【映画】感想:映画「メカゴジラの逆襲」(1975年:日本)

メカゴジラの逆襲 <東宝Blu-ray名作セレクション>

ゴジラ特集 | 無料ドラマ・映画 https://www.twellv.co.jp/program/drama/godzilla-2023/
放送 BS12。2023年5月3日(水)

【※以下ネタバレ】
 

人気怪獣メカゴジラが登場するシリーズ第2弾


大ヒットした前作に続くゴジラシリーズ第15作。ストーリーも前作を受け継ぎ、メカゴジラ人気を不動のものとした。沖縄の戦いでゴジラに破壊されたメカゴジラ。大宇宙ブラックホール第三惑星人は真船博士を利用し、最新技術でメカゴジラを復元修理する。真船博士が操るチタノザウルスとともに、メカゴジラが町を破壊しはじめたとき、ゴジラが姿を現す。1954年の『ゴジラ』から続いたシリーズは本作で一旦終了。本多猪四郎監督の劇場最終作。

 

あらすじ

 ゴジラに破壊されたロボット怪獣メカゴジラの残骸を調査するため、潜水艇あかつき号が該当海域に向かったものの、メカゴジラに使われていた金属「スペース・チタニウム」は全く発見されなかった。直後、あかつきは未知の怪獣に襲われ破壊されてしまった。

 国際警察(インターポール)の東京支局では、あかつきが外部からのエネルギーで破壊されていた事、あかつきのボイスレコーダーに生物の鳴き声と「恐竜」という声が記録されていたこと、さらに該当海域周辺でUFOが頻繁に目撃されていること、から、ただの事故ではないと見て調査を開始した。
 
 宇宙人「ブラックホール第三惑星人」は、地球侵略用に開発したメカゴジラゴジラに破壊されたものの地球征服を諦めておらず、ムガール隊長以下が日本に潜伏し次なる計画を進めていた。しかも彼らには、地球人の科学者・真船博士が協力していた。

 真船博士はかつて海洋開発理論で注目を集めた人物だったが、その後恐竜を発見しそのコントロールを可能にしたと主張したことで狂人扱いされ15年前に学会を追放されていた。その後、真船はブラックホール第三惑星人に娘の桂(かつら)の命を救われたことで宇宙人に力を貸していた。真船は恐竜「チタノザウルス」を自由にコントロールする装置を完成させていた。

 海洋開発研究所の科学者・一ノ瀬は、インターポールに協力し「恐竜」について調べるうち、真船博士にたどり着く。しかし真船邸を訪ねると、娘の桂から博士は五年前に死んでおり研究資料も全て焼き捨てたと冷たくあしらわれる。しかし、一ノ瀬は真船博士の研究を好意的に評価したことで、桂も一ノ瀬に好意を抱くようになる。

 ブラックホール第三惑星人は、破壊されたメカゴジラの残骸を回収し、メカゴジラ二号を完成させつつあった。さらに彼らは真船博士のチタノザウルス操作の技術を使い、より強力な存在にしようとしていた。

 一ノ瀬たちはあかつき二号で調査に向かうが、桂の操るチタノザウルスに襲われる。しかし偶然超音波をチタノザウルスに照射したことで危機を逃れる。一ノ瀬たちはチタノザウルスは超音波に弱いことを知り、超音波発信装置の開発を始める。

 真船博士は人間への復讐のため、チタノザウルスを市街地に送り込み、そこにゴジラが出現した。しかし桂がインターポールの捜査官に撃たれて海に転落したため、動揺してチタノザウルスを撤退させる。

 桂はかつて真船博士の実験中の事故に巻き込まれ瀕死の重傷を負ったものの、ブラックホール第三惑星人によってサイボーグとしてよみがえっていた。そして今度も海に転落したものの、再度宇宙人の技術で蘇り、真船博士はその恩に彼らのいう事に従うと決める。メカゴジラ2号は桂と連動する仕組みが組み込まれ、機械の体と生物の脳を持つ、最強のロボットとして完成した。

 メカゴジラ二号とチタノザウルスが再度市街地に出現し、ゴジラ立ち向かうものの、数的不利から一方的に攻め込まれる。しかしインタポールが超音波発信装置が完成し、それを使ってチタノザウルスのコントロールを妨害したことで、チタノザウルスは混乱して行動不能に陥る。

 一ノ瀬は宇宙人に捕まり隠れ家で監禁されていたが、そこにインタポールの捜査官たちが突入し、真船博士は死に、桂は撃たれて重傷を負う。一ノ瀬は桂に愛を告白するが、桂は自分がメカゴジラと連動している事を告白し、自分で自分を撃って死んだ。

 ゴジラメカゴジラ二号と対決し、桂を失ったメカゴジラ二号はただの抜け殻状態となりゴジラに破壊された。チタノザウルスもゴジラに敗れ、また円盤で逃亡を図ったムガールたちもゴジラの火炎放射の前に撃墜された。一ノ瀬たちが桂の遺体を抱えながら、去っていくゴジラを見つめるシーンで〆。

感想

 評価は○(意外と悪くない)。

 ゴジラ・シリーズ15作目。多分初公開時以降40年以上見ていなくて内容を忘れ切っていた上、昭和ゴジラが一旦打ち止めになった「戦犯」作品として知られているため、正直期待していなかったのですが、これが意外とイケました。というか結構面白かったです。


 まず、全体に暗めの人間ドラマが主体で浮ついた感じが無いのが実に良かった。一応は「地球人 対 侵略宇宙人」という話なのですが、主人公サイドが「国際警察の捜査官たち」なので警察組織が陰謀を企む悪党たちの計画を阻む刑事物の雰囲気で、重厚なドラマが展開されていて落ち着いて視聴できました。国際警察の支局長が中丸忠雄大鉄人17の佐原博士)という配役がまたGOOD!

 また雰囲気が妙に暗いので、あの頃(1970年代)の特撮ドラマ(「帰って来たウルトラマン」とか「レインボーマン」とか)を連想してしまい、映画を見ているというよりは特撮ドラマを見ている様な気分になりましたが、これも悪口ではなく、あの頃の空気が感じ取れて良い、というポジティブな評価となりました。

 終盤、一ノ瀬が瀕死の桂を抱きしめて「悪くない」と声をかけるシーンとか、それでも桂がメカゴジラを止めるため自分を撃ってしまうとか、王道展開ながら良いドラマやっていまして、結構良いなと思いました。正直言って、平成ゴジラ映画各作品より余程評価は上です。


 特撮シーンは、ゴジラが完全に便利屋というか、メカゴジラやチタノザウルスが登場したらパッと駆けつけて火消してくれる安い存在になっているのがあれで、まあ怪獣バトルは本作に限っては添え物程度に感じました。メカゴジラも前作ほど活躍しなかったしね。


 この頃のゴジラ映画は世間的な評価が低いように感じていますが、実際に見てみると意外な感想になりましたね。私は結構気に入りました。
 
 

ゴジラ特集 | 無料ドラマ・映画 | BS無料放送ならBS12(トゥエルビ)
https://www.twellv.co.jp/program/drama/godzilla-2023/

5月2日(火)よる 7:50~ 映画「メカゴジラの逆襲


【ストーリー】
メカゴジラゴジラに倒されたブラックホール第三惑星人だったが、地球侵略を諦めてはいなかった。第三惑星人は、学会を追われた異端の真船博士とその娘・桂と協力し、メカゴジラ第2号を完成させる。さらにチタノザウルスを怪獣コントロールシステムで操り、パワーアップしたメカゴジラと共にゴジラを追い詰めていく。


番組情報
【出演者】
一ノ瀬明:佐々木勝彦
真船圭:藍とも子
真船博士:平田昭彦
田川:中丸忠雄
ムガール隊長:睦五郎
草刈:大門正明


【スタッフ】
監督:本多猪四郎
脚本:高山由紀子

 

2023年視聴映画のあらすじ・感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com

ゴジラ」シリーズ作品あらすじ・感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com

 
 
メカゴジラの逆襲 東宝DVD名作セレクション
メカゴジラの逆襲

メカゴジラ
メカゴジラの逆襲 1975スペースビーム レインボー発光verソフビ東宝30 エクスプラスX-PLUS 少年リック
チタノザウルス
ゴジラ怪獣/チタノザウルス 限定/ソフビ/フィギュア/エクスプラス/X-PLUS 少年リック