【アナログゲーム】感想:ゲーム雑誌「GMウォーロック Vol.1」

 
GMウォーロック VOL.1

http://www.amazon.co.jp/dp/4775319183
GMウォーロック VOL.1 大型本 2021/4/15
グループSNE (著), 安田 均 (監修), 尾垣 泰敏 (編集), 西岡 拓哉 (編集)
出版社:新紀元社 (2021/4/15)
発売日:2021/4/15
大型本:212ページ

テーブルトークRPG、マーダーミステリー、ボード/カードゲームなど、人間と人間で遊ぶさまざまなアナログゲームは、近年、ますます愛好家が増えています。これらのアナログゲームを30年以上創り続けてきたグループSNEが、自分たちが関わってきた作品をさらに楽しんでもらえるよう、新たなサポート誌の刊行をスタートさせます。
これから遊び始めてみようという方にも、ずっとプレイを続けている方にも、きっと役立ちます。シナリオ、追加ルールなど、先行作品と組み合わせて遊べるもの、紹介などの情報記事、コミックなどの読み物、本誌単体で楽しめるゲームなど、多彩な面白さをお届けします。

【※以下ネタバレ】

■新創刊!

 今年(2021年)4月に新創刊した雑誌で、TRPG、ボード/カードゲーム、マーダーミステリー、といった、いわゆる「アナログゲーム」の専門誌です。

 前身として存在した二誌、「ゲームマスタリー(GM)マガジン」(ソード・ワールドRPGボードゲームの雑誌)と「ウォーロック・マガジン」(ファイティング・ファンタジーやT&Tの雑誌)を合体融合させ新創刊したのが本誌です。そのため創刊号なのに、連載●回目という物がちらほらと……


■内容

TRPG

・アドバンスト・ファイティング・ファンタジー(AFF)第2版

 ゲームブック「FFコレクション」の話題、トロール牙峠戦争をテーマにしたソロシナリオ、その他が満載。中山哲学氏の漫画「マンガでわかるトロール牙峠戦争」もあり。


・トレイル・オブ・クトゥルー

 タイトルで丸わかりのクトゥルフ神話TRPG。マスター向けのノウハウ記事もありますが、目玉は大正時代(1920年代)の日本をプレイするためのガイド資料。「こうすればいい」だけで終わらず、さらに大正時代が舞台のシナリオ二本が掲載されており、なかなかの親切ぶり。


・トンネルズ&トロールズ完全版

 ソロシナリオで「1ページ 選択肢20個以下」というミニシナリオを9本掲載。「そんなボリュームでは話にならないのでは……」と思ったら、そこそこ遊べる内容になっていてちょっと驚きました。


ロードス島戦記RPG

 2ページだけのあっさりした紹介。ゲーム雑誌でパーンやディードリッドの絵を見るのはコンプティークのリプレイ以来35年ぶりくらいなので、「この雑誌はコンプだっけ?」とか「次のページには『クロちゃんのRPG千夜一夜』が載っているのかな?」とか妙な気持になりました(笑)



●マーダーミステリー

 マーダーミステリーとは何か?といった基本の基本から、発売中の作品や新作などの紹介、さらにサンプル(?)としてミニ新作「京都異世界ツアー」も有り。

 この「京都~」は、コロナ禍で観光客が減った京都がウイルスに影響されない異世界人を誘致したら、なんと客の一人が殺されて……、というトリッキーつーかなんつーかの内容です。まあ雑誌のメイン読者たちにガチで「絶海の孤島で殺人事件が発生し~」みたいなシナリオを提供しても読み飛ばされるだけ、という判断でしょうか(笑)

 ちなみにシナリオの秘密になる部分は、スマホQRコードを読み込まないと読めない、という形になっており、うっかり雑誌に目を通してネタバレしてしまった、という事態が起こらないようになっています。さすが2021年! 超ハイテク!

 もっとも、そういう形にすると、例えば30年後の2051年にこの本を読んだ読者がこのシナリオをプレイしようにも「サイトがありません」とか言われてプレイ不可能になると思われますので、痛しかゆしですが……



●ボード/カードゲーム

 Qシャーロックとかエスケープ・テイルズシリーズとかの、ストーリー有りの謎解き物について詳しく紹介。

 また「シャドウレイダーズ」をテーマにしたカッコイイ漫画が載っているのですが……、いや、あのオチ、「唐突にラーメンを食っている坊さんキャラが出て来る」というやつ、「魁!男塾」を知らなきゃわからんだろ!(笑) 10代の若者なんか意味が解らなくてポカーンとしているのでは(笑)


■評価

 予想以上の内容でした。高いだけのことはあり、かなりの読みごたえです。ちょっと警戒していましたが、この内容なら今後に期待が持てますね。良かった。