学校に津波が押し寄せたからだ、と解ってくるし、よく見ると主人公と父親が住んでいるのは仮設住宅だし、と、話の進め方がなかなか上手かったです。

 話は妙に感動ものとかにせず日常物として作っているのも好印象でした。

 ところで、主人公が父親と「七年前のことなんかもう覚えてないよ、小学校二年の時のことだし」「たった七年前だぞ」と言い合いになるシーンが、あるあるという感じでした。30歳を超えると7年も「ちょっとこの前」程度ですが、中一からすれば7年前の小学二年生のことなんてもう記憶も朧の太古に思えますよねぇ、うん。

2016年6月27日(月) 午後0:30〜午後0:55(25分)


NHK仙台放送局では、震災5年に向け、NHK東北各局とともに、被災地へ希望を届ける復興応援キャンペーン「大好き東北」を展開しています。キャンペーンの柱の一つ「つくろう!子どもの未来」から「想いのかけら」は生まれました。

このアニメーションには、被災地に暮らし、周りに支えられながら夢に向かって走るヒロイン・陽菜(ひな)の姿が描かれています。子どもたちに未来を信じて歩んでほしいという「想い」と、陽菜を支える人たちの心の温かさが、東北の美しい景色の中で響きあって、皆さんの心に届くことを願っています。



CAST
陽菜  安野希世乃
母親  荒川美穂
みちる  佐々木李子
陽菜の父
星野充昭
コーチ
中根久美子
れな
福沙奈恵
ちさき
伊藤はるか
杏子
小野寺瑠奈
みちるの父
矢野正明
漁師A
木内太郎


STAFF
原案
いこま

監督・脚本・絵コンテ・演出
佐伯昭志

キャラクターデザイン・作画監督
梅下麻奈未

アニメーション制作
福島ガイナックス

制作
NHKエンタープライズ

制作・著作
NHK