感想:NHK番組「オイコノミア」「マンガとアニメ 熱~い現場の経済学」


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オイコノミア NHK http://www4.nhk.or.jp/oikonomia/
放送 NHK Eテレ

【※以下ネタバレ】
 

“経済学”という学問の、本当の目的を知っていますか?
実は、経済学とは、
「人々がどのように生きれば皆で一緒に幸せになれるのか?」を考える学問です。
社会の荒波にもまれている皆さん! 日常生活のあんなことやこんなこと、
又吉さんと一緒に、経済学の視点から見直してみませんか??
疑問やお悩みが、スッキリ晴れてしまうかも!?

 

マンガとアニメ 熱~い現場の経済学 (2017年5月17日(水)放送)

 

内容

オイコノミア「マンガとアニメ 熱~い現場の経済学」


今、漫画・アニメ業界に新たなブーム到来!そして制作現場にも変革の波が押し寄せている。又吉が見た、衝撃のアニメーター生活とは?さらにアニメの効果を経済学で深掘り!


いまやクールジャパンの代表格、漫画やアニメ。最近は見る側だけでなく作り手側に大変革が起こっている。従来なら製作資金が足りず公開がかなわなかったアニメ作品がクラウドファンディングによって上映が実現したり、ヒットアニメが予想を上回る経済効果を生むなど、あちこちに経済学が潜んでいる。さらに漫画・アニメの現場を支える若手たちの身を削るような生活ぶりに又吉が絶句。その改善に経済学が大いに生かせるという。


【ゲスト】西野亮廣,【出演】又吉直樹,【講師】大阪大学教授…大竹文雄,【語り】朴ろ美

・映画「この世界の片隅に」は、クラウドファンディングで資金を集めて制作。公開すると大ヒット。


・アニメ業界は、製作される本数も市場規模も拡大しているが、若手アニメーターの待遇は底辺レベル。一枚200円で、月産300枚なので、月収6万円にしかならない。過去はそれなりに稼げる仕事だったが、今は絵の密度が過去の3~4倍になっているので、枚数が描けず、まともな収入が得られない。


・アニメ業界に製造業の考えを持ち込んだ経営者がいる。CGアニメを作る際に、普通なら一人がキャラのデザインをしてCGのモデリングをして、と何でもやるのに対し、この会社は

モデリング
リギング(キャラに関節を入れる
ライティング
アニメーション
PCのシステムサポート
etcetc

徹底分業制ににしている。各人が専門性を極めることで、その仕事についての能力が上がり、カイゼンも行われてより効率が上がる。


・映画「君の名は」の劇中で「組みひも」が重要アイテムとして使われている。そのため組みひも業界が今物凄い注文を受けて大儲け状態。また人気作品の「聖地巡礼」で、舞台となった場所に観光客が押し掛ける。

 このように、ある企業の活動で、直接には金銭の取引がない業界が儲かることを「(正の)外部性」と言う。つまりアニメ業界が衰退すれば、観光業とかにもマイナスの影響が出ることも考えられる。とすれば、アニメ業界に補助金を出して支援する、という考え方もありである。「アニメーターが貧しくて食えないから補助する」のではなく、他の業界への波及効果を考えて税金を入れる、という考えもそれはそれで筋が通っている。


感想

 芸人の又吉直樹が大学の先生と経済について話し合う番組。今回はオタ業界がテーマなのでじっくり見てみました。

 組みひも業界の大儲け話とか、アニメとは異なる他業界への経済波及効果話とか、アニメの完全分業体制の話とか、色々面白かったな。


 ところで、この番組は朴ロ美がナレーションなんですね。声優の仕事の頂点と言われるナレーションに、しかもNHKの番組で、たどり着いていたのか。
  
 
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