感想:ゲームブックアプリ(iOS)「開かずの扉の怪」(フーゴ・ハル)【クリア済】

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■急げ!ガッコウ/開かずの扉の怪
https://itunes.apple.com/jp/app/jige!gakkou-kaikazuno-feino/id549738379?mt=8

 クリアしての感想です。


■概要

・作:フーゴ・ハル
・価格200円。
・アプリ「急げ!ガッコウ/開かずの扉の怪」に収録された2作品の内の一つです。


■あらすじ

 ぼくは「絶対開けてはいけない『開かずの扉』が有る」という噂を聞いて調べに来ました。扉の正体を解き明かし、夏休みの自由課題で発表するつもりです。


■内容紹介/感想

 能力値もサイコロ振りも無いお手軽系ゲームブック。パラグラフは約40個。

 ジャンルとしては屋敷/ダンジョン探索系というところで、舞台は「東西南北に縦横無尽に絡み合うように走る階段」「それらを繋ぐ踊り場」「いくつかの扉」で構成されています。そして階段を移動して「開かずの扉」を発見・解明する事を目指します。階段は立体的に組み合わさっているため、手でマップを書こうとすれば複雑さに頭をかきむしる事請け合いですが、ちゃんとアプリに立体マップが用意されているので、そのあたりは安心です。


 さて、このアプリですが、私がゲームブックの魅力と考える「選択肢を選び、その結果を楽しむ」という要素が殆どありません。というのも、選択肢の大半は

XX番

踊り場に出た。東西に階段が見える。
東の階段を登るなら→XX番へ、
西の階段を降りるなら→XX番へ、

 といった移動コマンド(?)で占められているからです。イベントが起こる箇所は極めて少ないので、やっていることは階段の上り下りばかり……、確かに選択肢は選んでいますが、これは「カーソルキーを押し続けている」のと大差ありません。ちょっとこれはゲームブック本来の面白さを味わえるとは言いがたいような……

 プレイしていて思い出したのは、パソコンゲーム黎明期の屋敷探索アドベンチャーですね。「ニシ ススム」「ナニモナイ」とかを繰り返し、味もそっけもない屋敷を歩き回って鍵を拾って扉を開いて、とかあの手のゲーム。ゲームブックというより、ワイヤーフレームの廊下が描かれたアドベンチャーをプレイしているような懐かしさに浸りました(まあ、ゲームブックもアドベンチャーもルーツを辿れば同じような場所に行き着くわけですけどね)。

 必要なアイテムを手に入れる際に謎解きがあり、入力を要求されますが、不明な場合は「イージーモード」にすると、回答したことになって突破できます。これで「あの謎かけの答えがわからないので、初プレイ以来25年放置したまま」といった悲劇を防げるでしょう。

 ラストはちょっと「おおっ」と思わせる物があり、少しだけ意表を付かれました。(私が考える)正統派ゲームブックとはやや異なりますが、まあそれなりには楽しめました。


■その他
・プレイ時間 1時間
・難易度 5段階評価(5が最高)で2
・面白さ 5段階評価(5が最高)で2