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感想:科学番組「コズミックフロント☆NEXT」『知られざる月探査「ルナ計画」』

科学


NHK-DVD「コズミック フロント」DVD-BOX(DVD5枚+特典CD付)

コズミックフロント☆NEXT http://www.nhk.or.jp/cosmic/
放送 NHK BSプレミアム(毎週木曜 22:00〜23:00)。

【※以下ネタバレ】

知られざる月探査「ルナ計画」 (2016年6月30日(木)放送)

今回の内容

http://www.nhk.or.jp/cosmic/broadcast/160630.html
知られざる月探査「ルナ計画」


1960年代、アメリカとソビエト連邦はどちらが先に月に到達するのかをめぐり、激しい月面到達競争を繰り広げていた。多くの人々の記憶にはアポロ計画の輝かしい達成が残るが、ソビエトも「ルナ計画」で成功を収めていた。実は、最初に競争をリードしたのはソビエト。初の無人探査機による月面での撮影など、圧倒的な成果で歴史を塗り替えていったのだ。その後、「ルナ計画」はなぜか失速。結果的に、アメリカに人類初の有人月面着陸の栄光を奪われてしまう。しかし、アポロ11号を打ち上げようとしたまさにそのとき、ソビエトは一発逆転を狙って思いがけない行動に出ていた。「ルナ計画」とは一体どんなものだったのか?なぜアメリカに敗れてしまったのか?そして、今も注目を集める「ルナ計画」とは?アメリカのアポロ計画と競った、もう1つの月探査、ソビエトの「ルナ計画」の知られざる全貌に迫る。


旧ソ連の月探査計画「ルナ計画」

 人類の月探査といえば、アメリカのアポロ計画が真っ先に思い浮かぶが、実は月探査は当初旧ソ連がアメリカを遥かにリードしていた。当時、旧ソ連の宇宙開発は、セルゲイ・コロリョフが率いていた。コロリョフは技術者として優秀なだけでは無く、周囲の技術者を巧みに働かせる統率力を持ち、また政治家との折衝能力も持ち合わせていた。

 旧ソ連は1957年に人類初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げた後、すぐさま次の目標を月へ定めた。1959年には探査機「ルナ1号」が月の側を通過、同じ年には「ルナ2号」が月に打ち込まれ、さらに「ルナ3号」は月の周回軌道に乗り、人類史上初めて月の裏側の撮影に成功した。

 しかし、探査機を月に着陸させる計画は上手くいかす、ルナ4号から8号までは全て失敗した。コロリョフは戦闘機の開発などの実績があった技術者ババキンに探査機開発を依頼し、ババキンはそれに応えルナ9号を開発した。1966年、ルナ9号は月着陸に成功し、人類史上初めて月面の詳細な写真を送ることに成功した。



●何故アメリカに追い抜かれたのか

 旧ソ連は1968年には有人月着陸船を完成させており、月着陸のシナリオも作られていた。では何故旧ソ連はアメリカに追い抜かれたのか。それは1966年のコロリョフの急死だった。後継者にはコロリョフの補佐役ヴァーシリィ・ミーシンが選ばれた。ところがミーシンは1667年の事故で臆病になり、人間を月に送る計画を先延ばしにするようになってしまった。また打ち上げ用のN1ロケットの開発も、機構が複雑になりすぎて事故が多発し、有人月探査は1669年時点で行き詰まりを見せていた。そしてその間にアメリカに追いつかれてしまい、1969年にアボロ11号が有人月着陸を目指して打ち上げられてしまったのである。

 しかし、旧ソ連はアポロ11号の成果に水をさすため、アポロ11号に先立つ事数日前に、無人探査機ルナ15号を打ち上げた。ルナ15号で月の岩石を人類史上初めて採取し持ち帰る計画を実行したのである。しかし、ルナ15号は予定されていた着陸地点に予想外の起伏があったため着陸できず、なんとか着陸場所を見つけたときには既にアポロ11号が月着陸したあとだった。しかもルナ15号は着陸に失敗して行方不明となってしまったのだった。



●その後のルナ計画

 1970年、ルナ16号は月のサンプルを地球に持ち帰ることに成功した。同年にはルナ17号で無人探査車が送り込まれ、地球からのリモコンで月面の調査が行なわれた。アメリカは1972年、アポロ17号を最後に有人月探査を終わらせたが、旧ソ連は以後も毎年の様に無人機による月探査を行なった。その集大成が1976年のルナ24号で、月の火山活動が予想よりも遥かに最近まで起こっていたことを突き止めた。ルナ計画が大量に持ち帰ったサンプルにより、月の平均的な地質が判明した。それは45億年前、原始地球に小型惑星が衝突し、飛び散った破片が月になったという「ジャイアンインパクト」説の有力な証拠となった。

 今、また人類は月に次々と探査機を送り込んでいる。ロシアも2019年にルナ25号を月の南極に送り込む予定である。


感想

 いやー、ルナ計画、まるで知らなかったよ。以前の「サリュート」の話といい、こういう旧ソ連系の話題は目新しいので面白いですね。