【アニメ】感想:アニメ「ヒーラー・ガール」第12話(最終回)「私たち、C級ヒーラーです!」(2022年6月20日(月)放送):癒しのヒーリングアニメ

ヒーラー・ガール

TVアニメ「ヒーラー・ガール」公式サイト https://healer-girl.jp/
放送 BS11

healer-girl.jp
【※以下ネタバレ】
 

第三の医学、ヒーリング――
歌で病気やケガを治す“音声医学”。
そして歌うことで医療行為を行う人たちを、“ヒーラー”と呼んでいる。


烏丸音声治療院で働く、3人の見習いヒーラーたち。
元気いっぱいのムードメーカー、藤井かな。
ちょっぴり強気なお嬢様、五城玲美。
おっとりしつつもしっかりもののお姉さん、森嶋響。


高校1年生の3人は放課後、
烏丸治療院で一人前のヒーラーを目指して修行中!
帰国子女でC級ヒーラーの資格を持つ矢薙ソニアも加わり、
少女たちは夢に向かって、今日も癒しの歌をうたいます!

 

第12話(最終回) 『歌唱12 私たち、C級ヒーラーです!』(2022年6月20日(月)放送)

 

あらすじ

C級ヒーラーとしての研修期間が始まった! 玲美は穂ノ坂治療院、響は関医大病院、かなはなんとアメリカの病院へ。理彩の元を離れ、場所は違うけれど、励まし合いながら修行に励んだ3人。アメリカからの帰路で、かな達は飛行機内で発作に苦しむ女の子に遭遇する。かな達は女の子を助けるために歌い始める。

 
 C級ヒーラーに合格したかな・玲美・響は、それぞれ別々の場所で一か月の研修を行うことになり、玲美は穂ノ坂治療院、響は関医大病院、かなはアメリカの病院、へとそれぞれ配属された。三人ともそれまでとは違う環境で充実した日々を過ごすが、玲美はアメリカでかなが現地の医師にアメリカに残るように打診されたという話を聞き、ちょっと動揺する。

 一か月後。玲美と響は研修を終えるが、当日かなからは「帰れなくなった」という短いメールが届く。しかもかなに連絡を取ろうとしても一向に返事が来ない。玲美はかながこのままアメリカの病院に勤務する気なのかと動揺するが、響はあっさりアメリカに行って確かめようと言い出し、玲美と共に渡米した。

 実はかなの勤務する地区では、帰国直前に山火事で多数のけが人が出ており、かなはそれに対応するために帰国を先延ばしにしていて、しかもスマホの電池切れに気が付いていなかったのだった。事情を理解した玲美と響もかなに協力して現地で治療にあたった。

 その後、現地が落ち着いたため、三人は飛行機で帰国の途に就くが、その機の中で子供が発作を起こして苦しみ始めた。医者がいたものの器具などがなく対応できないと知り、三人は名乗り出てヒーラーの力で子供の発作を落ち着かせた。

 実は理彩がヒーラーを仕事にしようとした理由は、かつて同様に機内でかなが発作を起こしていた時、理彩が治療し、感謝されて感激したためだった。

 帰国した三人はC級ヒーラーの任命式を受け、再び烏丸音声治療院で働き始めた。終わり。


脚本:木村暢 / 絵コンテ:入江泰浩 / 演出:鈴木拓
総作画監督:秋谷有紀恵、鶴窪久子、向川原 憲、加藤恵子 / 作画監督:池津寿恵、鎌田 均、清澤唯人、松下純子、森 悦史、青木昭仁、斎藤和也、工藤公聖、Song Hyeon-ju、Lee Ye-sung、Mubon Hyeon-gjun / メカ作画監督松田未来


感想

 かつて理彩に飛行機の中で助けられたかなが、最終回で別の子を治療する立場になる、という展開が「話がぐるっと一巡りした」感があり、最終回として見事なストーリーでした。あと戴帽式(?)みたいなシーンからエンディングシーン(with OP曲のフルバージョン)へとつなげる流れも良し。満足いく最終回でした。


総括

 評価は○(まずまず面白かった)。

 原作無しのオリジナルアニメ。声優コーラスユニット「ヒーラーガールズ」(礒部花凜熊田茜音・堀内まり菜・吉武千颯)を売り出す「宣伝用アニメ」かと思っていたら、意外に秀作で見終わって結構満足感高し、でした。


 歌の力で治療を行う「ヒーリング」が存在する世界。この世界でヒーリングによる治療を行う者たちは「ヒーラー」と呼ばれている。ヒーラーを目指す高校生の藤井かな・五城玲美・森嶋響の三人は、天才ヒーラーと名高い烏丸理彩の経営する烏丸音声治療院で修行の日々を送っていたが……



 構成要素がメチャクチャ多い作品で、

・歌でけがや病気を治す … 魔法少女アニメ(みたいなもん)
・メインキャラが皆歌いまくる … 音楽アニメ
・キャラが突然メロディをつけて台詞を喋り出す … ミュージカルアニメ
・学園生活の描写あり … 学園物
・仕事をしている … お仕事物
・けがの治療や手術のシーンあり … 医療物
・学園祭でバンドをやった … バンド物(?)

 と盛りだくさん……、まあ、かといって収拾不可能な混乱した作品という訳ではなく、「ヒーラーもの」という謎ジャンルのアニメの構成要素を分解してみたらこうなった、という事なので、別にネガティブな意味合いはありません。


 すごい傑作という訳ではなく、良いときは響の田舎に行く話とか学園祭前後編とか(女の子五人がコスプレでバンド演奏……、けいおん!!かよ……)当たりだったのですが、外れの時は「なんじゃこりぁ」みたいな感じで、アップダウンが激しいアニメでした。しかしトータルで見れば、まあ悪くなかったと言えましょう。


 歌には一家言ある高垣彩陽(大学で声楽やってたらしい)が、メインキャラたちの師匠役ってのは、地味に説得力ありました。当然度々美声を披露してくれましたですよ。


 「歌でけがや病気を治療」という、なんかとりとめもない基本設定で話を始めたので、どうなっちゃうのかと思いましたが、主人公たちの成長話を軸にして、結構うまく話をまとめて着地できました。地味ながらなかなか健闘した作品でしたね。
 
 

ヒーラー・ガール


制作会社
Studio 3Hz


スタッフ情報
【監督】入江泰浩
【シリーズ構成・脚本】木村暢
【キャラクターデザイン】秋谷有紀恵
【美術デザイン】石口十
【プロップデザイン】あきづきりょう
【音楽】高橋諒
【歌詞】松井洋平
【音響監督】郷文裕貴
【美術監修】東潤一(スタジオイースター)
美術監督】妹尾想(スタジオイースター)
色彩設計】加藤里恵
【グラフィックアート】荒木宏文
【3D監督】小川耕平(Marco)
【撮影監督】村上優作(スタジオエル)
【編集】定松剛


音楽
【OP】ヒーラーガールズ「Feel You, Heal You」
【ED】ヒーラーガールズ「Believe like Singing.」


キャスト
藤井かな:礒部花凜
五城玲美:堀内まり菜
森嶋響:熊田茜音
矢薙ソニア:吉武千颯
烏丸理彩:高垣彩陽
渚笙子:東城日沙子
穂ノ坂しのぶ:高木美佑

 
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