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感想:映画「ミッション・トゥ・マーズ」(2000年:アメリカ)

映画


ミッション・トゥ・マーズ [DVD]

映画|NHK BSオンライン http://www.nhk.or.jp/bs/t_cinema/
放送 NHK BSプレミアム 2016年8月22日(月)

【※以下ネタバレ】

2020年、人類はついに火星への有人飛行を実現した。だが、探査活動中に巨大な砂嵐に巻き込まれ、マーズ1号の乗組員たちが遭難するという緊急事態が発生。火星からの交信が途絶えた世界宇宙ステーションでは対応策が検討され、マーズ2号の乗組員たちは、仲間の救出と謎に満ちた事故原因の究明のため、火星へと飛び立つが…。鬼才ブライアン・デ・パルマ監督が、NASA全面協力の下につくりあげたSFスペクタクル巨編。

あらすじ

 西暦2020年。NASAはついに人類を火星に送り込むことに成功した。そして13ヵ月後。火星基地で作業をしていた四人は、火星の丘で発見した物体を調査しようとしたところ、突如発生した奇怪な竜巻に巻き込まれ、三人は死亡、残る一人も通信が途絶えてしまう。NASAは救出チームを編成して宇宙船マーズ・リカバリー号で火星に送り込むが、着陸直前のトラブルにより船は失われ、生き残ったジムたち三人だけが命からがら火星にたどり着く。

 火星基地では第一陣の唯一の生き残りテリーがまだ生存しており、また第一陣が帰還に使用するはずだったロケットを修理すれば地球に戻れる目処が立った。テリーは問題の火星の丘は「人面岩」で、明らかに意味のある電波を発信していることを突き止めていた。その電波信号を分析すると、人間のDNAが描き出されたが、一部は欠損していた。ジムのアイデアで、DNAの欠けた部分を埋めて人面岩にデータを送信すると、人面岩の一部が開く。入り込んだジムたちは、「火星人」と出会い、また見せられた映像から、太古に火星が緑の星だったこと、隕石の衝突により環境が激変してしまったこと、多くの住民は宇宙に旅立ったこと、また地球の生物は火星からもたらされた生命の種から生まれたこと、を知る。ジムは火星人の宇宙船で彼らの後を追うことを決意し、宇宙船は人面岩を飛び出して宇宙の彼方に飛び去った。


感想

 評価は(果てしなくバツに近い)△。


 21世紀。NASAは火星に人類を送り込み基地を作って探査を行なっていた。しかし、飛行士たちが小高い丘で奇妙な物体を見つけたとき、恐るべき災厄に見舞われてしまう……


 監督は「キャリー」とか「殺しのドレス」とか「ミッドナイトクロス」とか「虚栄のかがり火」とかを撮っているブライアン・デ・パルマ。この人がSFを撮影していたのか、と驚きつつ視聴したものの、これがイマイチに尽きた。

 映画の撮影にNASAが全面協力したそうで、前半の宇宙飛行士や宇宙船の描写はかなりリアルに感じられた。火星に向かう宇宙船のデザインや、船内での生活ぶり、トラブル(小型の隕石の衝突で船に穴が開いて空気が漏れ出す)の対応、その後燃料パイプから燃料が漏れて凍り、その氷にロケット噴射が当たって大爆発を起こす、等々、絵空事ではない地に足が着いた現実味のある設定・ドラマはなかなか見ごたえが有った。

 しかし、主人公のジムたちが火星に到着してからの展開は、荒唐無稽かつ他の映画のパクリくさい安っぽいものと化し、その落差には愕然とさせられた。火星にあるのは人面岩(笑)だし、発信された電波を分析して送り返すと向こうが反応して接触してきて、という流れは「未知との遭遇」の安いコピーの様である。地球の生命は火星発祥だった、とか、最後に宇宙飛行士の主人公が宇宙人たちの世界に旅立っていく、というのも、なんとなく他の作品で使われたアイデアの使いまわしっぽいし、何より描き方が安っぽくて嫌になった。


 思うに、この映画の問題は大きく二つ、

1)前半・中盤はリアル調の宇宙探査物だったのに、後半は唐突に1980年代風のレトロでチープなファーストコンタクト物になってしまい、バランスがおかしい

2)後半の火星のドラマが「電波を送ったら宇宙人と出会って、ハイおしまい」と、盛り上がりも何も無いまま終り

 という点に有ると思われる。公開当時全く話題になった記憶が無かったが、この出来では已む無し、と思わされた。

ミッション・トゥ・マーズ

BSプレミアム8月22日(月)午後9:00〜10:54



【製作】
トム・ジェイコブソン
【監督】
ブライアン・デ・パルマ
【原案】
ローウェル・キャノン
【原案・脚本】
ジム・トーマス、ジョン・トーマス
【脚本】
グレアム・ヨスト
【撮影】
スティーブン・H・ブラム
【音楽】
エンニオ・モリコーネ
【出演】
ゲイリー・シニーズティム・ロビンスドン・チードルコニー・ニールセン ほか


製作国:
アメリカ
製作年:
2000
原題:
MISSION TO MARS
備考:
英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ



ジム・マッコーネル ゲイリー・シニーズ
ウッディ・ブレイク ティム・ロビンス
テリー・フィッシャー コニー・ニールセン
フィル・オールマイヤー ジェリー・オコンネル
ルーク・グラハム ドン・チードル
マギー・マッコーネル キム・デラニ
ニコラス・ウィリス カヴァン・スミス
セルゲイ・キーロフ ピーター・アウターブリッジ
レイミー(レイ)・ベック アーミン・ミューラー=スタール