【ウォーゲーム】感想:ゲーム雑誌「ゲームジャーナル No.93 特集:パンツァーカイル:ハルキウ攻防戦」(2024年12月1日発売)

シミュレーションジャーナル ゲームジャーナル93号 パンツァーカイル:ハルキウ攻防戦

公式サイト

www.gamejournal.net

http://www.amazon.co.jp/dp/B0DLW11L9M
シミュレーションジャーナル ゲームジャーナル93号 パンツァーカイル:ハルキウ攻防戦
3,960 税込

【※以下ネタバレ】
 
 

付録ゲーム

パンツァーカイル:ハルキウ攻防戦
http://www.gamejournal.net/item_list/gj_093


「パンツァーカイル:ハルキウ攻防戦」は、1943年1月から3月にかけて繰り広げられた冬期戦をテーマにした「ハルキウ攻防戦」を再現しています。
本作は、弊誌78号収録作「パンツァーカイル:クルスク大戦車戦」と基本ルールは同じです。そのため、一方のゲームを行なえば、特別ルールに目を通すだけでもう一方のゲームも、すぐに行なえます。

 
 

本誌

●特集「パンツァーカイル:ハルキウ攻防戦」
 ・[連載]ゲームの殿堂「第三次ハルキウ戦と43年東部戦線冬季~春期戦役」
 ・カラーページワイドグラビア
 ・ヒストリカルノート(中村達彦)
 ・人物列伝
 ・付録ゲームリプレイ漫画(松田大秀

<コメント>
 かつては「ハリコフ戦」と呼ばれていた戦いがテーマ。特集の内容自体はまあそこそこですが、リプレイ漫画が……、登場キャラが同じ都市と河に対して別の読み方をする、つまり、ドイツ側「ハルキウ/ドニプロ川」、ソビエト側「ハリコフ/ドニエプル川」、と呼ぶので、読み進めていてなんか軽くストレスがたまりました。ウクライナ語表記に変えていくのは時勢だから別にいいのですが、だったら作品内で統一してほしい。

 同じくリプレイ漫画ネタですが、今回の漫画は4号(2002年)の東部戦線ゲームのリプレイのリターンマッチ的なノリで語られていて、オチが「また20年後に会いましょう」「その頃に生きている奴いるのか?」という切り返しで終わるので、リアリティ有り過ぎて笑えない(苦笑) 2024年に「ウォーゲームがぁぁ」とか言っている人たちの大半は、鬼籍に入っているか、生きていてももうゲームなんかできる状態ではない、でしょうし(苦笑二度目)



●[連載]EWEピコピコ中学生大戦(鈴木琴音)

 新連載。ゲームデザイナー天津老師氏(学校の先生)の教え子・中学一年生13才が、懐かしのレトロゲームエポック社「EWEシリーズ」をプレイした記事を書くという企画。今回の対象ゲームは「EWE 決戦関ヶ原」。

<コメント>
 ウォーゲーマーが過去の事を語るときに大抵脳内からすっぽ抜けている鬼っ子「エポック・ウォーゲーム・エレクトロニクス」ことEWEの記事というだけでオドロキですが、さらに作者が「平成23年生まれ 13歳の女子中学生」というのに二度びっくり。東日本大震災を知らない世代が記事を書いているのか……、13歳でこれだけ書ければたいしたもんです。対象のゲームには全く興味が持てませんが(笑)



●[連載]絶版Game再生Project Third-Successor(迷美酒)

 対象ゲーム「戦国の一番長い日」(ツクダホビー。1989年)。戦国群雄伝シリーズの拡張キット。関ヶ原戦役を描くための、全7作品のマップを連結した後に足りない部分を補う追加マップ&ユニット&シナリオ。

<コメント>
 めちゃくちゃ懐かしいタイトル。発売されたときはすでにウォーゲームブームは末期状態でしたが、こんな集大成的な物が出るのかぁとすごく感慨深かった記憶があります。シミュレーションジャーナル社は戦国群雄伝全7作を発売したのだから、次はこれを別冊枠で出すべきなのでは?



◆[連載]ウォーゲーム英雄伝説(近藤友樹)

 「徳川家創業の功臣たち」

<コメント>
 付属のコラムで51号(2014年)の付録ゲーム「武田遺領争奪戦争」を滅多切りでけなしてます。正直「チラシの裏にでも書いてろ」レベルの文章。デザイナーを個人的に攻撃して晒し上げているだけ。こんな筆者の悪意しかない文章を載せて雑誌に何の得があるのか。読者が不愉快になるだけじゃん。これで読者から金をとろうとは編集部の見識を疑う。このページ分の金を返してほしいくらいだ。



●[連載]ピンゾロとわたし★ やまね「せん」の逆襲(呼拉N/フャーラーなかむら)
swg (HJ)PACIFIC FLEET 太平洋艦隊、バリアント付、

 第十六話「ハワイ沖にくつるおか様の出現する日 パシフィックフリート惨劇の一夜事件(その2)」。対象ゲーム「パシフィックフリート」(HJ)。

<コメント>
 ビックリするくらい文章が少ない。イラストや写真の方が量が多くて文章はほんのちょっぴり。しかも「さらに次回に続く」で、これでまた3か月引っ張る気なのかと愕然。ネタ切れしたのなら終わらせたらどうか。



●[連載]Mrことくの過激にレポートするぜ!(古徳俊郎)

 対象ゲーム「エヴァキュエーション」(数寄ゲームズ)。SFボードゲーム。滅びゆく惑星から新世界へと移住することを競う。

<コメント>
 そこそこには読める記事でした。



●次号の予告

 次号No.94(2025年3月1日発売予定)… 特集「鎮西軍記」。付録ゲーム「鎮西軍記」(戦国群雄伝システムでの九州の戦い)。


総合感想

 評価:△。まあゲームがメインで雑誌がおまけと考えて割り切ります。次号はまた戦国群雄伝か……(溜息)。
 
 
 

他の号の内容・感想はこちらからどうぞ

perry-r.hatenablog.com