【特撮】感想：NHK番組「TAROMAN　岡本太郎式特撮活劇」第３話「一度死んだ人間になれ」(2022年7月20日(水)深夜放送)

岡本太郎式特撮活劇　TAROMAN／タローマン

TAROMAN NHK　https://www.nhk.jp/p/taroman/ts/M7359Q6PQY/
放送　NHK総合。

www.nhk.jp
【※以下ネタバレ】
　

「なんだこれは！」と驚く５分

岡本太郎が世に送った唯一無二の〈作品〉群、そして心を鼓舞する〈ことば〉たち。
両者ががっぷりと組み合い、超感覚的に岡本太郎の世界へと誘います。
10話それぞれのタイトルは「芸術は、爆発だ！」「真剣に、命がけで遊べ」など太郎のことば。それをテーマに「なんだ、これは！」という特撮映像が展開します。
主役は〈TAROMAN〉(タローマン）。正義の味方ではなく、シュールででたらめなやりとりで奇獣と戦います。対峙する奇獣たちは、〈疾走する眼〉〈駄々っ子〉など太郎の作品を造形化。
番組後半は、山口一郎さん（サカナクション）が登場。各回の〈作品〉と〈ことば〉について、太郎への愛を込めて語ります。

出演　山口一郎(ミュージシャン)
監督　藤井亮(映像作家)
作者　岡本太郎(芸術家)

第３話「一度死んだ人間になれ」(2022年7月20日(水)深夜放送)

あらすじ

ＴＡＲＯＭＡＮ　岡本太郎式特撮活劇（３）「一度死んだ人間になれ」
[総合] 2022年12月03日午前2:51 ~ 午前2:56 (5分)

第３話は絵画『未来を見た』が登場。「ミライヲミタイカ？」と人々に未来の自分を知らせては無気力にさせる奇獣に、ＴＡＲＯＭＡＮは予測不能な行動で対抗します。

岡本太郎が世に送った唯一無二の〈作品〉、そして心を鼓舞する〈ことば〉。両者ががっつり組み合う特撮映像で、超感覚的に岡本太郎の世界へと誘います。第３話は絵画『未来を見た』。「ミライヲミタイカ？」と人々に未来を知らせては無気力にさせる奇獣に、ＴＡＲＯＭＡＮは予測不能な行動で対抗。「一度死んだ人間になれ」とは、わかりきった未来を求める自分を殺せということ？番組後半は、山口一郎さんが太郎への愛を語ります。

【出演】山口一郎

　
登場 … 奇獣「未来を見た」

　受験生のケンジは勉強中に漠然と将来はどうなるのか気になってしまう。すると、突然部屋に等身大の奇獣「未来を見た」が現れ、「ミライヲミタイカ？」と話しかけてくる。そして小型のテレビのような装置で、『ケンジが受験に失敗し、しょぼくれたサラリーマンになり、お墓に入るところ』まで見せてしまった。ケンジは自分の未来を全て知ってしまい、すっかり気力をなくしてしまう。

　「未来を見た」は、それ以降、雑誌の漫画連載を楽しみにしている子供には最終回を見せ、熱々カップルには二人の未来の姿を見せ、etcetcと暗躍し、先の人生を知った人々は気力を喪失してしまう。防衛隊（？）は、無気力人間が増えれば人類は絶滅すると危機感を抱き、「未来を見た」を探し回る。

　そしてようやく町中で「未来を見た」を発見するが、攻撃が全て予知されてかわされてしまい、全くダメージを与えられない。そこに「ビルの谷間を覗く巨人」タローマンが登場し、「未来を見た」も巨体化する。

　「未来を見た」は、いつものように装置で未来を予測するものの、タローマンが攻撃してくるどころか、意味不明なふるまいしかしてないため、「ナンダコレハ？」と大混乱し、その挙句に機械は火を噴いて壊れてしまった。そこですかさずタローマンが「芸術は爆発だ」を決めて「未来を見た」を倒した。

　防衛隊（？）の隊員は、無気力なケンジに「一度死んだ人間になれ。解りきった未来を求める自分を殺せ。そして見えない未来に挑むんだ」と元気づける。岡本太郎も「負けるかもしれない相手と戦うからこそ楽しいのではないか。ただ間違いないものが、間違いない結果を出したところで、退屈あるにすぎないのだ」と言っていたし。