【ABUロボコン】感想:科学番組「頂点を射よ! ABUロボコン2021」(2022年2月23日(水)放送)

ロボコンマガジン 2017年 07 月号

NHK ロボコン https://www.nhk.jp/p/robocon/ts/J8Y25YN2QG/
ロボコン”公式ホームページ http://www.official-robocon.com/
放送 NHK総合

【※以下ネタバレ】
 

番組概要

https://www.nhk.jp/timetable/130/tv/20220223/daily/afternoon/
ABUロボコン2021
[総合] 2022年02月23日 午後3:05 ~ 午後4:00 (55分)


世界の若きエンジニアたちが知恵とアイデア満載のロボットで戦う「ABUロボコン2021」。今回はロボットが矢を放ち、ツボに入れる!難解な競技を制するのはどの国か?


世界の若きエンジニアたちが、知恵とアイデア満載のロボットで戦う「ABUロボコン2021」。今回はなんとロボットが矢を放ち、ツボに入れる!わずかな発射誤差も許されない超難解な競技だ。日本からは国内大会を勝ち抜いた東京大学長岡技術科学大学が参加し、世界の強豪に挑む。スピードと正確性を極限まで高めた世界のロボが次々登場。リモートで行われた戦いを制するのは一体どの国か?激戦の火ぶたが切って落とされる。


【ゲスト】田中卓志,【司会】小島瑠璃子,新井理

 
 

競技内容、他

http://www.robocon2021.com/news/22.html
開催日時
2021年12月12日

 競技名「投壺 ~トゥフー~」。
 
 二台のロボットによる矢投げ。

 フィールドには上を向いて口が空いた入れ物「ポット」が赤・青一個ずつワンセットで計8個置かれている。その中に二台のロボットを使って矢を撃ちこむ。試合時間は3分間。使える矢は20本。

 一台目のロボット「TR(スローイングロボット)」は矢の発射専門。二台目「AR(アローキッドロボット)」は矢の発射機能と共に、試合フィールドに落ちた矢を回収してくる機能付き。

 一つのポットに一本矢が入ると一点。赤青セットのポットの両方に矢が一本ずつ入ると「ツイン」とカウントされ8点。ツインが二回で16点、三回で24点。矢を全て無駄なく打ち込んだ場合し、24点・24点・24点・8点で最高80点獲得できる。

 二ラウンド行い、合計得点が最高のチームが勝ち。得点が同じなら所要時間が一番短いチームが勝ち。
 
 
 

結果

優勝 インドネシア スラバヤ工業大学
 
 
 

感想

 ナレーションは、声優の大久保瑠美上田麗奈からバトンタッチした?

 昨年2021年12月12日に開催されたのですが、その後二か月間全く無視されたまま(?)放送されなかったので、今回の放送は危うく見逃すところでした。コロナ時代に入ってからロボコンの放送スケジュールが読めなさ過ぎて、見逃しそうで怖い……


 ABUロボコンは、2019年までは各国代表がその年のホスト国に集まって対戦していたのですが、さすがにコロナ禍の中ではそうもいかず、2020年大会は無し、2021年大会は各国が同じ日同じ時間に自国の会場で競技し、その結果を比べあう、という物になりました。

 そのため、国内大会ではフィールドに二チームが集まって、ヨーイドンで対決していたのですが、世界大会のABUロボコンでは、各チームが誰もいないフィールドに向き合い、淡々とポットに矢を射る、という形式に……、


 し・か・し、災い転じて福となす、というか、この試合形式の変更が吉と出ました。二チームが争う形式では、どちらのチームがどこに矢を入れたのか画面を見ていて追い切れず、どうにも試合が面白く感じられなくて「これはレギュレーションの失敗だな……」と感じていたのですが、淡々と(?)矢を射る形式に変更になったことで矢が入った・外れた、に集中できるようになり、見ていて凄く面白くなったんですよね。

 国内大会であった「ロボットによる相手チームの妨害」という要素も廃止されたことで、純粋に「矢が入るか入らないか」に集中できるようになったのは良かった。

 まあ、純粋に矢の射撃に集中できるようになったことで、「どの位置にロボットを置いて、どの方向にどれくらいの力で射るか」を事前に徹底的に追求できるようになり、おかげで各国がもう精密機械のように矢をポンポン発射して全部入れて80点取るのが当たり前、という状況になっていたのは凄かった。


 ロボコンに魔物が住む、というのはロボコンマニアなら常識ですが、今回も魔物がいました。中国が超凄い性能のロボットを用意して、1ラウンド目に超短時間で満点を取り、暫定一位で優勝候補だったのですが、2ラウンド目でポットに入った矢が勢いでポットの外に出てしまい、しかも中国のロボットは矢の高速発射に特化して矢を回収する仕組みを用意していなかった…… 意外な形で優勝候補が脱落してしまいました。

 日本の長岡技術科学大学東京大学は海外のトップ勢の足元にも及ばず、結局優勝はインドネシアとなりました。

 意外な形で盛り上がったので、今回は得した気分です。
 
 

参考:国内大会の結果

perry-r.hatenablog.com
 
ロボコンマガジン 2017年 05 月号 [雑誌]