感想:アニメ「アスラクライン2」第26話(最終回)「選択の歯車」(シリーズ第2期:第13話)


 アニメ「アスラクライン2」の感想です。

■公式サイト(アニメ版)
http://www.starchild.co.jp/special/asura/

■原作の公式サイト
http://asura.dengeki.com/

 CS放送・AT−Xでの視聴です。

第26話(最終回) 『EX026 選択の歯車』


■あらすじ

 塔貴也は智春からイグナイターを奪うと「三巡目の世界」へと飛ぼうとするが、智春は奏と力を合わせ塔貴也の《鋼》を行動不能にした。冬琉は最後まで塔貴也が自分を見てくれなかったことに失望し消滅しようとするが、智春は《鄢鐡》の力で無理やり冬琉を《鋼》から引きずり出し人間に戻した。智春の「二巡目の世界」を救いたいという気持ちをイグナイターが叶え、異世界への門は閉じ、世界の非在化は無かった事になった。役目を終えるとイグナイターはそのまま異世界の狭間へと消えた。最後に、スプリッター(ベリアル・ドールを人間に戻す機械)に操緒と姫笹(倉澤六夏のアスラ・マーキナ《翠晶》のベリアル・ドール)が入り、智春の魔力で二人は人間に戻った。

 全てが終わり、「一巡目の世界」からもたらされた物、遺跡、アスラ・マキーナ、悪魔の力、ニアの成長、等は世界から消えた。智春は普通の学生へと戻り、操緒や奏との学生生活を楽しむのだった(完)。


■感想

 うーん、やり残した事は無くキッチリ終ったのですが・・・、この妙な物足りなさはどこから来るのだろう・・・、やはり「破滅した一巡目の世界」と「それをやり直す二巡目の世界」という凄そうな設定を持ってきながら、それをイマイチ生かせていなかったからか? 「一巡目の世界は智春の力で助かりました」という時点で悲劇性はほぼゼロになってしまいましたからねぇ。あと、塔貴也の「死んでしまった恋人が生きている世界に行きたい」という目的は、描き方によっては物凄く泣かせることが出来たと思うのですが、結局何の感慨も無かったし。それに、智春は二つの世界を破滅から救ったわけで、凄い話のはずなのにあっさり過ぎて「えっ、そうだっけ」程度の印象しかなかったし・・・、要するに深みの無いシナリオが悪かったと思います(1990年代に剣乃ゆきひろ氏がこのテーマでシナリオを書いたら、号泣モノだったんじゃないかしら?)

 まあ、ハッピーエンドだし、ぶん投げた伏線とかは無いし、だから、イマイチ釈然としないものはありますが、とりあえず良しとしますか(原作者や原作ファンが同じように好意的に判断するかは解りませんけど・・・)。


★蛇足

 塔貴也が(車椅子ながら)生きているのはまー良いとして、塔貴也と契約していた悪魔がそのまま女学生になっているってなんかのギャグか。あと、姫笹さんが病気がどうのこうのという話って最終回で初めて語られたような・・・