【映画】感想：映画「オズの魔法使」(1939年:アメリカ)

NHK BSシネマ　http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送　NHK BSプレミアム。2021年1月1日(金)

【※以下ネタバレ】
　

故郷のカンザスから魔法の国オズへ迷い込んでしまった少女ドロシーの大冒険。「虹の彼方に」はじめ、名曲の数々と鮮やかな色彩で映画史上にさん然と輝く傑作ミュージカル。

故郷のカンザスから魔法の国オズに迷い込んでしまった少女ドロシー。愛犬トトと、仲間になった、カカシ・ライオン・ブリキ男とともに、願いをかなえてくれる魔法使いの住むエメラルドの都を目指すが…。主演は当時１０代のジュディ・ガーランド。名曲「虹の彼方に」をはじめ、数々の名曲と当時最新の技術を駆使した鮮やかなカラー映像で、８０年以上たった今もアメリカ映画を代表する作品として愛されている傑作ミュージカル。

あらすじ

　ドロシーは、おじおば夫婦が営むカンザスの農場で、愛犬のトトと共に暮らしている少女。ところがある日、意地悪な地主のガルチが農場に現れ、トトが自分の足をかんだので保安官に引き渡すと言い出したため、ドロシーはトトを助けるため一緒に家出する。

　ドロシーは旅の途中、「マーヴェル教授」と名乗る占い師と出会うが、マーヴェルはドロシーが家出してきたことを見抜くと、おばさんが病気で倒れたのが見えるともっともらしいことを言い、ドロシーを家に戻らせる。ところが農場には猛烈な竜巻が接近しており、おじやおばたちはドロシーを心配しながら避難していた。ドロシーは無人の家に戻るが、猛烈な竜巻で家ごと吸い上げられてしまう。

　ドロシーが気が付くと、家は全く見知らぬ土地に不時着しており、出会った「北の魔女」グリンダから、ここが「オズの国」だと教えられる。家は丁度悪い魔女「東の魔女」を下敷きにして着地しており、ドロシーは国民から悪い魔女を倒してくれた恩人だと感謝される。

　そこに、東の魔女の妹「西の魔女」が現れ、姉の魔法の赤い靴を回収しようとするが、グリンダは一足先にそれをドロシーに履かせてしまう。西の魔女はドロシーたちを脅してから、一旦立ち去った。ドロシーはカンザスに帰りたいというと、グリンダは「エメラルドの都」に住んでいる「オズの魔法使い」ならば帰る方法を知っているかもと言い、「黄色いレンガの道」に沿って進むように助言する。

　ドロシーが道に沿って進んでいると、「脳ミソの無いカカシ男」「ハートの無いブリキ男」「勇気のないライオン」と次々と出会う。ドロシーは彼らに、オズの魔法使いならば欲しい物を与えてくれるかもしれないと教え、四人は一緒にエメラルドの都へと向かった。

　ドロシーたちはエメラルドの都につくものの、オズの大王である魔王使いは、望みをかなえるには西の魔女のほうきが必要だと条件を出し、ドロシーたちは仕方なく西の魔女の城へと向かった。しかしドロシーは赤い靴を狙う西の魔女に拉致され、助けに向かった三人もすぐに見つかってしまう。西の魔女はカカシを脅すためワラの体に火をつけるが、ドロシーはそれを消そうと水をかけたところ、西の魔女にも水がかかってしまい、水が弱点だった西の魔女は溶けて消えてしまった。

　ドロシーたちはほうきをもって再びオズの魔法使いの元に行くが、魔法使いはまた別の日に来いと追い返そうとする。ところがドロシーたちは、魔法使いの正体がカーテンの向こうに隠れていたただの男だと気が付く。男はカンザス出身のカーニバルの気球乗りで、成層圏まで上昇したものの、そのまま戻れなくなってオズの国に漂着し、国民から魔法使い扱いされているのだという。

　男は、カカシ男には思考学の博士号の証書を渡すと、カカシ男はたちまち頭脳明晰になった。ライオンには「勇気」と書かれた勲章を与え、ライオンは弱気が吹き飛ばされた。ブリキ男にはハート形の時計を与えた。そしてドロシーには一緒に気球でカンザスまで帰ろうと提案し、国民に対し、国の後の事はカカシ男たち三人に任せると宣言する。

　ところがドロシーは逃げ出したトトを追いかけて気球に乗り遅れて取り残されてしまった。悲しむドロシーに、グリンダはドロシー自身の力で帰れると言い、靴のかかとを三回鳴らして家の事を思うように言う。そしてドロシーが気が付くと、カンザスの家のベッドでおばに看病されているところだった。ドロシーはオズの国に行ってきたというが、皆は夢を見ていただけだと取り合わない。ドロシーは家ほどいい所は無いといっておしまい。

感想

　評価は○（面白い）。

　タイトルだけなら知らない人の方が少なそうな超有名映画。子供の頃に一度見たことがあるものの、「白黒映画と思わせて、どっこい途中からカラーになる映画」という一点しか覚えていなかったため(笑)、今回数十年ぶりに視聴しましたが、いやー、面白かった　(　´∀｀)b

　基本的に子供向けテイストで作られているのですが、特に子供だましと感じるところも無いし、何よりテンポが凄く良いので、あっという間に引き込まれてしまいました。エメラルドの都につくまでに苦労が色々あるのかと思ったら、途中に三人と出会っただけで即到着してしまうので「早っ！」と驚きました(笑)

　また、終盤、西の魔女の城に乗り込むあたりの展開は緊張感で手に汗握りましたし、魔女が水であっさり消滅とかいう意表を突いたオチも楽しかったし(笑)、オズの魔法使いの正体がたんなるアメリカ人というあっと驚くどんでん返し、気球で帰還して一件落着と思わせて、アクシデントで乗り遅れてしまうという気を持たせるクライマックスなど、最後まで気を抜けない展開で、いやー、これが1939年の映画とは思えないクオリティでしたよ。

　１時間４４分があっという間に過ぎ去る素敵映画でした。
　
　

シネマ「オズの魔法使」＜字幕スーパー＞＜スタンダードサイズ＞
[ＢＳプレミアム]2021年1月1日(金) 午前5:36～午前7:20(104分)

【製作】
マービン・ルロイ
【監督】
ビクター・フレミング
【原作】
Ｌ・フランク・ボーム
【脚本】
ノエル・ラングレー、フローレンス・ライアスン、エドガー・アラン・ウルフ
【撮影】
ハロルド・ロッスン
【音楽】
ハーバート・ストサート　（作詞）Ｅ・Ｙ・ハーバーグ　（作曲）ハロルド・アーレン
【出演】
ジュディ・ガーランド、フランク・モーガン、レイ・ボルジャー　ほか

製作国：
アメリカ
製作年：
1939
原題：
THE WIZARD OF OZ
備考：
英語／ 字幕スーパー／カラー（※一部白黒）／スタンダード･サイズ

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