【ドラマ】感想:NHK番組「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」第10話「白い服の男」(2022年6月7日(火)放送)

星新一の不思議な不思議な短編ドラマ(NHKオンデマンド)

星新一の不思議な不思議な短編ドラマ NHK
https://www.nhk.jp/p/ts/MKP974JQRN/
https://www4.nhk.or.jp/P7468/
放送 NHK BSプレミアム。15分ドラマ。全20回。

www.nhk.jp
www4.nhk.or.jp
【※以下ネタバレ】
 

あの時の”未来”を生きる私たちへ

 

第10話 白い服の男 (2022年6月7日(火)放送)

 

あらすじ

星新一の不思議な不思議な短編ドラマ「白い服の男
[BS4K] 2022年06月07日 午後9:45 ~ 午後10:00 (15分)


ショートショートの神様・星新一の作品群を豪華キャストで映像化!またしても世界大戦を起こした人類は、金輪際戦争を起こさないために真の平和を希求する組織を作ったが…


またしても世界大戦を起こした人類は、金輪際戦争を起こさないために真の平和を希求する組織を作ったが…出演:滝藤賢一 村上虹郎 / 浦山佳樹 林裕太 瀬戸かほ 大島涼花 / 今井朋彦


【出演】滝藤賢一村上虹郎,浦山佳樹,林裕太,瀬戸かほ,大島涼花今井朋彦

 
 幾多の世界大戦を経たあとの近未来。「戦争」について調べることは禁止され、「セ」という言葉を口にする事さえ禁忌となっていた。

 ある日、「特殊警察署」に新しい署員が配属された。白い服を着た署長は自ら新人を案内し、特殊警察の業務を案内して回る。特殊警察は通常の犯罪は取り扱わず、市民を盗聴して「セ」を口にする人間を発見したり、戦争についての記録を所持している者を逮捕したりしている。

 歴史修正係は、過去の書物の内容を調べ、戦争に触れたものについて、修正可能ならば戦争の記述を消し去って書き直し、修正不可能ならば書物を焼却する作業を行っている。過去の人類は戦争を起こさないようにするため軍縮などを行っていたが、そんな手段では戦争を消し去ることは不可能で、そのためまた世界大戦を引き起こしてしまった。二度と戦争を起こさないためには、戦争という概念そのものを消し去らなければならない。

 やがて、署長の元に子供が戦争ごっこをして遊んでいるという報告が届いた。署長は署員に急行を命じ、必要なら射殺するように指示した。<完>


感想

 原作未読(もしくは読んだけど内容を忘れた)


 ディストピア物。実に分かりやすく、自分たちの掲げる「正義」のためなら何をしてもかまわない、という社会を皮肉った作品。星新一は、こんな作品も書いていたのか…… 


 まあ、2020年代にも「アニメ絵は気にくわない、自分が気にくわないからイコール社会的に許されない だから消えてなくなれ」みたいなことを平気で言う人たちがいますよね。原作は1968年に書かれた物ですが、半世紀後を見通した予言の書であったのか。
 
 

https://www.nhk.jp/p/ts/MKP974JQRN/
白い服の男


【脚本・演出】萩原翔【キャスティング】高柳亮博【助監督】家次勲【制作担当】齊藤光司【撮影・照明】辻智彦【録音】藤田秀成【美術進行】きくちまさと【カラーグレーディング】宮下蔵【MA】塚本啓介


白い服の男」1968年(『白い服の男』所収)

 

この番組について


ショートショートの神様”星新一。生涯にわたり発表された1001編を超える作品は、教科書にも掲載され、いまなお読みつがれています。世代を超えて愛されるその魅力は、“宇宙”“ロボット”“悪魔”など不思議でワクワクするSFやファンタジーの要素。また人間や社会に対する「おかしみ」や「皮肉」をまじえた目線。そしてなにより、短くも、あっと驚かされる予測不可能なストーリーです。それは、毒を含んだ寓話なのか、人類への警鐘なのか…。星新一の珠玉の作品を、令和のいま、実写ドラマとして描きます。


放送:2022年4月~8月 BSプレミアム・BS4K同時放送 毎週火曜日 午後9時45分~10時(全20回)


<全話共通スタッフ>
【総合演出】望月一扶【テーマ曲】出羽良彰【タイトル】caico design / sankakuサウンドデザイン】長澤佑樹【音響効果】阿部真也【美術】森健彦【衣装】宮本茉莉【メイク】原さとみ【ポスプロスーパーバイザー】稲村剛義【映像技術】久野星香【制作統括】柴田直之(NHK)鳥本秀昭、川崎直子、西村崇、坂部康二、神林伸太郎(NHKエンタープライズ)、山本玲実、明仁絵里子(テレコムスタッフ

 
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