感想:NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」(BSプレミアム版)『File-08』(2014年3月26日(水)放送)

 NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」(BSプレミアム版)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー - NHK
http://www4.nhk.or.jp/darkside/

 衛星放送・NHK BSプレミアムでの視聴です。(放送日:2014年3月26日(水) 21:00〜22:00)。


■概要

http://www4.nhk.or.jp/darkside/26/
UFO、ネッシー、雪男、予言&占い、心霊現象、超古代文明、妖怪、吸血鬼、魔女…。闇の魅力がもつ妖しげな幻に対して、「今、何がどこまでわかっているのか?」を徹底検証!そこから浮かぶのは、自然の神秘、私たちの脳や心の不思議なメカニズム、社会のからくり、昔の人の驚くべき技術と想像力…。ダークサイドの向こうの“本物の不思議”をワクワクしながら楽しんでいただく、NHKならではの超常現象ガチンコ検証番組!


出演者 栗山千明 (くりやまちあき)

テーマ曲: 志方あきこ
オープニング曲“Arcadiaアルカディア)”
エンディング曲“Leyre(レイレ)”
アルバム名/ “Turaida(トゥライダ)”

語り: 中田譲治(声優、俳優、ナレーター)
代表作 『巌窟王』(モンテ・クリスト伯爵)、『ケロロ軍曹』(ギロロ伍長)、『HELLSING』(アーカード)、『Fate/Zero』(言峰綺礼)、『劇場版 空の境界』(荒耶宗蓮)など

『File-08 アポロとNASAの陰謀!?&平将門首塚


■内容

幻解!超常ファイル「アポロとNASAの陰謀!?&平将門首塚


人類は本当は月に行っていない?NASA映像にUFOが?疑惑渦巻く陰謀を徹底検証!▽取り壊そうとするとたたりが起きる!東京最恐ミステリー・平将門首塚の真実とは


月面で風が吹いた?宇宙空間なのに星がない?アポロ月着陸映像はスタジオで撮影?人類は月に行っていないのか?そして宇宙で撮影されたUFOや謎の遺跡…NASAは宇宙人の証拠を隠蔽しているのか?疑惑映像を徹底検証!あなたはこの映像の謎を、説明できますか? ▽東京最恐ミステリースポット・平将門首塚。死者と事故が相次ぐ「たたり」の真相は?当時の記録から見えてくる、あなたの知らない東京のもうひとつの顔とは?


(1)アポロは月に行っていない?

アポロ計画で、1969年から72年にかけて計6回月に着陸した……、という事になっていが、本当なのか?

・月で撮られたという写真には変なものが多々ある。「真空の月面で旗がはためいている」「夜空に星が映っていない」「着陸船の下の地面に噴射で大穴が空くはずなのに形跡が皆無」「影が並行になっていない」など。

・全ては「月着陸はウソ」で「写真は地球上のセットで撮影した」と考えれば納得できる。

ケネディは1960年代中に月に人を送ると豪語したが、アメリカの技術ではそれは不可能だった。だから、無人のロケットを月に送り、飛行士はロケットに乗ったふりをして、実はアメリカのどこかにいて映像を送っていたのだ!?

・では解説。

・真空中で旗がはためく=実は旗は空気の無い真空中の方が良くはためく。なぜなら空気抵抗が無いので、一旦動かすと勢いがなかなか落ちないから。それがまるで風でヒラヒラしているように見えた。

・星が映っていない=露出の関係。まぶしい月面で宇宙飛行士にピントを当てると、そもそも微かな光しかない星は全く映らない。

・着陸船の下の穴がない=月には空気が無いので、噴射で土を吹き飛ばさない。また重力が弱いので噴射の威力は弱かった。さらに土は固い、といった理由で穴は開かない。

・影が並行にならないのは、地形にそって影が映っていたり、遠近法の関係。

・しかし陰謀論者はどう説明しても信じない。黙っていれば「ウソだから反論できないんだろう」と言い、何か説明すれば「NASAのいう事なんか信じられるか!」である。

陰謀論がはびこるのは、信じる人にはそれが気持ち良いから。「他の人間が気が付かない真実を自分は知っている」という優越感に浸れるから。そして視野狭窄に陥る。すこし引いて見るくらいが良いですよ。



(2)世界の怪事件

・2011年、航空自衛隊入間基地の航空祭の最中にUFOが! 異星人は自衛隊の基地を監視しているのか?! 実は当日自衛隊が打ち上げた気象観測バルーンでした。

・ヨーロッパで光り輝くUFOの大群が! 実は無人小型ヘリで、科学と芸術の融合云々というテーマで、夜空に模様を描いたりするためのものでした。



(3)平将門首塚

千代田区・大手町に平将門首塚がある。

・祟り伝説第一弾は関東大震災以降。大蔵省が震災で庁舎が焼けたため、首塚を潰して仮庁舎を立てたところ、大蔵大臣から官僚からが次々と死亡。挙句に落雷で庁舎が焼け落ちることに。

・祟り伝説第二弾は昭和20年。日本に進駐してきたGHQが将門塚を潰して駐車場を作ろうとしたところ、ブルドーザーの事故が起こり、慌てて作業が中止に。

・さて真相は。

・大蔵大臣の死は大往生だったし、官僚の連続死という話もなし。また落雷は塚を潰してから17年後の話で、しかも東京各地に落雷、挙句に落ちたのは大蔵省庁舎ではなかった。

・大蔵省が昭和三年に「鎮魂際」を行ったことは事実だが、それを新聞が面白おかしく記事にして祟りだなんだと吹いたのが「将門の祟り」話の始まりらしい。

・また戦後首塚が生きながらえたのは地元の人々が陳情したおかげ。実は平将門はかつて神田大明神に祭られていた神様だった。そのため神田の人たちが尽力して首塚を守ったのだった。


(4)有名人の名言

 アイザック・アシモフアメリカ SF作家・科学者)が人が判断を誤る時の傾向について嘆いた言葉。
「人類のほとんどは、『2+2は4かもしれない』と言われるより、『2+2は間違いなく5だ』と言われる方を好む」
 
 
■感想

 NASA関係はもうここ
 ↓

■アポロ陰謀論FAQ - ASIOS -
http://www.asios.org/apollo.html

 で見たネタばかりでしたが、つまり陰謀論者は同じことを延々言い続けているのだなぁという事ですね。いくら説明しても納得しないとは、まさにバ○に付ける薬は無い、という諺通りです。


 将門話は、最初祟りのエピソードで延々煽るのでどうするのかと思ったら、あっさり謎解きをした後、あまつさえ「神田の人々には将門は大切な神様でした」と良い話でまとめてビックリでした。