【特撮】感想:特撮「ウルトラセブン」第12話「遊星より愛をこめて」(欠番回)

ウルトラセブン Vol.1 [DVD]
【※以下ネタバレ】
【※本エピソードは諸事情により「欠番」扱いとなっています】
 

第12話 遊星より愛をこめて

 

あらすじ

 
登場 … スペル星人

 若い女性が次々と突然倒れて死亡する事態が発生した。ダンとフルハシは女性たちを検死した医者から呼ばれ、女性たちが全員同じ腕時計をはめていたこと、その時計は製造会社を示す情報が何もない上に地球外の金属が使われているらしいこと、死因は血液中の白血球が皆無に近かったためであること、を伝えられる。

 同じころ、特別休暇をもらったアンヌは、高校時代の友人ヤマベサナエ(桜井浩子)を訪ねるが、サナエは丁度デートに出かけるところだった。サナエは恋人からプレゼントされたという腕時計を身に着けていた。

 ウルトラ警備隊が改めて腕時計を調べると、時計はおそらく「スぺリウム」製で、しかも内部には血液中の白血球を結晶化させたものが入っていた。地球の技術ではそのような結晶化は不可能でキリヤマたちは困惑する。そこにアンヌが戻ってきて、サナエが同じ腕時計をしていたこと、それが恋人からもらったプレゼントだと伝える。

 アンヌはサナエのデートに同行し、相手のサタケサブロウを紹介される。アンヌはサタケに腕時計の出所を聞くが、サタケはヨーロッパで入手したものというだけで、はっきりしたことを説明しなかった。そこにサナエの弟シンイチが倒れたという連絡が入り、三人はすぐさま小学校に向かった。

 シンイチは脳貧血で倒れたとのことだったが、三人が到着した時にはすっかり元気になっていた。サナエはシンイチが自分の腕時計を勝手に借用していることに気が付いて怒り、サタケは腕時計を取り戻すようにと指示する。アンヌはサタケを怪しんでキリヤマに連絡し、キリヤマはダンを応援に派遣した。

 ダンとアンヌはサタケとサナエのデートを尾行し、サタケがこっそり腕時計を同型のものとすり替えるところを目にする。二人はサタケを尾行するとサタケは怪しげな建物に入る。中ではサタケの仲間が待っており、サタケが時計で集めてきた結晶を液体の血液に戻し成果に満足していた。ところがサタケが回収してきた血液は今までよりきれいだと気が付き、サタケはそれが子供(シンイチ)の血液だと気が付いて歓喜する。

 地球防衛軍では、サタケたちが宇宙人ではないかと疑うが、決定的な証拠はなく監視を続ける。翌日、朝刊に「ロケットを描いて宇宙時計をもらおう!!」という子供向けの広告が打たれ、キリヤマたちはサタケたちの挑戦だといきり立つ。

 サタケたちのいる建物には子供たちが押し寄せており、ダンとフルハシが押しとどめようとするが、建物が突然崩壊し、内部から巨大なスペル星人が出現した。スペル星人は地球人に対して、スペル星人はスぺリウム爆弾で血液が汚染されているので地球人の血を求めていることを通達してきた。

 そこにウルトラホーク1号が到着するが、スペル星人とスペル円盤の攻撃で不時着する。その間にサタケはシンイチを連れて奥多摩へ向かってしまった。ウルトラ警備隊はホーク1号を修理してサタケを追いかけると、サタケは巨大スペル星人の正体を現した。ホーク3号で駆け付けたダンはスペル星人の攻撃で撃墜されるもののウルトラセブンに変身し、ホーク1号はスペル円盤を撃墜、セブンは星人を倒した。

 最後、夕陽の中、サナエは湖に腕時計を投げすて、アンヌはサナエに対し「夢だった」と慰めるが、サナエは「ううん、現実だった。私、忘れない。決して。地球人も他の星の人も同じ様に信じあえる日が来るまで」云々と答える。それを聞いていたダンは心の中で「そうだ、そんな日はもう遠くない。だってM78星雲の人間である僕がこうして君たちといっしょに戦っているじゃないか」とつぶやいて〆。

脚本:佐々木守
監督:実相寺昭雄

感想

 評価は○(そこそこ)

 ウルトラセブンを語る時必ず話題になるエピソード。諸事情で幻の回となっていて神格化状態でしたが、実際のところ内容には特に見るべきところはない「凡作」と言うべき回でした。


 監督が実相寺昭雄ということで、いつもの実相寺演出が冴えわたっており、

・薄緑の光の部屋の中でダンとフルハシが医者から説明を受ける。
・ウルトラ警備隊の指令室もやたら薄暗い
スペル星人(人間に偽装中)の会合では、暗い部屋の中で顔にだけ光を当てている
・ウルトラホーク1号と円盤の戦闘。発射した光線の軌跡が画面に残り続け、やがて軌跡だらけになる
・夕陽が照り付ける中でのセブンとスペル星人のバトル。セブンが投げを打ったりするたびにシャッターを押して写真に収めたかのように一時停止。最後は夕陽をバックに飛行するスペル星人の影が真っ二つにされる
・最後の夕陽の中でのエンディング

 など「いかにも」のカットだらけで、実相寺映像好きを喜ばせてくれる回でした。


 しかしストーリー自体はいま一つ。まぁ実相寺監督回ではおなじみの、基本大人向けタッチ(=子供視聴者無視)回なのですが、肝心の話がバタバタしてイマイチ面白くなく退屈の一言でした。

 サタケが怪しいので尾行したりして追及していくのは、筋道だってはいましたが地味な刑事ドラマという感じでさほど心が踊らないし、さらに星人が「子供の血の方が高品質」と気が付いたあとがひどくて、

・新聞広告で子供を呼び寄せておきながら、唐突に巨大化してビルを破壊しつつ出現してしまう
・さらに自分たちの目的を大音量で地球人向けにわかりやすく説明
・そのあとシンイチを誘拐して何故か奥多摩へ逃走
・再度巨大化してセブンに退治される

 と「なぜそうなるのか?」という展開の連発で、半ば呆れながら視聴していました。またラストでダン、アンヌ、サナエが良い事を言っている感じですが、イマイチ本編と連動してのセリフとは思えず、唐突感が否めませんでした。

 まぁ悪くはない話でしたが、さして心に残るエピソードではなかったですね。
 
 

おまけ

 子供たちがスペル星人の本拠の建物に押し寄せているシーンで、最初ダンとフルハシは背広姿なのに、靴のところをいじった(?)シーンの後、唐突にいつものウルトラ警備隊服になっていて目が点に。あのシーンはどういう意味なのか全然分かりません……
 
 

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