雑談:ゲームブック研究誌(同人誌)「ソーサリー・アルティマニア」感想

■ソーサリー・アルティマニア
http://gamedouzin.yukihotaru.com/sorcery.html
>ソーサリーを再び徹底研究する
書誌学
>バグと疑問
>システム考察
>確率論とギャンブル
>魔法の呪文
>条件縛りのゲームプレイ
>戦士としてのプレイについて
>その他の諸点について

 ゲームブックの超大作で未だに名作の誉れ高い「ソーサリー」四部作の研究本。いわゆる「ファンブック」というような「名場面集」とか「私の好きな呪文」とか「カッコいいモンスターベスト3」とか、そういうの…、では全く有りません。

 原書、東京創元社版、創土版をそれぞれ調べつくし、誤訳、システムのバグ、訳語の対比、呪文の元ネタ、TRPG版ソーサリーシナリオ、その他諸々についての情報が合計184ページの中に細かい文字でびっしりと書き込まれています。もうこれは本気の「研究本」であり、何かの学術書かと思えるほど。ゲームブックにここまで精力を注ぎ込むその情熱には感嘆します。軽い気持ちではとても読めませんが、ソーサリーという言葉に何かしら感じるものがある人は買っても良いのでは。「中身が薄くてガッカリ」というなんてことは絶対ないことは保障します。