【ゲームブック関連本】感想:「ALL ABOUT GAMEBOOK VOL.9 エトセトラ編Part.2」(初版:2020年8月10日)

機動戦士ガンダム最期の赤い彗星 (バンダイ文庫―ゲームブックシリーズ)

ALL ABOUT GAMEBOOK VOL.9 エトセトラ編Part.2 オールアバウトゲームブック9 - ゲームブックのオンラインショップ トレーダーズ・ギルド
https://tradersguild.cart.fc2.com/ca46/2340/p-r46-s/

【※以下ネタバレ】

オールアバウトゲームブック
ALL ABOUT GAMEBOOK Vol.9 エトセトラ編Part.2
価格:1,200円


■ 概要
バンダイ出版、新星出版社、あすか書房、永岡書店の各出版社のゲームブック全26作品を収録して解説した、当店オリジナルのデータベース書籍。
A5判 レーザープリンター出力本 カラー印刷 全107ページ。


■ 内容
ガンダムパトレイバーガンヘッドなどバンダイ日本サンライズが関わっていた作品の安直なマルチメディア展開作……だけではない「熱核姉妹ツインノヴァ」なる疑惑のオリジナル作も注目のバンダイ出版のゲームブック12作を解説。

また、これぞまさしくゴジラゲームブック!? と一部で話題の珍品「モンスター・アタック 怪獣撃滅作戦」も含め、西東社ゲームブックを安易に後追いしたものの、柳の下に二匹目のどじょうはおらず、儚く散っていった新星出版社やあすか書房、永岡書店のマイナー作品の実体が今ここに白日の下に晒される。

 

「ALL ABOUT GAMEBOOK(オールアバウトゲームブック)」シリーズについて

 本シリーズは、中古のゲーム書籍やTRPGを扱うオンラインショップ「トレーダーズ・ギルド」のオリジナル商品の書籍で、1980年代に数年だけ大ブームとなったゲームブックのカタログ本です。レーザープリンターで印刷した小冊子で、店が出している同人誌的な商品です。

 内容は、まず対象の出版社がゲームブックブーム当時どういう会社だったかというところから入り、その会社のゲームブックの傾向(ブランドが複数有ればそのブランド毎にも記載)、どのような方針で当時のブームに対応したか、そしてブームが去った後にはどう対応したか、最終的に現在は会社がどうなったか、といった事を説明しています。

 続いて、その出版社から発売された個々の作品の紹介に移り、各作品のタイトル・作者名・発売日・表紙絵などの基本情報、作品のあらすじ、ゲームシステム、作品の評価、作品や関係者についての備考、等々が2~3ページのボリュームで手際よくかつ濃密に記載されています。


本書の内容

 基本的にこのシリーズは、一冊毎に特定の出版社の作品を全て網羅して紹介する、という形式ですが、本書は「エトセトラ」と題して、数冊しか本を出さなかったマイナー出版社を複数まとめて紹介しています。対象の出版社は、

バンダイ出版
新星出版社
あすか書房
永岡書店

の4社。


バンダイ出版 … 12冊
 バンダイの関連会社。自社作品についての本を自前で出版するという方針で活動。1988年~89年に「パトレイバー」「トップをねらえ!」「ガンダム0080」「ガンヘッド」「ビックリマン」「Gの影忍」「SDガンダム」等を出版。またケイブンシャから発売されたガンダム関係の3冊「灼熱の追撃」「最期の赤い彗星」「ジェリド出撃命令」も自社ブラントで出し直している。1889年に撤退。


●新星出版社 … 8冊
 実用書系の出版社。1985年半ばに参入し、西東社ゲームブックそっくりのラインナップを発売したが、85年末で撤退。


●あすか書房 … 3冊
 雑学・実用書系の出版社。1985年9月に、西東社ゲームブックそっくりのラインナップを3冊発売してそれっきりとなった。


●永岡書店 … 3冊
 雑学・実用書系の出版社。1985年9月と11月に、西東社ゲームブックそっくりのラインナップを計3冊発売した。


感想

1.冊子の感想

 相変わらずボリューム満点の満足の出来栄え。100ページ少々で1200円というのは一見高く感じますが、書かれている情報がとにかく濃密で、読み切った後には「これで1200円なら安い物だ」と思わずにはいられません。

 カタログとして十分な情報が記載されていますが、それにとどまらず執筆者のコメントも面白く、駄作に対する辛口というか辛辣な内容には苦笑いが漏れることも(笑) 良い作品はマイナー出版社の作品でも褒めるし、駄目な作品はとことん辛口に終始する、といった執筆者の個性あふれるレビュー要素が、既刊同様に凄く楽しかったです。


2.出版社についての感想

バンダイ出版

 天下のバンダイの関連会社。よって、さぞ凄い本を出していると思っていたのですが「パトレイバー」本とか「トップをねらえ!」本とか「ガンダム0080」本とか「ガンヘッド」本とか、『原作は知っているけど本自体はまるで聞いた事がない』という作品ばかり。あと、「ビックリマン」とか「Gの影忍」とか「SDガンダム」とか、これが売れると思っていたのか、という作品もあって大笑い(笑)

 しかし、なんといっても一番ウケたのが「熱核姉妹ツインノヴァ」というオリジナルSF物。ショートヘアとロングヘアの美女姉妹の宇宙刑事コンビが、ネコ科の動物を相棒に宇宙で大暴れ!という「ダーティペア」のもろパクリ(笑) 最初はそんなつもりはなかったらしく、純粋にダーティペアゲームブックとして予告されていたそうなのですが、発売までに版権が取れなかったようで、結局悪質なもどき作品が誕生してしまった、という(笑)

 まあ、そもそも参入したのが既にブームも過ぎ去っていた1988年半ばで、そのあと1889年末までちょこちょこだしていただけ、とブームに乘ったというよりは、完全に時流が読めてない感が凄いです(笑)


▽新星出版社

 聞いた事ねー。ラインナップは西東社ゲームブックの丸パクリで、ウォーゲーム・安っぽいSF・ミステリー・アイドル物etcで、多分、本屋で並んでいても西東社の本と区別できていなかった可能性大です(笑)


▽あすか書房

 聞いた事ねー。ラインナップは(やはり)西東社ゲームブックの丸パクリで、ウォーゲーム2冊、脱獄もの1冊のたった3冊。多分、本屋で並んでいても西東社(以下略)


▽永岡書店

 会社名自体は聞いたことはありますが、ゲームブックの存在は全く知らなかった……、ラインナップは(またまた)基本的に西東社ゲームブックの丸パクリで、ウォーゲーム1冊、SF1冊、怪獣モノ1冊。

 ただし怪獣物「モンスターアタック 怪獣撃滅作戦」は、日本に上陸してくる怪獣を迎え撃つという内容で、結構高く評価されています。もっとも、今更どこにも売っている様子が無いので、興味があっても入手は不可能みたいですけどね(残念)
 
 

他の巻の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

「オールアバウトゲームブック」シリーズまとめページ

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