【歴史】感想:歴史番組「ダークサイドミステリー」シーズン3(2021年版)「美しき処刑人が見たフランス革命 ~なぜ理想は恐怖に変わったのか?~』(2021年9月9日(木)放送)

サンソン回想録:フランス革命を生きた死刑執行人の物語

ダークサイドミステリー NHK https://www.nhk.jp/p/darkside/ts/4847XJM6K8/
放送 NHK BSプレミアム。毎週木曜夜9時放送。

www.nhk.jp
【※以下ネタバレ】
 

他の回の内容・感想

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本当の謎は、人間の闇

背筋がゾワゾワ、心がドキドキ、怖いからこそ見たくなる。世界はそんなミステリーに満ちている。世間を揺るがした未解決の事件、常識を越えた自然の脅威、いにしえの不思議な伝説、怪しい歴史の記録、作家の驚異の創造力…。こうした事件・出来事を徹底再検証!
人智を超えた謎に迫る「幻解!超常ファイル」を拡大スピンオフ!今度は人間や自然が生み出した謎と恐怖に満ちた事件・伝説の正体に、栗山千明志方あきこ中田譲治のダークなトライアングルで引き続き迫ります。

 

美しき処刑人が見たフランス革命 ~なぜ理想は恐怖に変わったのか?~ (2021年9月9日(木)放送)

 

内容

ダークサイドミステリー「美しき処刑人が見たフランス革命 なぜ理想が恐怖に?」
[BSプレミアム] 2021年09月09日 午後9:00 ~ 午後10:00 (60分)


人の命を奪う使命。だからこそ命を愛し法に厳格に生きた誇り高き処刑人サンソン。権力者から道具として使われ、庶民から差別を受けた悲運の生涯から、革命の光と闇に迫る。


近年、演劇やマンガで数奇な人生が感動を呼んでいる、美しき処刑人サンソン。マリー・アントワネットをはじめ激動のフランス革命で数多くの命を絶った男が、なぜ私たちの心を打つのか?自由と平等の革命に取り残され、不当な差別と偏見に苦しむ日々。理想を求める革命が派閥争いの恐怖政治へと変わり、子どもまでギロチン刑にかけられる悲劇。命とは?人権とは?時代の混乱と矛盾を、処刑台から見つめ続けた男の生涯を通して描く。


【ナビゲーター】栗山千明,【出演】松浦義弘,西川秀和,【声】宮野真守,【語り】中田譲治,【司会】青井実

 
 今回のテーマは「フランス革命」。


●処刑人サンソン

 シャルル=アンリ・サンソンは18世紀フランスの処刑人として、ルイ16世マリー・アントワネットロベスピエール、ダントン、サン=ジュストなどの処刑に関わった。障害で処刑した数は2700人ともいわれる。

 18世紀後半のフランスでは、犯罪者の処刑は一種の見世物だった。サンソン家は処刑を代々行う家柄で、サンソンは高等法院(高等裁判所に相当)に所属する役人であり、当時の金額で年収は1200万円。国王の代理として犯罪人を処刑するという仕事に誇りを持っていた。子孫によれば、サンソンは容姿端麗、知性と教養があり、気品に満ちた人物で、剣の達人だったという。

 しかし、サンソンは仕事に誇りを持っていたが、処刑人は当時の身分制度である「聖職者」「貴族」「平民」のどこにも位置付けられておらず、全ての階級から蔑まれる存在だった。

 1766年、27歳の時、サンソンの事を知らないとある侯爵夫人と共に食事をしたが、夫人は後からサンソンが処刑人だと知り、裁判所に侮辱されたと訴えた。サンソンは自ら弁護を行い、兵士が命を奪う仕事でも尊敬されるのに、処刑人が蔑まれるのはおかしいと堂々と主張した。結局この裁判はうやむやのうちに終り、処刑人の扱いは変わらないままだった。



フランス革命

 1789年、サンソンが50歳の時、フランス革命が勃発した。革命政府は人権宣言で全ての人間の自由と平等を謳った。サンソンは、政府に対し、処刑人が参政権などを持たない現状を訴え、市民の権利を訴えたが、革命政府もまた処刑人の扱いはうやむやにしてしまった。

 革命政府は処刑の方法も平等にすることに決め、身分に関わらず斬首刑とした。サンソンは処刑する数が増えれば失敗の確率も高くなると抗議したが、するとそのために手軽に斬首が出来る装置「ギロチン」が導入された。

 1793年1月、ルイ16世は「王であることは罪」という理由で処刑されることなり、サンソンがギロチンで処刑する事となった。



●恐怖政治

 1793年からフランス革命は内外の敵の攻撃にさらされた。国外からは革命の伝播を防ごうとするイギリス、オーストリアプロイセン、オランダなどが戦争を仕掛けてきたし、国内ではヴァンデ地方で反革命の反乱がおこった。こういっだ情勢の中で、「革命の敵」と見なされたものは、次から次へと処刑されていった。

 革命政府には当時、主流派「ジロンド派」の他に「平原派(中進派)」「山岳派」が存在したが、山岳派の指導者で弁護士出身のロベスピエールジロンド派の排除を決意。1793年6月にはジロンド派を逮捕したが、議員たちは逃走して地方で内乱を扇動した。そして10月にはジロンド派は全員処刑された。

 ロベスピエールは政敵を次々と粛清したが、そうすればまた敵が増えるという悪循環に陥った。同じ山岳派のダントンやデムーランたち「寛容派」はロベスピエールを批判したが、すぐさま逮捕されて処刑された。

 1794年6月には「プレリアール22日法」が制定され、もはや証人尋問や弁論すら廃止され、陪審員の心象だけで有罪無罪が決められ、罪は処刑のみ、と決まった。これにより、あらゆる人間が簡単に処刑されるようになり、一か月で1300人以上がギロチンにかけられた。

 しかし1794年7月27日、反ロベスピエールのクーデターが起き、ロペスピールやサン=ジュストもまたギロチン送りとなった。

 1795年、サンソンは56歳で処刑人を引退して、仕事を息子に譲った。1806年、67歳で亡くなった。


感想

 今回のテーマはフランス革命話。処刑人サンソンの目(日記)を通してフランス革命の闇の部分を抉り出す内容で、「暗黒版≪歴史秘話ヒストリア≫」という内容にふさわしい内容でした。

 サンソンの日記を朗読する役は、あの宮野真守でした。
 
 

光と闇のナビゲーター 栗山千明
MC 青井実 (アナウンサー)
語り 中田譲治
テーマ音楽 志方あきこ

 
 

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