【ゲーム雑誌】感想:ゲーム雑誌「ウォーロック Vol.14(1988年2月号)」『特集:トンネルズ&トロールズ』

ウォーロック 第14号

https://www.amazon.co.jp/dp/4390800140
ウォーロック 第14号 単行本 1988/1/1
出版社:社会思想社 (1988/1/1)
発売日:1988/1/1

【※以下ネタバレ】
 
 

内容

◆特集 トンネルズ&トロール

・トンネルズ&トロールズ・ウイズ・ロードスアイランド!
 ロードスリプレイ『帰らずの森のフェアリー』 水野良
・HOW TO PLAY T&T SPECIAL 『T&T』シナリオ・ヒント集 “スモール・タウン・ノービス” 水野良
・サンプル・シナリオ『ファリスの神殿』 水野良
・モンスターの使い方 山本弘
・魔法について 清松みゆき


 トンネルズ&トロールズのルールブック発売に合わせた大特集。ビックリしたのがウォーロックに「ロードス島」リプレイが載っていたことですね。ロードス島と言えばコンプティーク、「グループSNEロードス島リプレイが読めるのはコンプティークだけ!」、みたいなイメージだったわけで。しかもイラストが出渕裕! 多分コンプティーク掲載のイラストの使いまわしだと思うんですけど、ウォーロック出渕裕イラストが拝めるとは不意打ちすぎて。

 あと、特集の冒頭で「これがSNEだ!」という見出しで当時のメンバーの集合写真が載っています。ほほう、34年前ですよ。



◆オリジナルアドベンチャーゲーム 四人のキング 山本弘:著/米田裕:画

 ファイティング・ファンタジー・シリーズのルールを利用した一種のボードゲーム。トランプをルールに従って伏せて置いてゲーム盤に見立ててプレイする、一種のテーブルトークRPG的な雰囲気もある作品。

 まず、トランプのカードの、ジョーカーを真ん中に置き、その周囲にJとQの8枚、さらにその周囲にAと数字カード、を伏せて置いて7×7に配置して、これをダンジョンと見なします。

 それからKのカードから一枚引き、対応する職業(戦士、魔法使い、僧侶、盗賊)のどれかを担当。FFシリーズと同様にサイコロで技術・体力・運の数値を決定し、ダンジョンの四隅のどこかからスタート。

 カードをめくって、対応するパラグラフを読むと「ダイヤのA ドラゴンと遭遇する 勝てば魔法の剣が手に入る」とか「クラブの6 魔法の泉がある。体力点を原点まで回復できる」とかのイベントが用意されています。それらのイベントをこなしながら中央のジョーカーに向かい、ここでラスボスに勝利して姫を救出できれば勝利! という次第です。

 Kカードが四枚あるので、四人までプレイ可能で、他のキャラクターと遭遇(同じカードに入った時)した場合に、「戦う」「アイテムを売り買いしたり交換したり」「パーティーを組む」「そのまま別れる」などを選択できます。

 雰囲気として、1970年代末から80年代前半頃にアバロンヒルとかが作っていた「TRPGの雰囲気を持つボードゲーム」の仲間という感じで、専用のカードを使う箱入りゲームとして出してもそこそこ売れたのでは、という印象です。



◆裏表紙

 ホビージャパンの「幻のユニコーンエスト」の広告。


ファイナルコメント

 T&Tとロードス島出渕裕イラスト)という意表を付く組み合わせにビックリ。また「四人のキング」は「トランプのカードを使ったゲーム」という説明からイメージしていた物よりはるかに凝った内容で、手に入れて得した気分です。

 あと読者コーナーのイラストが結構アニメ絵が多い。ウォーロック読者というともっと地味っぽいイメージでしたけど、思い込みでしたね。これらの人たちは今何をしているのか(ト書き:想いを馳せる)