【映画】感想：映画「遠すぎた橋」(1977年:イギリス）

NHK BSシネマ　http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送　NHK BSプレミアム。2020年8月26日(水)

【※以下ネタバレ】
　

ロバート・レッドフォード、ショーン・コネリーほかオールスター・キャストで、実話をもとに、第２次大戦での連合軍の“マーケット・ガーデン作戦”の全貌を描く超大作。

ノルマンディー上陸作戦から３か月後の１９４４年９月、連合軍は空と陸からオランダに攻め入り、一気にドイツをめざす“マーケット・ガーデン作戦”を実行するが、それはノルマンディーをしのぐ壮絶な戦闘だった…。ロバート・レッドフォード、ショーン・コネリーはじめオールスターが共演、パラシュート部隊の大規模な降下作戦や市街戦など、リチャード・アッテンボロー監督が実話をもとに壮大なスケールで映画化した超大作。

あらすじ

　1944年。ヨーロッパの戦いは、6月のノルマンディー上陸作戦以降、連合軍がドイツ軍を後退させていたが、8月になると補給線が伸び切って物資が不足し、戦いは停滞し始めていた。

　アイゼンハワーの部下である、米軍のパットンと英軍のモントゴメリーは激しいライバル関係にあり、共にベルリン一番乗りを目指していた。モントゴメリーは、クリスマスまでに戦争を終わらせるため、「マーケット・ガーデン作戦」と名付けた大作戦を立案し、強引にアイゼンハワーの承認を取り付ける。

　この作戦は、ベルギーの最前線から100Km後方にある、オランダのアイントホーフェン、ナイメーヘン、アーネムに35,000の空挺部隊を降下させて橋を確保し、降下兵が占領した道を陸上部隊が二日で駆け抜け、ドイツ国境まで迫る、というものだった。

　9月。作戦は開始されるが、アーネムでは弱体なドイツ軍しかいないはずが、予想外の多数のドイツ軍が待ち受けており、降下した兵士たちは橋の占領どころか、逆にドイツ軍から包囲され甚大な被害を受ける。

　また陸上部隊は二日でアーネムまで到着する予定だったが、ドイツ軍の抵抗により進軍は遅れに遅れ、なんとか九日目にアーネムまで二キロのところまでたどり着く。しかし、もはやアーネムにたどり着く力は無く、降下した兵士たちのうち動ける者だけが、夜に紛れて河を渡って退却するしか無かった。かくしてマーケット・ガーデン作戦は悲惨な失敗に終わった。

感想

　評価は○（そこそこ）。

　有名な戦争映画ですが、「失敗した作戦がテーマ」なので見ていてあまり面白いとは言えず……、

　冒頭から「オランダの低地では無線が繋がらないかも……？　まあ大騒ぎしたくないから黙っておこう」とか「アーネムにドイツ軍の戦車が多数見つかった……？、作戦を中止したくないから無視しよ」とか「橋から12キロも離れた地点に降下する……？　まあジープを使えばすぐ着くし良いか」とか、もうあからさまに失敗フラグを立てまくるので、こりゃダメだって憂鬱な気持にさせてくれます。そして実際に作戦が始まると、全部が悪い方悪い方に転がって、もう見ていてああぁ～という展開に……　これは見ていて辛かった。

　また全く馴染みのない地名ばかりあげられるので、位置関係がはっきりせず、見ていてモヤモヤが酷かったし（ヨーロッパの地図を開きながら見るべきだったかなと……）、また戦況の描写にメリハリが無いというかで、結局作戦は苦労しつつも上手く進んでいるのか、はたまた全然見込みが無いのか、がはっきり分からず、その辺りもなんかやはりもやーっとしたままでした。

　最後に連合軍の指揮官たちが「あと二キロでアーネムだが、これ以上は無理だ」とギブアップ宣言をして初めて、ようやく大失敗だったと解るというか……

　一応主役はアーネムに降下した部隊の指揮官で、一番出番の多いショーン・コネリーと思われます。しかし、チョイ役でロバート・レッドフォードとかジーン・ハックマンも顔出ししています。オランダの医者で終盤に出番の多いあの老人がローレンス・オリヴィエというのは気が付かなかったなぁ。

　まあ戦闘シーンはそれなりに迫力があり、そこは見れましたが、娯楽作品として楽しい映画とは言えず、一度見ればもう十分かなぁ的な作品でありました。
　
　

遠すぎた橋
[ＢＳプレミアム]2020年8月26日(水) 午後1:00～午後3:57(177分)

【製作】
ジョセフ・Ｅ・レヴィン、リチャード・Ｐ・レヴィン
【監督】
リチャード・アッテンボロー
【原作】
コーネリアス・ライアン
【脚本】
ウィリアム・ゴールドマン
【撮影】
ジェフリー・アンスワース
【音楽】
ジョン・アディソン
【出演】
ロバート・レッドフォード、ショーン・コネリー、ジーン・ハックマン、アンソニー・ホプキンス、マイケル・ケイン、エリオット・グールド　ほか

製作国：
イギリス
製作年：
1977
原題：
A BRIDGE TOO FAR
備考：
英語（※一部ドイツ語）／字幕スーパー／カラー／レターボックス・サイズ

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