【ウォーゲーム】歴史雑誌「歴史群像2019年8月号」でまたしてもウォーゲームが付録になった!「第二段作戦 日米空母決戦」「マレー沖海戦」

歴史群像 2019年 08 月号 [雑誌]
 
 学研プラスのミリタリー系歴史雑誌「歴史群像」の最新号2019年8月号(7月5日発売)では、2012年8月号、2018年8月号に続いて、3度目となる「付録ウォーゲーム」が付いています。付録とは言え結構本格的な内容で、雑誌とゲームがセットでお値段1185円はめちゃ安ですよ。デザインは過去二回と同様、作家でゲームデザイナーでもある山崎雅弘先生です。


 過去の2回分のレビューはこちら。
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感想:ウォーゲーム「ミッドウェー海戦(MIDWAY)」「日本海海戦(TUSHIMA)」(雑誌「歴史群像 2012年8月号」付録)
http://perry-r.hatenablog.com/entry/20120707/p1

perry-r.hatenablog.com

 

【ウォーゲーム】「歴史群像」2018年8月号に付録ウォーゲーム「モスクワ攻防戦/バルジの戦い」がついているぞ!
http://perry-r.hatenablog.com/entry/2018/07/12/011310

perry-r.hatenablog.com

 
 
 そして今回の付録ゲームはこちら。
 

歴史群像―学研デジタル歴史館-「雑誌 歴史群像
http://rekigun.net/magazine/index.html

rekigun.net

豪華別冊付録
本誌特製ボードゲーム
表)第二段作戦 日米空母決戦 1942(2人用)
裏)マレー沖海戦 1941(1人用)


◎表面
太平洋戦争序盤における諸作戦を終えたあと、日本軍は真珠湾で叩けなかったアメリカ海軍空母の撃滅や米豪連絡線の遮断など、いくつかの課題に直面した。これらを解決する方法として検討されたのが「第二段作戦」。史実ではポートモレスビー占領を目指すMO作戦に連動して珊瑚海海戦が発生、一方でミッドウェー作戦が実施され、虎の子の空母4隻撃沈という大敗を喫し、さらにガダルカナル島への進出を契機として日本軍は泥沼の消耗戦に引きずり込まれた。では、別の選択肢はあったのか? 日本軍プレイヤーは、この「次の一手」をどこに打つか、具体的には手持ちの空母6隻をどこに投入するかという判断を下し、いかにして米空母を撃破し、米軍拠点を奪取するかを狙う。対する米軍プレイヤーは、それをいかに防ぎ、戦力立て直しのための時間を稼ぐかを狙う。1942年の太平洋戦争の分岐点を両軍の司令官の立場で体感できる。


◎裏面
開戦劈頭、日本海軍航空隊はシンガポールに拠点を置くイギリス東洋艦隊の中核、戦艦『プリンス・オブ・ウェールズ』と巡洋戦艦『レパルス』の撃沈という大戦果を挙げた。このゲームではこの海戦をテーマとし、プレイヤーは日本海軍の司令官となって、1)水上機と潜水艦による英艦隊の捜索、2)陸攻隊の出撃、3)英軍2戦艦への攻撃、4)陸攻隊の帰還と評価、という手順を通じて任務遂行についての上層部からの高い評価を目指す。

 
コンポーネント

 マップは50×64センチ程度の薄っぺらい紙に、表裏に別々のマップが描かれています。気を付けないとすぐ破れそうですが、そこは付録だから仕方ないか。ユニット数は合計約100個。ルールブックは20×14センチ・32ページの小冊子。

 過去同様「厚紙から切り取って折りたたんで組み立てるサイコロ」がついてきます。これを見るたびに笑う(笑)



●ゲーム内容

1. 第二段作戦 日米空母決戦

 1942年5~6月頃の日米の戦いをエリアマップを使って描くゲーム。アメリカプレイヤーがエリアに「?」マークのマーカーを伏せて置き、日本側はそれをめくって裏に「空母」と書かれていれば、そこで海戦が発生する、というのが大まかな流れ。

 面白いのはアメリカプレイヤー自身もどこに自軍の空母がいるかは分かっておらず、マーカーがめくられて空母がいると解った時点で初めて「では手持ちの空母のXXがいたことにしよう」となること。しかしアメリカは日本が期待するような決戦を馬鹿正直に受けて立つ必要はなく、あえて逃げても良い。

 戦力で上回っているものの、やることも多すぎて手いっぱいの日本側と、戦力では劣り受け身では有るものの、そんなに不利ではないアメリカ、という構図となります。付録ゲームとは思えない凝りっぷりですよ。


2. マレー沖海戦

 一人用ゲーム。プレイヤーは日本軍を担当し、プリンス・オブ・ウェールズとレパルスを探し回って、発見したら別の戦術ボード上で攻撃をかけて、という内容。


感想

 「第二段作戦 日米空母決戦」は空母戦ゲームでおなじみの索敵ルールを、作戦レベルではなく太平洋全体の戦略レベルでやっているのが結構新鮮。マレー沖海戦は、まあソリティアゲームをオーソドックスにまとめたというイメージ。

 これが雑誌込みで1000円チョイで手に入るなんて、すんばらしいことではないでしょうか。


おまけ:歴史群像―学研デジタル歴史館-「雑誌 歴史群像―制作こぼれ話」

http://rekigun.net/magazine/log/inside156.html
付録ボードゲーム(2019)について(歴史群像156号)

rekigun.net


 山崎雅弘先生のデザイナーズノートです。こっちも一読の価値あり。
 
 
空母決戦の全て -激突! 日米機動部隊-(DVD付)(エンターブレインムック)
大捷マレー沖海戦 (歴史群像 太平洋戦史シリーズ Vol. 2)