【SF小説】感想「中央プラズマあやうし」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 597巻)(2019年7月18日発売)

中央プラズマあやうし (宇宙英雄ローダン・シリーズ597)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150122385
中央プラズマあやうし (宇宙英雄ローダン・シリーズ597) (日本語) 文庫 2019/7/18
デトレフ・G・ヴィンター (著), エルンスト・ヴルチェク (著), 井口 富美子 (翻訳), 嶋田 洋一 (翻訳)
文庫: 271ページ
出版社: 早川書房 (2019/7/18)
発売日: 2019/7/18

【※以下ネタバレ】
 

指揮エレメントは、時間エレメントを用いて過去へと向かい、ポスビの生体プラズマの故郷惑星であるランド1とコンタクトした……


ペリー・ローダンと無限アルマダが銀河イーストサイドの次に通過すべきポイントは、二百の太陽の星だ。ところが、そこにもエレメントの十戒による危機が迫っていた。ハンザ・スペシャリストやGAVOK要員はポスビの協力を得て対策を練るが、指揮エレメントのカッツェンカットがプラズマを操作したため、ポスビたちは有機生命体に憎悪をいだきはじめる。さらにカッツェンカットは中央プラズマの母星にも手を伸ばした!

 

あらすじ

◇1193話 中央プラズマあやうし(デトレフ・G・ヴィンター)(訳者:井口 富美子(初)・嶋田 洋一)

 カッツェンカットは時間エレメントの力を使い、1600年前に島の王たちに破壊された、ポスビの生体プラズマの故郷惑星「ランドI」を現在に出現させた。そしてプラズマの核「原細胞」を騙して、有機生命体を憎悪する特別なプラズマ10万トンを生産させた後、過去に送り返した。技術エレメントは、そのプラズマを二百の太陽の星の元のプラズマと入れ替え、ポスビへの支配を完全な物とした。また破壊されたランドIの残骸を集め、ランドIを作り直した。(時期:不明。NGZ427年7月頃)

※初出キーワード=ペド転送機、反クロノフォシル



◇1194話 二百の太陽の黄昏(エルンスト・ヴルチェク)(訳者:井口 富美子・嶋田 洋一)

 二百の太陽の星では「憎悪プラズマ」を入れられたポスビが、プラズマの再生によって正気を取り戻し十戒から離反していた。銀河系種族のレジスタンスは、それを利用し、一斉蜂起すると同時に艦隊を呼び寄せ、二百の太陽の星の奪回を試みる。しかし全てはカッツェンカットの罠で、銀河系からやってきて攻撃に加わったポスビたちもサコダーによって十戒に支配され、もはやポスビは全勢力が十戒の配下となってしまった。(時期:NGZ427年8月30日~9月2日とその前後)

※初出キーワード=憎悪プラズマ


あとがきにかえて

 井口富美子氏によるローダン翻訳チーム参加の挨拶


感想

 前半エピソード … 「島の王たち」だの「惑星ランドI」だの、超懐かしい設定が次々と出て来てビックリ。正直全く覚えていなくて、ついていくのに必死でしたね。しかも「ランドI」の再生とか「反クロノフォシル」とか、それっぽい伏線だけちりばめて、詳細はまた後日、的な終わり方なので、なんともモヤモヤが…… 昔のローダン・シリーズはこんなのではなかったのに……


 後半エピソード … 後味がめちゃくちゃ悪いエピソード。大反抗作戦を実施したと思ったら、全ては相手の掌の上で転がされていただけでした、とか徒労感が酷い。最後はマット・ウィリーたちまで戦争エレメントに支配されてしまうし、絶望しかない終わり方。これはちょっとあんまりすぎる。
 
 
 

550巻~600巻(「無限アルマダ」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 

2020年の読書の感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com