【SF小説】感想「《ラヴリー・ボシック》発進!」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 632巻)(2021年1月7日発売)

《ラヴリー・ボシック》発進! (宇宙英雄ローダン・シリーズ632)

http://www.amazon.co.jp/dp/415012311X
《ラヴリー・ボシック》発進! (宇宙英雄ローダン・シリーズ632) (日本語) 文庫 2021/1/7
ペーター・グリーゼ (著), アルント・エルマー (著), 嶋田 洋一 (翻訳)
出版社 : 早川書房 (2021/1/7)
発売日 : 2021/1/7
文庫 : 266ページ

【※以下ネタバレ】
 

エレンディラ銀河で行方不明のツナミ艦を探すテケナーたちは、"永遠の戦士"の従者を名乗るシャバレ人宇宙盗賊と出会うのだが!?


ほかの多くのヴィーロ宙航士たち同様、ロナルド・テケナーと妻のジェニファー・ティロンも、ヴィールス船《ラサト》で地球を旅立った。テケナーの目的はストーカーが喧伝したエスタルトゥの“奇蹟"を見ることよりも、消息不明となっている《ツナミ114》の手がかりを探すことにあったが、エレンディラ銀河の近傍まできても成果は得られていない。そんなとき、奇妙ながらくたのよせあつめのような一難破船を探知した!

 

あらすじ

◇1263話 エレンディラの掠奪者(ペーター・グリーゼ)(訳者:嶋田 洋一)

 NGZ429年5月。ロナルド・テケナー率いるヴィールス船《ラサト》は、エレンディラ銀河に到着すると、先にこの銀河を訪問していた筈の二隻のツナミ艦について調査を開始した。直後、テケナーたちは《ツナミ113》は既に破壊され、《ツナミ114》は乗員を皆殺しにされてエルファード人に引き渡されたことを突き止める。《ラサト》はさらなる情報を求め、惑星「ナガト」を目指すが、エルファード人の攻撃を受けてナガトに墜落してしまう。(時期:~NGZ429年5月5日)

※初出キーワード=自由略奪者、ソタルク語、ゴリム、恒星セポル、惑星ナガト



◇1264話 《ラヴリー・ボシック》発進!(アルント・エルマー)(訳者:嶋田 洋一)

 ロワ・ダントンたちのヴィールス船《ラヴリー・ボシック》は、エレンディラ銀河に到着すると、各地で交易をおこないつつ銀河中枢部へ向かった。やがてロワたちは、エルファード人の戦士とのトラブルに巻き込まれるが、ロワがパーミットを見せるとエルファード人はロワに平伏した。《ラヴリー・ボシック》は、テケナーからの救難信号を受信すると、すぐさま惑星ナガトに向かい、同様に救助に駆け付けたブルたちと合流した。(時期:~NGZ429年5月5日~)

※初出キーワード=クカートン帝国、クカートン人、惑星クカートン


あとがきにかえて

 住んでいる埼玉県の越谷市で、散歩しつつ飲んだりした話。


感想

 前半エピソード … 原タイトル:DIE FREIBEUTER VON ERENDYRA(意訳:エレンディラの海賊たち)

 異銀河にやって来たテケナーたちの船があっという間に撃墜される話。異銀河に遠征してきて手探りで現地の状況を調べる辺りは、カピン・サイクル後半を連想しましたが、太陽系帝国の戦艦と違ってヴィールス船の頼りないことよ……


 後半エピソード … 原タイトル:DER FLUG DER LOVELY BOSCYK (意訳:《ラヴリー・ボシック》の飛行)

 ロワ・ダントンたちの行商日記みたいな話。現在の話と、登場キャラ・ジョー・ポリネーゼの日記の内容が交互に描かれるので、読み辛い事おびただしかった……、この構成意味ないと思う。

 あと、作者のエルマーは、ヴィシュナの七つの災厄エピソードの際にトーラとクレスト(の偽物)を登場させるなど、過去の設定の掘り起こしが大好きみたいですが、今回もルビン人(150巻/300話:M-87サイクルの冒頭にちらっと登場しただけの種族)をいきなり再登場させたりして、「そういやいたなぁそんな連中……」とめっちゃ懐かしかったです(笑)
 
 
 

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