感想:オカルト検証番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリーE+(プラス)」(最終回)『超常映像 謎解きスペシャル』(2020年12月28日(月)放送)

UFO事件クロニクル

幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリーE+(プラス) https://www.nhk.jp/p/ts/R88ZYP985X/
放送 NHK Eテレ。毎週月曜午後7:25~午後7:50(25分)

www.nhk.jp
【※以下ネタバレ】
 

他の回の内容・感想

perry-r.hatenablog.com
 

超常現象の謎を楽しみながら、その正体を徹底検証!
BSプレミアムで大好評を博したシリーズが、地上波・Eテレの夜に出現!
2014年に放送した総合テレビ版から名作をセレクト。最新情報などを加え再構成。
みなさんの心に引っかかっている謎と神秘と不思議の真相に迫ります!

光と闇のナビゲーター 栗山千明
語り 中田譲治
テーマ音楽 志方あきこ

 

(最終回)超常映像 謎解きスペシャル (2020年12月28日(月)放送)

 

内容

幻解!超常ファイルE+(プラス)最終回「超常映像 謎解きSP」▽UFO!謎の生物!
[Eテレ]2020年12月28日(月) 午後7:25~午後7:50(25分)


アメリカ軍のUFO秘密基地を発見?人工衛星ネッシーの姿をとらえた?巨人が?天使が?人魚が実在していた?怪しい映像の正体を徹底検証!謎解きの先には驚きの真相が!


まさか?ウソでしょ?でもホンモノにしか見えない、UFO、未確認生物、幽霊などの不思議な映像。そんな驚きの怪しい映像の正体を徹底検証!さらには謎映像で大もうけするビジネスまで直撃取材!▽「単なるCGでしょ?」と考えるのはもったいない。その作り方を探ってみると、人間の心理のウラを突くテクニックや、現代システムの意外な落とし穴など、あなたの知らない世界がいっぱい。ドキドキ刺激的な謎解きを楽しみましょう!


【出演】栗山千明,【語り】中田譲治

 
インドネシア 謎の天使降臨!?

 2011年。インドネシアの首都ジャカルタのショッピングモール前の道路に向けられた監視カメラが、深夜、光り輝く何かが空から地面に降り立ち、すぐさま飛び立つシーンを捕えていた。天使が降臨したのか?!


 同様に監視カメラが映した衝撃映像としては、他にも

・2008年シンガポール。エレベーターを映したカメラの映像に老婆の幽霊が!
・2011年北京。道路でトラックにはねられそうな自転車の人間に謎の人物が超高速で近づき、一瞬後別の場所に瞬間移動させていた!


[真相]
 インドネシアの天使映像は、建物の壁の一部が、謎の光が降りてくるときは光を反射しないのに、上昇するときには反射している。また道路上の木の影が、強烈な光が当たっているはずなのに消えていない。これらから、明らかに加工された映像と判断できる。また他の二つの映像は、企業が宣伝のために作ったと解っている。

 監視カメラの映像は、カメラが固定されていて絵が動かないため、実は加工しやすいので要注意。



●2014年4月 イギリス 謎の巨大生物

 2014年。イギリス。スマホの地図アプリで見ることのできる衛星画像で、ネス湖に巨大な生物のような何かの画像が映っていた。人工衛星ネッシーを撮影したのか?!


[真相]
 実は「船の航跡」。地図アプリの写真というのは、一度に全てを撮影している訳ではなく、少しずつ狭い範囲を撮影し、それらの写真の縁を重ね合わせて巨大な一枚の写真にしている。この撮影の際に船がネス湖の上を航行していて、片方の写真にだけ写り込んだ。そして二枚の写真を重ね合わせると、船は黒くなって見づらくなってしまい、航跡の白い波だけがよく見えて魚のように見えてしまった。

 識者は「こういう衛星写真の撮られ方も知らない」「単にワクワクしたいから、何でもかんでも考えもなしに飛びつく人たちがいる」と苦言を呈している、とか。



●宇宙人と人間の秘密兵器? アメリカ・ニューメキシコ州 UFO基地に潜入!

 2012年。アメリカ・ニューメキシコ州ダルシーで、町の上空を飛ぶ銀色のUFOが建物の中に着陸する映像が撮影された。数日後、撮影者がその建物に近づいてみると、建物の中から再度UFOが現われ、機体には「USAF(アメリカ空軍)」の文字が書かれていた。そこに兵士が現われて銃を撃ちまくり、そこで映像は途切れた…… アメリカ空軍が宇宙人とUFOを開発しているのか!?


[真相]
 映像は、撮影者の都合に合わせるかのようにUFOが上手いタイミングで飛行してくれていて、あまりにも出来過ぎている。また海外の検証サイトでは、建物の入り口の看板に「OONDYLA」と書いてある事が指摘されていた。

 そこで番組スタッフが「OONDYLA」を調べると、これは会社名で「わが社はアナタの会社を衝撃映像を使った口コミで宣伝します」という業務内容の会社だった。このUFO映像は、この会社が、自分たちの技術力の宣伝のために作ったものだったのである。



●衝撃映像を売る商売

 ネットで衝撃映像を検索してみると、

・2013年。ドイツ南部。草原に着陸している円盤の側で謎の人影が手を振っていて、その後円盤が飛び去る。
・2014年。ドイツ中部。公園で父親が子供を映していたところ、上空に三角形の物体が飛んでいるのが映りこんでいた。

 というものが見つかったが、どちらも投稿者は同じ人物だった。プロフィール欄には「この映像を商業用に使いたい方は連絡を」と記されており、映像ライセンスを売る商売をしている模様。そこで番組スタッフが会社に連絡を取ったところ、「世界中にいる動画の投稿者と独占契約し動画をネットに投稿している」「世界中のテレビ局に映像を売っている(大半は日本のテレビ局に売れる)」とのことだった。



●インチキ映像の見破り方

・2013年。イスラエル。海岸を撮影していると、人魚らしい生物に遭遇。
・科学者が身長10メートルはありそうな巨人の骸骨を発掘している写真が出回った。伝説の巨人族ネフィリムの骨なのか?

 といった、この手の衝撃映像の真偽を調べるには、英語で検索してみるとよい。例えば「巨人→giant」「ニセモノ→fake」なので「giant fake」で検索し、結果を日本語翻訳してみると、この写真にはオリジナルがあり、元々は2000年に大型哺乳類を発掘している場面の写真で、その写真を元にカナダのグラフィックデザイナーが加工してコンテストに応募したもの、と判明した。それが「本物の発掘現場の写真」の触れ込みでネットで出回っていたわけである。

 また「人魚動画」も「mermaid fake」(人魚 ニセモノ)で検索すれば、アメリカの偽ドキュメンタリー番組で放送された映像だと解る。

 その他のキーワードとして「hoax」(でっちあげ)、「skeptical」(疑い深い)などで調べてみれば、真実は簡単に明らかになるはず。


感想

 2014年のNHK総合での放送バージョンと同じく、最終回は「インチキ写真/映像の見破り方」でした。ためになりましたね。
 
 
 

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