【※以下ネタバレ】
とある中学校に伝わる「サヨコ」という不思議な言い伝え。3年に1度、先代のサヨコから指名された生徒が、秘密裏にサヨコの約束を実行し、その成果が学園生活の明暗を左右するという伝説だ。サヨコ伝説に取り組む三人の少年少女を主人公に、彼らの友情と成長を描く、ミステリー仕立ての学園ドラマ。
第7話 罠
あらすじ
消えたサヨコの芝居の台本を復元した、玲(鈴木杏)と沙世子(栗山千明)。実行委員会に届いた元の台本とのすりかえを画策する。文化祭の日も近づき、うたごえ喫茶の指導として、沙世子の祖母・ゆりえ(冨士眞奈美)が学校に来る。実行委員会からの校内放送では、今年のサヨコの芝居は全員参加と告げられる。玲と沙世子は何者かに割られた花瓶も直し、そのことを実行委員会に伝え、サヨコの妨害者をおびき出すことにする。
夏休み。文化祭実行委員会は、文化祭で上演予定のサヨコの劇の台本が未だ届いておらず、準備ができないことに困り果てていた。過去に上演された台本は文化祭の終了時に焼き捨てる習わしがあり、また劇の内容は上演の度にどこかが変更されているので、過去の劇を再演することもかなわない。実行委員長は、9月1日の始業式までに届かない場合は劇を中止すると決める。
玲と沙世子は中学の卒業生を訪ね歩き、劇の台本を復元しようとしていた。たが、二人の苦労をよそに、実行委員長の元にサヨコの劇の台本が届いたとの知らせが入る。玲と沙世子は実行委員長に頼み込んで台本の表紙を見せてもらい、それが盗まれた台本だと確認する。
沙世子は玲に偽サヨコ/妨害者に反撃するために、自分たちで台本を書き、本物とすり替えることを提案する。二人は共同で台本を書き、玲の誕生日の夜に学校に忍び込むが、玲のアイデアで台本をすり替えるのではなく、二冊の台本を両方残しておくことにした。
9月1日。2-Aに沙世子の祖母ゆりえが現れ、生徒たちに文化祭の演目のうたごえ喫茶のための歌の指導を始める。黒川先生によれば、ゆりえは昔はこの学校の音楽教師だったらしい。
秋は実行委員長がサヨコの劇の台本が見つからないと言っているのを聞き、戸棚に入っていると指摘すると、実行委員長はそれとは違う方だと言う。そのあと実行委員長は校内放送で、今年のサヨコの芝居は全校生徒が参加するものなので、文化祭初日の朝10時に体育館に集合するように呼び掛ける。
秋は、玲が沙世子にサヨコの花瓶が直ったと話しているのを盗み聞きし、慌てて戸棚に確かめに向かうが、そこを玲に見られる。玲は秋が妨害者だったと悟り、秋に何故こんな事をしたのかと問いただす。