【ゲーム】感想:NHK番組「ゲームゲノム」(2021年10月15日(金)放送)

【PS5】DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT

ゲームゲノム NHK https://www.nhk.jp/p/ts/LJWWVGY6J2/
放送 NHK総合。2021年10月15日(金)

www.nhk.jp

ゲームゲノム
あなたの心に刻まれた“ゲームの遺伝子”を呼び覚ます!

【※以下ネタバレ】

 

内容

「本田翼×星野源×小島秀夫出演! 名作ゲームの魅力に迫る教養番組」
初回放送日: 2021年10月15日


ゲームの名作の魅力を深堀りする、初の教養番組。MCは本田翼!星野源や世界的なゲームクリエイター小島秀夫と、「デス・ストランディング」の魅力&奥深さに迫る。


半世紀で目覚ましい進化を遂げてきたテレビゲームは、私たちにさまざまな影響を与えてきた。この番組はゲームを「文化」として捉え、名作の魅力に迫っていく。今回取り上げるのは、コロナ禍を予見していたかのような内容が再注目される「デス・ストランディング」!何がおもしろいのか、なぜ語り継がれるのか…本田翼や星野源が作品愛を、さらに開発者の小島秀夫監督が作品に込めた思いを語り尽くし、奥深い世界へといざなう!

 
 2019年発売のゲーム「デス・ストランディング」は、荒廃し分断された世界を、主人公が荷物を配達して繋いでいく、という作品。分断された世界を繋ぐという設定が、最近のコロナ禍で再び注目されている。

 作ったのは「メタルギア」シリーズなどで有名な小島秀夫で、企画・脚本・ゲームデザイン・総合演出まで一人でこなしている。

 本田翼と星野源がスタジオに小島秀夫を呼んで色々聞くという内容。



●KEYWORD 1 分断と孤立

 ゲームの舞台は近未来の北米大陸。あの世とこの世が繋がる超常現象「デス・ストランディング」が発生し、あの世からやって来たものが地上を徘徊し、捕まれば大爆発が発生する事態となり、地上は荒廃し社会は分断されてしまった。生き残った人々はシェルターに籠り、「ポーター」と呼ばれる配達人が命がけでそれらのシェルター間で物資を運んでいる時代。

 伝説の配達人サムは、「ブリッジス」という組織に呼び出され、各シェルター間の繋がりを取り戻すため、「カイラル通信」という通信ネットワークのための起動プログラムを各シェルターに届けるように依頼される。


小島
 企画したのは五年くらい前。トランプ大統領が壁を作る云々と言っていたことにヒントを得て作った。しかしコロナ禍で本当に社会が分断されることになってしまった。



●KEYWORD 2 唯一無二の“配達ゲーム”

 ゲームではサムは、ネットワーク設置の仕事だけではなく、様々な依頼を受けて各地に荷物を届けていく。プレイヤーは荷物の持ち方を工夫したり、様々なツールを使って障害を乗り越えたりできる。配達が完了すると「イイネ」がもらえる。


小島
 配達業の人に取材すると、荷物を届けた時に感謝されるのが一番うれしいとのことだったのでイイネで評価することにした。

 人類が最初に手にした道具が棒で、その次が縄だとのこと。棒は殴るためのもの。縄は結び付ける。今まで35年ゲームを作って来たが、棒で殴るものばかりだったので、縄で「結びつける」ゲームを作った。



●KEYWORD 3 一人だけど“孤独”じゃない

 ゲームは基本的に一人でプレイするが、「ソーシャル・ストランド・システム」という仕掛けで他のプレイヤーと繋がることができる。ゲームがある程度進むと、ゲームが現実の世界のネットと接続され、他のプレイヤーと情報を共有できる。

 すると、ゲーム上に他のプレイヤーが作った橋などが現れ、旅が楽になる。また自分が同様に崖などにロープを置いておいて、他の人に使ってもらう、という事も出来るようになる。


小島
 山登りをしたときに、道が有ったり山小屋が有ったりして助かるが、それは他の人が作ってくれたもの。道路もコンビニも他の人が作ってくれたもの。そういう物に対する感謝の感覚をゲームにも入れたかった。



●KEYWORD 4 依存と分離

 大陸横断するサムを襲って来る者たちがいる。その一つが「ミュール」と呼ばれる者たち。彼らはかつてはサム同様の配達人だったが、いつしか配達ではなく荷物を持っていることに存在意味を見いだすようになってしまった「配達依存症」の者たち。

小島
 ミュールはその時点では敵だが長い目で見ると悪人ではない。



 また「分離破壊主義者」(ディメンス)というテロ組織もサムを襲ってくる。ディメンスは、国家や宗教などの「繋がり」こそが人々から自由を奪うと考えている。組織のリーダーは死の世界の怪物を呼び出す力を持ち、サムを攻撃してくる。


小島
 繋がるとよい事もあるが、個人情報の漏洩とかの弊害も出てくる。良い事も悪い事もある。そのバランスをどうするべきか。


感想

 NHKで放送された、ゲームをテーマにした単発番組。

 小難しい事は言わす、「名作の魅力を深堀りする」という説明通り、開発者を呼んできてゲームの魅力を紹介する、という番組でした。昔放送されていた「MAG・ネット」という番組の2021年版、という印象を受けましたね。有名人の小島秀夫を呼んできて自作ゲームについて語らせる、とかNHKらしい豪華企画でなかなか面白かったです。


 さすがにこのクオリティで毎週放送する、というのは厳しいでしょうが、月一放送で全6回とかいうレベルならやれるんじゃないでしょうか。とり上げる作品を厳選して来年くらいにやってもらいたいもんです。
 
 

この番組について


テレビゲームを“文化”として捉え、名作の魅力を深堀りするNHK初の教養番組!今回取り上げる作品は、世界で累計500万本以上を売り上げ、コロナ禍を予見していたかのような内容が再注目される「デス・ストランディング」!何がおもしろいのか、なぜ語り継がれるのか…本田翼や星野源が作品愛を、さらに開発者の小島秀夫監督が作品に込めた思いを語り尽くし、奥深い世界へといざなう!


MC 本田翼 (俳優・モデル)
ゲスト 星野源 (俳優・音楽家・文筆家)
ゲスト 小島秀夫 (ゲームクリエイター)
ナレーション 神谷浩史 (声優)

 
【PS4】DEATH STRANDING
THE ART OF DEATH STRANDING