【SF小説】感想「宇宙最大のショー」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 606巻)(2019年12月4日発売)

宇宙最大のショー (宇宙英雄ローダン・シリーズ606)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150122601
宇宙最大のショー (宇宙英雄ローダン・シリーズ606) (日本語) 文庫 2019/12/4
トーマス・ツィーグラー (著), H・G・フランシス (著), 渡辺 広佐 (翻訳)
文庫: 287ページ
出版社: 早川書房 (2019/12/4)
発売日: 2019/12/4

【※以下ネタバレ】
 

コスモクラートのティリクがローダンの乗る《バジス》に現れた。乗員を元気づけるため「宇宙最大のショー」を開くというが……!?


クロノフォシル・アンドロメダの活性化に成功した銀河系船団と無限アルマダは、次のクロノフォシルであるマゼラン星雲をめざす。ところが、タウレクとヴィシュナたちがいくら探しても、そこにあるはずのペリー・ローダンのメンタル成分は見つからなかった。ということは、マゼラン星雲はクロノフォシルではないのか? とほうにくれたそのとき、かれらはマゼラン諸種族が信仰する“マゼランのよき精霊"の存在を知った!

 

あらすじ

◇1211話 マゼランのよき精霊(トーマス・ツィーグラー)(訳者:渡辺 広佐)

 タウレクたちは、マゼラン星雲でローダンのメンタル・エネルギーを探すが、全く発見できない。一方、仮面エレメントは、マゼランを反クロノフォシルに変えるため、二次制約者/震動守護者に変身して大攻勢を開始した。しかしマゼラン諸種族は、「マゼランのよき精霊」が、自分たちを救ってくれると信じ切っていた。やがて「精霊」はローダンのメンタル・エネルギーが人格を持ったものと判明し、仮面エレメントは精霊の力で記憶を取り戻し、自分たちがガイズ=ヴォールピーラー種族であることを思い出した。彼らは二次制約者としてマゼラン諸種族に謝罪した後、同胞の暮らす銀河系の惑星へと旅立った。(時期:~NGZ428年3月10日)

※初出キーワード=マゼランのよき精霊、惑星「仮面舞踏会」、遺伝子同盟、虚偽エレメント、エネルギー・エレメント



◇1212話 宇宙最大のショー(H・G・フランシス)(訳者:渡辺 広佐)

 ローダンたちが小マゼラン星雲に到着し、クロノフォシル・マゼランは活性化された。ナコールは、ローランドレで復活したオルドバンの精神と融合し、「ナコール=オルドバン」となった、一方、《バジス》をコスモクラート・ティリクが訪問し、乗員たちに「宇宙最大のショー」と称するイベントを見せた後、ローダンにクロノフォシルである惑星ランドIに向かうように指示する。しかし《バジス》がランドIに到着した瞬間、ティリクは自分が偽物である事を明かすと同時に《バジス》乗員を失神させた。(時期:不明。NGZ428年3月頃)

※初出キーワード=なし


あとがきにかえて

 高校の同期の人と会った話。


感想

 前半エピソード … 懐かしの「M-87サイクル」時代の設定が大復活したエピソード。第一震動力、二次制約者、ドラン、グラドにパーリアンに将軍にバラモ、等々の単語のオンパレードで、25年くらい前に読んでいた話が鮮やかによみがえってきました。あと、唐突に「ガイズ=ヴォールピーラー種族」まで帰ってきて、慌てて過去感想を読み返しました。441巻「トバの後継者」以来ですね。とか、色々ありましたが、全体的にはまずまず楽しめました。


 後半エピソード … オルドバンの復活と、「宇宙最大のショー」開催の二本立て。ナコールの進化(?)と共にアルマディストのアルマダ炎は消滅。ローダンはアルマダ炎といつまで付き合わないといけないのかと気をもんでいたのですが、ちゃんとお別れ出来て一安心。

 まさかの「ティリク」(自称)が偽物だったというオチに驚愕しましたが、つまり「エレメントの支配者」が自ら介入してきたという事か。超越知性体より進化しているコスモクラートのタウレクたちが騙されたのは何故なのだろう……? コスモクラートであっても、通常宇宙に来ている時は能力が制限されていて、超越知性体より格下ということか?
 
 

600巻~650巻(「クロノフォシル」サイクル)の他の巻の内容・感想は以下へどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 

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