【ドラマ】感想:NHK番組「六番目の小夜子」(2000年)第11話「サヨコの正体」

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六番目の小夜子 NHK https://www.nhk.jp/p/ts/YLVZ5L91N8/
放送 NHK総合。全12話。

【※以下ネタバレ】
 

とある中学校に伝わる「サヨコ」という不思議な言い伝え。3年に1度、先代のサヨコから指名された生徒が、秘密裏にサヨコの約束を実行し、その成果が学園生活の明暗を左右するという伝説だ。サヨコ伝説に取り組む三人の少年少女を主人公に、彼らの友情と成長を描く、ミステリー仕立ての学園ドラマ。

 

第11話 サヨコの正体

 

あらすじ

秋(山田孝之)の問いかけに黒川(村田雄浩)は一番目のサヨコだったことを認める。そして玲(鈴木杏)と沙世子(栗山千明)も自分たちが「2人のサヨコ」だったと話す。秋は、どうしてこんなことを始めたのか黒川に聞く。黒川はその場では答えないが、放課後、秋、玲、沙世子、雅子(松本まりか)にサヨコの歴史を語って聞かせる。ただ、黒川の話を聞く限り、黒川は妨害はしていなかった。サヨコの資料を処分するために雅子は…。

 
 玲と沙世子は自分たちが「六番目のサヨコ」であること、秋は自分の元にサヨコの鍵が送られてきたがそれを玲に譲ったこと、をそれぞれ明かした上で、黒川先生に答えを迫る。黒川先生は自分は妨害者ではないと否定したうえで、しかし自分がサヨコの鍵を送った事を認める。そして改めて説明すると言い、話を打ち切る。

 校内では黒川先生がサヨコのゲームの仕掛け人だった事が伝わり大騒ぎとなっていた。生徒たちは教師がサヨコ伝説を仕切っていたことにしらけたムードが漂い、沙世子も自分が黒川先生に操られていたことにショックを受ける。

 黒川先生は玲・秋・雅子にサヨコのゲームについて語り始める。サヨコとは一種の伝言のような物で、指名した生徒に、その時々で迷っていることを芝居のテーマにして演じてもらう。そして指名された生徒がそのゲームに乗るかどうかは本人次第。そして指名する生徒は、特にルールはなく、何かを渡したいと思う生徒をサヨコに選んでいた。黒川先生がやっていたのは生徒に鍵と指令書を送ってあとは見守るだけで、掲示板にメッセージを貼りだしたり、劇の台本をすり替えたりしたのは自分ではないと言う。

 雅子は三年での文化祭実行委員になるために委員のところに行くが、最初の仕事として実行委員に引き継がれていた「サヨコ」に関するマニュアルを廃棄することを命じられ、北校舎のサヨコの戸棚に収納する。

 夜。雅子は秋の弟・由紀夫を呼び出し、北校舎から物を運び出す仕事を依頼する。玲は掲示板にサヨコの新しいメッセージが貼り出されているのを見つけるが、そこには「みんなが知るサヨコの正体は本物ではない」と書かれていた。そして、それを貼ったのは雅子だった。

 雅子は玲たちのせいでサヨコ伝説が終わりになってしまい、文化祭実行委委員会がサヨコのマニュアルを捨てようとしているのを見て、自分がサヨコととしてサヨコ伝説を救うという。直後、北校舎で火災が発生する。

感想

 黒川先生の説明を聞くと、サヨコ伝説って生徒が勝手に色々話を膨らませてしまったのがよく解った。真相は拍子抜けですが、陰謀とか怪しげな企てではなく、生徒たちへの先輩からのメッセージみたいなもんととらえると、一種の良い話ではありました。

 そして、雅子が偽サヨコってのは消去法で行くと彼女しか残らないので致し方ないけど、劇の台本のすり替えとか何とか色々説明が付くの? 最終回でオチをつけてくれるのか?
 
 

【原作】
恩田陸
六番目の小夜子
【脚本】
宮村優子
【音楽】
coba


【初回放送】
2000年4月8日~6月24日
ETVドラマ愛の詩にて放送


潮田玲 (鈴木杏)
津村沙世子 (栗山千明)
関根秋 (山田孝之)
黒川先生 (村田雄浩)
潮田真弓 (美保純)
潮田俊作 (上杉祥三)
唐沢由紀夫 (勝地涼)
花宮雅子 (松本まりか)
加藤彰彦 (山崎育三郎)

 
六番目の小夜子 (新潮文庫)