発売日:2012年9月18日(奇数月18日発売)
(※以下、雑誌の内容に触れていますのでご注意ください)
Cover Story --truth-
絵:なもり
今まで表紙(だけ)で展開していたお話の最終回が、表紙連動漫画として登場。女の子三人が修羅場っていますが、正直さっぱり訳が解りません。
倉田嘘/「百合男子」
百合モノ専用即売会でのお話。百合を馬鹿にするヤンキーが即売会に乱入してきたので、主人公の百合ーダーが覚醒して迎え討ちます。ほぼ全編ドラゴンボールとスラムダンクのパロディです。この人、大昔はシリアスな百合を描く人だったんだけどなぁ、最初の頃の作風に惚れていたので、こんな「バカ漫画」を描く人になってしまってなんと申しますか、非常に残念です…
ちなみに内容は各キャラが百合に付いての想いを激しくぶつけ合っており、
「最近の百合姫は『ゆるゆり』ばかりプッシュしていて嘆かわしい」
「『けいおん!』の次は『ゆるゆり』か! 流行りモノにイナゴみたいにたかりやがって」
などなど、もはやキャラの台詞なんだか作者の意見なんだか解りませんが、くだらなさ過ぎて面白い。「百合男子」史上最高の面白さでしたよ。いやホント、なんか最近のアニメ界隈の「けいおん!もゆるゆりも所詮同じ」みたいな扱いは「違うんだよな〜」みたいな気分が拭えないので、我が意を得たりという感じ。
河合朗/「センチメンタルダスト」(連載)
新連載。ヒロインさん(ちょっと地味)は超素敵で美人な親友さんがいますが、親友さんが学校の先生(さばさばした感じの美人)と仲良くなっていって複雑な気分です。
おお、良い感じ。百合漫画とはこうあって欲しいものです。
高上優里子/「月と世界とエトワール」(連載)
新連載。舞台は音楽学校で「歌姫」と「騎士」という制度があって素敵な歌姫様がいて云々。こういう「百合のためだけに作りました」的な舞台のお話は、上手くやらないとちょっと付いていけないのですが、残念ながらこれはついていけない雰囲気が…
大沢やよい/「ストレンジベイビーズ」(連載)
新連載。以前にも読みきりか短期連載かで有ったものの連載みたい。厨な感じの主人公さんがニコニコ動画的な物で配信していて、で、その配信で人気がある女の子とリアルでも友達になれて、もう人生最良の時。ところがそこに新キャラが現れて…、的コメディ。
最近こういう配信の話がふつーに漫画のネタになり始めましたね。まーまー面白い。
なもり/「ゆるゆり」(連載)
「結衣の部屋に蜘蛛が入ってきて大変 の巻」と「綾乃が京子のリボンを取っちゃった の巻」の2本です。昔狂ったように大量に掲載されていた頃を知っているので、最近のボリュームは寂しいねぇ。
田仲みのる/「ロケット☆ガール -Rock it, GiRL!!-」(連載)
バンド名を決めようとしますが、みんなふざけた名前ばかり出します。
もう百合漫画でも何でもないよね? あと作風なのかヘタなのかとにかく絵が粗い…、それに話も全然進んでなくね? しかし何故か読んでしまう。
柏原麻実/「少女惑星」(連載)
連載というか読みきり連作。ヒロインさんは美人で文武両道で、もう女子高で王子様扱い。でもちょっと地味っぽい子を凄く可愛がっています。それはちょっと暗い過去が有ったからでした。
百合のちょっと暗い面(結局百合は男には勝てない)を描いたお話。
大北紘子/「六花にかくれて」
読みきり。架空の軍事国家(女しかいない)が舞台。軍人の主人公がかつての友人で、今は軍を裏切った罪で犯罪者となっている女性と対面して云々。
地味に良い感じ。
新連載はどれもそこそこ良くて、一時期の「『ゆるゆり』以外読むものがねーよ!」的状態からは脱していますが、今は亡き「百合姫S」のクオリティにはおよばない…、やはり女性が求める百合漫画と野郎が好む百合漫画というのは微妙にベクトルが違うということなのかなぁ。