【ゲームブック】「魔法使いディノン1 失われた体」第一報

ゲームブック 魔法使いディノン (1)
http://w3.shinkigensha.co.jp/books/978-4-7753-1300-8.html

ゲームブック 魔法使いディノン (1)
>失われた体

>著:門倉直人
>イラスト:佐藤道明
>本体1,450円(税別) 四六判 292ページ
>ISBN978-4-7753-1300-8 2014年9月13日

>★蘇る名作ゲームブック
>物語を作るのは読者である“あなた”。
>謎の男の体に宿ったあなたは、ディノンと呼ばれる魔法使いとなる。
>たくさんの危険と、少しの不思議にあふれた異境の地を旅して、
>あなたは、あなたを陥れた男のたくらみを打ち砕かねばならない。
>様々なマジックイメージを駆使して、次々と立ちはだかる謎を解明せよ!

■アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/4775313002

■参考:1987年 ハヤカワ書房版
http://www.amazon.co.jp/dp/4150900035/

 元々は1987年に早川書房から発売されたゲームブックで、創土社から復刊予定になっていたものの、同社がゲームブックから撤退する事になったため、紆余曲折の末に新紀元社から発売されたゲームブックです。そう、天下のハヤカワもブーム時にはゲームブックを出していたんですよ(極僅かでしたが……)。

 さて、この作品、他社の作品と比較すると発売当時イマイチ話題にならなかった気がするし、今ネットを「ゲームブック」で検索してみてもこの作品の感想とかを見たことがありません。ということでゲームブッカー待望の復刊!というイメージは無いのですが、しかしまあ、作者が門倉直人先生なら鉄板だろうということで購入してみました。


 パラグラフ数は227。主人公のパラメーターの体力と知力は初期値でスタート。戦闘や知力チェックなどが有り。また「ミスティックマーク」というフラグが用意されており、パラグラフのいくつかでこのマークをシートに記入するように指示されます。このフラグをどれだけ立てたかが鍵となる模様。


 作品世界は、幻想的なファンタジー世界「ユルセルーム」。今も有名なのかどうかは知りませんが、これは国産TRPG最初期作品「ローズ・トゥ・ロード」の背景世界で、つまるところこれは「ローズ・トゥ・ロードゲームブックだったわけです(昔はそれが一つの売りじゃなかったかな)。


 5分ほど読んでみましたが、落ち着いた世界観と、フラグ立て(ミスティックマークの記入)を頻繁に要求されること、が印象に残りました。パラグラフ数は少なめであるものの、ヘビー級の感触がいたします。古の作品の復刊は、ややもすると「新しくバグが作りこまれている」とか「修正した箇所がイマイチで昔のままの方がよかった」とかいう評価が出たりするものなのですが、この作品はどうでしょうか。もう少し追いかけてみます。