【SF小説】感想「〈つむじ風〉ミュータント」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 610巻)(2020年2月6日発売)

〈つむじ風〉ミュータント (宇宙英雄ローダン・シリーズ610)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150122687
〈つむじ風〉ミュータント (宇宙英雄ローダン・シリーズ610) (日本語) 文庫 2020/2/6
H・G・フランシス (著), H・G・エーヴェルス (著), 星谷 馨 (翻訳)
文庫: 271ページ
出版社: 早川書房 (2020/2/6)
発売日: 2020/2/6

【※以下ネタバレ】
 

レトス=テラクドシャンは、アバカーの少年ボンシンが罪悪感からつくりあげた超能力ブロックをなんとか克服させようとするが……


アトランとジェン・サリクは、グレイ生物であるふりをして、この地を支配するグレイの領主と接触を試み、領主ムータンの“ゴンドラ"に乗りこむことになった。一方で、ふたりと別行動をとるレトス=テラクドシャンは、深淵作用の影響をうけないアバカーの少年“つむじ風"ボンシンと出会う。陽気で楽しげなボンシンは、たぐいまれな超能力の持ち主でもあった。だが、いまは自身が持つ力をブロックしてしまっていた……!

 

あらすじ

◇1219話 〈つむじ風〉ミュータント(H・G・フランシス)(訳者:星谷 馨)

 アトランたちは、領主ムータンのいる移動基地「ゴンドラ」に乗り込むことを許された。一方、レトスはボンシンを説得し、共にグレイの領主の配下との戦いを開始した。やがてレトスたちはゴンドラに捕獲され、領主ムータンはアトランたちに忠誠の証としてレトスたちを殺すように命令した。レトスはゴンドラの一部を切り離し、アトランたち共々逃走に成功した。(時期:不明。NGZ428年2月頃)

※初出キーワード=プシ・エネルゲ



◇1220話 メンタル・ネット(H・G・エーヴェルス)(訳者:星谷 馨)

 宇宙のどこか。「ビルダー帝国」を統治する「ガズビルダー種族」の提督・ノルモンケン・シクは、十戒のペド転送機に吸い込まれてしまう。

 一方、宇宙巨人の夢の中の孵化基地では、スタリオン・ダヴやギフィ・マローダーたちが宇宙巨人を目覚めさせようと悪戦苦闘していた。やがて彼らは増強基地でノルモンケン・シクたちが十戒相手に戦っていることを知る。(時期:不明。NGZ428年3月頃)

※初出キーワード=ガズビルダー種族、ビルダー帝国


あとがきにかえて

 2019年9月の台風15号で被災した話。


感想

 前半エピソード … レトスが設計図を記憶していた巨大ロボをボンシンの力で実体化させる展開に仰天。記憶されあれば全て実体化可能とは、これはもう何でもアリなので、今後巨大戦艦でも出現させかねません……


 後半エピソード … 冒頭のガズビルダー帝国の話はちょっとは面白かったけど、それ以降のダヴたちの話は全然ダメ。最後までほぼ一歩も話が進んでいないという体たらく。とはいえ、ダヴが仮の肉体で貯蔵基地に突っ込んで、何度も死にながらクリア方法を探す、というのは、なんか今風の展開だなぁとは思いました。
 
 
 

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