【ゲーム関係】感想:ゲーム関連本「univビジュアルファンブック」(エンターブレイン/2002年):松本規之ファンは地味に押さえておくべき一冊

ユナイブ ~恋・はじまるよっ~

http://www.amazon.co.jp/dp/4757709935
univビジュアルファンブック (MAGICAL CUTE) 大型本 2002/8
出版社: エンターブレイン (2002/08)
発売日: 2002/08

【※以下ネタバレ】
 

PC用美少女ソフト「univ ~恋・はじまるよっ~」と「univ ~愛・おまたせっ~」の2作品をまとめたビジュアルファンブック。ゲーム攻略から、原画などのレア資料、制作者や声優のインタビューなど、ゲームを深く掘り下げた一冊。


univの世界を再現した美麗グラビア。CG回収法のほかに、情報アイテム大全集も掲載。没ラフ満載の激レア原画集は、ボリュームも満点。生川市発行のワクワクなタウン誌『We Love NARUKAWA』は必見。

 

対象ゲーム一言紹介

 「univ(ユナイブ) ~恋・はじまるよっ~」(2001年5月発売)と「univ ~愛・おまたせっ~」(2002年5月発売)。どちらもカクテルソフト作品。原画は「松本規之」と「萌木原ふみたけ」。

 ジャンルは恋愛シミュレーションで、主人公の大学生が四年間かけてヒロインたちと学生生活をエンジョイするというゲーム。実質一つの作品を前後編に分割した作りで、前編「恋」で大学1・2年生、後編「愛」で大学3・4年生、の期間をそれぞれプレイする。両作品は独立したゲームではあるが、「恋」のセーブデータを「愛」に引き継ぐことも可能。

 一日の行動ポイントを「食」「学」「遊」などに割り振る、という後にも先にも例がないようなゲームシステム。


(※ゲームは未プレイ:元々ゲームシステムがめんどくさそうだなぁと思っていてインストールを躊躇している間に、仕事で時間が無くなって……(T△T))


本の内容

 表紙から中ほどまでが「恋」についての内容、逆に裏表紙から遡って真ん中までが「愛」について、という妙な構成の本で、そのため奥付が本の丁度中心にあるという、他ではお目にかかれない作り。

「恋」の
・キャラ紹介+ヒロイン毎のストーリー紹介
・システム紹介
・攻略チャート
・スタッフインタビュー
・関連イラスト集
・原画

(奥付)

「愛」の
・原画
・関連イラスト集
・スタッフインタビュー
・攻略チャート
・キャラ紹介+ヒロイン毎のストーリー紹介



感想

 評価は○。

 カクテルソフト最後の(となるはずだった)作品のムック。私は原画担当の松本規之氏の大ファンで、画集とか同人誌とか買えるだけ買っているので、この本も松本ファンとしては見逃せない一冊です。

 まず、表紙・裏表紙・折込ポスター全て松本氏のイラストというのが嬉しいところ。キャラ紹介やストーリー紹介もCGがまずまずのサイズだし、攻略チャートも見やすいし、何より全体に落ち着いたデザインで品が良いのがポイント高し。

 またマニュアル絵やゲーム雑誌描き下ろしのイラストも丸々一ページで収録されているし、原画コーナーでは没絵や没キャラも収録されているし、と、ファンが喜ぶツボを押さえていて、2500円もしましたが、後悔しない内容です。これはアタリでしたね。

余談

・「Univ」二部作は、発売当時カクテルソフトブランド(1989年立ち上げ)の最後の作品、と銘打たれていて、ゲームにはカクテルソフトの歴史を振り返る「カクテルソフト・ヒストリー」という冊子が入っていたくらいなのですが……、わずか2年後の2004年に、カクテルは「天空のシンフォニア」という作品で簡単に復活したのでした……(笑)


・この作品、上記の通りカクテルの最後を飾る記念作品のはずだったのですが……、何故か当時のゲーム雑誌の扱いがもうムチャクチャ酷くて、マイナーブランドのマイナー作品みたいなページ数しか割いてもらっていませんでした。一体何故なんだろう……? 結局コンシューマー機への移植も無かったしなぁ……


松本規之氏はこの作品を最後にF&Cを辞めて、イラストレイター・漫画家に転身しました。連載の「南鎌倉高校女子自転車部」はアニメ化されましたし、F&C出の人の中では相当の出世組?


萌木原ふみたけ氏はこの作品の頃はまだフリーだったみたいですが、のちに自分のブランド「ランプ・オブ・シュガー」を立ち上げて萌え絵で業界を席巻する存在になろうとは……、この頃は予想もしてなかったですよ、ええ。
 
 

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