【SF小説】感想「コードネームはロムルス」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 720巻)(2024年9月4日発売)

コードネームはロムルス (ハヤカワ文庫SF)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150124558
コードネームはロムルス (ハヤカワ文庫SF) 文庫 2024/9/4
K・H・シェール (著), エルンスト・ヴルチェク (著), 嶋田 洋一 (翻訳), 宮下 潤子 (翻訳)
出版社:早川書房 (2024/9/4)
発売日:2024/9/4
文庫:272ページ

【※以下ネタバレ】
 

天の川銀河の支配者に抵抗する地下組織ウィダー工作員フルゲンは、惑星スティフターマンで2体のヒューマノイドを目撃するが!?


看視奉仕局が全住民を監視し、支配する惑星スティフターマン3。その統計センターで統計部チーフをつとめるヤルト・フルゲンはヴィッダーの潜伏工作員で、表向きはシステムに従順な下僕としてつねに目を見開き、耳を澄ますのが仕事だった。だがある日突然、中央コンピュータがシャットダウンする。その混乱のさいにフルゲンはハッキングをこころみ、銀河系外から未知の宇宙船二隻が到来したという驚くべき情報を得るが!?

 

あらすじ

◇1439話 工作員は泣かない(K・H・シェール)(訳者:嶋田 洋一)

 惑星「スティフターマンIII」の住人ヤルト・フルゲンは地下組織ヴィッダーの潜伏工作員だった。ある日フルゲンは、ハッキングにより、生物が死滅したはずの銀河系外から二隻の宇宙船が銀河系にやって来たという情報を入手した。フルゲンはその後当局に追われる身となるが、ヴァリオ=500を始めとするヴィッダーのメンバーと合流し、なんとか逃走に成功した。(時期:NGZ1144年2月27日~3月5日)

※初出キーワード=恒星ベッデン/惑星スティフターマンIII。エクトポッド(マルティ・サイボーグ)。サイクロプス四連コンボ銃(C4C)。


◇1440話 コードネームはロムルス(エルンスト・ヴルチェク)(訳者:宮下 潤子)

 地下組織ヴィッダーは、素性を隠したリーダー「ロムルス」の指揮の下、銀河系の支配体制「システム」に抵抗を続けており、さらにウイルス壁を無効化する技術の研究を続けていた。“最高ギャラクティカー”ガルブレイス・デイトンは、ロムルスに対話を呼びかけ、その正体がジェフリー・アベル・ワリンジャーだと指摘するが、ロムルスはそれを否定した。直後対話の場にカンタロが出現したため、ロムルスはすぐに逃亡し、ウイルス壁を突破して銀河系外からやって来た宇宙船とコンタクトした。ロムルスことホーマー・G・アダムスは約700年ぶりにローダンたちと再会した。(時期:NGZ1144年2月23日)

※初出キーワード=ヴィロファージ。“ダム決壊”作戦。

あとがきにかえて

嶋田 洋一氏
・ローダン翻訳チーム&翻訳業からの卒業のあいさつ

感想

・前半エピソード「工作員は泣かない」 原タイトル:AGENTEN WEINEN NICHT(意訳:工作員は泣かない)

 前回に続き地下組織ヴィッダーの活動のエピソード。懐かしのヴァリオ=500がヴィッダーのメンバーになっていることが明かされてちょっと嬉しかったです。あとは、エルトルス人キャラの名字が「カソム」だったり、超凄い銃「サイクロプス四連コンボ銃」をぶっ放すシーンが有ったり、と、いかにもシェール作らしい内容でした。


・後半エピソード「コードネームはロムルス」 原タイトル:DECKNAME ROMULUS(意訳:コードネーム・ロムルス

 銀河系内で地道に活動していたヴィッダーが、銀河系外から戻って来たローダンたちと接触する記念すべきエピソード。ロムルスガルブレイス・デイトンの対決、ロムルスの正体明かし、アダムスとローダンたちの再会シーン、等、見所の多い回でした。

その他

 「あとがきにかえて」で翻訳チームの古参メンバー・嶋田洋一氏がチーム卒業宣言をされていました。もうローダン翻訳のみならず、翻訳業そのものから引退されるそうです。お疲れさまでした。……、だからハヤカワは新翻訳者を躍起になって増強していたのか……
 
 
 

700巻~750巻(「カンタロ」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com

ローダン・シリーズ翻訳者一覧は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 

2024年の読書の感想の一覧は以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 

※ドイツ版1439話「工作員は泣かない」表紙
Perry Rhodan 1439: Agenten weinen nicht: Perry Rhodan-Zyklus "Die Cantaro" (Perry Rhodan-Erstauflage) (German Edition)

※ドイツ版1440話「コードネームはロムルス」表紙
Perry Rhodan 1440: Deckname Romulus: Perry Rhodan-Zyklus "Die Cantaro" (Perry Rhodan-Erstauflage) (German Edition)