【ドラマ】感想:NHK番組「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」第16話「もてなし」(2022年7月19日(火)放送)

星新一の不思議な不思議な短編ドラマ(NHKオンデマンド)

星新一の不思議な不思議な短編ドラマ NHK
https://www.nhk.jp/p/ts/MKP974JQRN/
https://www4.nhk.or.jp/P7468/
放送 NHK BSプレミアム。15分ドラマ。全20回。

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【※以下ネタバレ】
 

あの時の”未来”を生きる私たちへ

 

第16話 もてなし (2022年7月12日(火)放送)

 

あらすじ

星新一の不思議な不思議な短編ドラマ「もてなし」
[BSプレミアム] 2022年07月19日 午後9:45 ~ 午後10:00 (15分)


ショートショートの神様・星新一の作品群を豪華キャストで映像化!うだつのあがらない男が、ある日「ブルギさん」になったことで日常が一変し、夢のような毎日が…


うだつのあがらない男が、ある日「ブルギさん」になったことで日常が一変し、夢のような毎日が…出演:柄本時生 / 中山祐一朗 伊達暁 山下リオ 山本剛史 中村優子 / 画大 小杉幸彦 しのへけい子 三河悠冴 鹿野祥平 / 浅野和之


【出演】柄本時生中山祐一朗伊達暁山下リオ,山本剛史,中村優子,画大,小杉幸彦,しのへけい子,三河悠冴,鹿野祥平,浅野和之

 
 若い男は平凡な人間で、プライベートで良い思いをしたことはなく、仕事では上司から叱責続き、と面白くもない人生を送っていた。

 ある日、その若い男が憂さ晴らしにバーで飲んでいると、一人の裕福そうな男性が話しかけてきて、話を聞くついでにおごってくれるという。若い男が人生で良い思いをしたことが無いと愚痴を言うと、相手はバッジを渡し「ブルギさん」になればいいという。相手によれば、その「ブルギさん」とは、意味が解らないがとにかく人生が良い事づくめになるらしかった。そして相手はそのまま立ち去ってしまう。

 翌日、若い男が「ブルギさん」バッジを付けて出勤すると、人生が一変した。見知らぬ相手が話しかけてきて、車に乗せてくれたり、奢ってくれたり、挙句は大口の仕事を受注してくれたり、と、ひたすら彼のために尽くしてくれるのだった。しかし相手に理由を尋ねても、何故かは教えてくれない。それでも男は自分の人生で初めていいことが起きたと喜ぶ。

 二ヶ月後。若い男は夜中に呼び出されてある建物にはいるが、そこにはある宗教団体の信者が集まっており、男は何かを飲まされる。その宗教は一年毎に月に人間の生贄を捧げることにしており、その生贄となる人間こそが「ブルギさん」だった。そして「ブルギさん」は死ぬときに後悔しないように、一年間は信者たちが可能な限りのもてなしをすることになっていた。

 男は飲まされた薬のせいで動けなくなり、「まだ二ヵ月しか良い思いをしていない」と言おうとするも果たせず、そのまま殺されてしまう。<完>


感想

 原作は多分読んだことあるような気がします。「あっと驚くオチ」という星新一作品に求めるテイストは十分なので、評価はまずまず。

 まあ原作はこんな雰囲気というかニュアンスというかでは無かったと思いますが「翻案」というかそういう事だと受け取りましょう。

 気になるのはバッヂをくれた相手ですが、自分が生贄だと知っていてバッジを押し付けたのか、それとも単に口にしていた通り「親切にされる理由が不明で気持ち悪くなったから譲った」だけだったのか……?

 あと、謎の宗教団体、いくらなんでも一年後に生贄にする予定の人間のことを記録に残して無いとかあり得んでしょ? さらに良い思いだけして逃げ出すかもしれないし、一年間キッチリ身辺を監視しておくべきなんじゃ? と、冷静に考えたら話に色々穴がありますが、ショートショートでそこまで考えるの野暮ですかね……
 
 

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「もてなし」


【脚本・演出】森山宏昭【ラインプロデューサー】石川竜輝【キャスティング】高柳亮博【助監督】家次勲【制作担当】齊藤光司【撮影】樋口辰男【照明】斉藤直樹【録音】ワサンタ・グナティラカ【美術進行】きくちまさと【カラーグレーディング】宮下蔵【MA】塚本啓介


「もてなし」1975年(『地球から来た男』所収)

 

この番組について


ショートショートの神様”星新一。生涯にわたり発表された1001編を超える作品は、教科書にも掲載され、いまなお読みつがれています。世代を超えて愛されるその魅力は、“宇宙”“ロボット”“悪魔”など不思議でワクワクするSFやファンタジーの要素。また人間や社会に対する「おかしみ」や「皮肉」をまじえた目線。そしてなにより、短くも、あっと驚かされる予測不可能なストーリーです。それは、毒を含んだ寓話なのか、人類への警鐘なのか…。星新一の珠玉の作品を、令和のいま、実写ドラマとして描きます。


放送:2022年4月~8月 BSプレミアム・BS4K同時放送 毎週火曜日 午後9時45分~10時(全20回)


<全話共通スタッフ>
【総合演出】望月一扶【テーマ曲】出羽良彰【タイトル】caico design / sankakuサウンドデザイン】長澤佑樹【音響効果】阿部真也【美術】森健彦【衣装】宮本茉莉【メイク】原さとみ【ポスプロスーパーバイザー】稲村剛義【映像技術】久野星香【制作統括】柴田直之(NHK)鳥本秀昭、川崎直子、西村崇、坂部康二、神林伸太郎(NHKエンタープライズ)、山本玲実、明仁絵里子(テレコムスタッフ

 
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