【特撮】感想:特撮「ウルトラQ 4Kリマスター版」第7話「SOS富士山」

ウルトラQ Vol.1 [DVD]

ウルトラQ 4Kリマスター版 NHK https://www4.nhk.or.jp/P5138/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 

第7話 SOS富士山

 

あらすじ

ウルトラQ 4Kリマスター版(7)SOS富士山
[BS4K] 2021年05月10日 午後11:15 ~ 午後11:41 (26分)


35mmフィルム原版から4Kリマスター。富士山に噴火兆候。付近住民の避難は遅れ、樹海に住むタケルにも通じない。彼を探す由利子たちは池から巨大岩が飛ぶ瞬間を見た!


富士山が噴火の兆候を見せている。しかし付近住民の避難は一向に進まず、樹海に住む野生児のタケルにも話が通じないらしい。タケルを探しに樹海へ入った由利子たちは池の中から巨大な岩が飛び出す瞬間を目撃した!もともと35ミリフィルムで制作されていた1966年放送の特撮ドラマを4Kリマスター。だれも見たことがなかった「ウルトラQ」。


【出演】佐原健二,西條康彦,桜井浩子

 
登場 … 岩石怪獣ゴルゴス

 由利子と一平は、噴火の予兆を見せている富士山の取材にやってきたが、冨士の樹海で暮らしている若者、通称「樹海のターザン」ことタケルの話を知り、そちらの取材に切り替える。光子という女性によれば、彼女は15年前に家族で冨士の樹海にやって来た際、当時4歳だった弟のタケルとはぐれてしまい、捜索でも見つからなかったのだという。そのため、光子は樹海にいる若者がタケルだと信じていた。

 その頃、吉野のお池が沸騰し、中から巨石が飛び出すという異常事態が起きる。巨石は業者によって爆破され、バラバラになった岩石には空き地に捨てられたが、夜中に一つに集まると、巨大な怪獣となって動き始めた。

 タケルは怪獣のせいで洞窟に閉じ込められるなど色々あった後、怪獣の背中にしがみつき、怪獣の中核らしい光る玉を取り出すと、怪獣は停止してしまう。タケルは玉を空中に放り投げ、拳銃で撃つと玉は大爆発する。タケルはやがて光子と再会した。直後大雪崩が起き、雪が怪獣の体を覆いつくした。

 最後。人間社会に戻ったタケルが、スーツを着てさっぱり散髪して、マスコミに取り囲まれてたりするシーンで〆。

脚本:金城哲夫/千束北男 監督:飯島敏宏 特技監督:的場 徹


感想

 評価は×(これは無い)。

 サブタイトルに「樹海のターザン・タケルの大冒険」とでも付けたほうがよさそうなトンデモエピソード。

 富士山が250年ぶりに噴火しそう、という導入部は期待させてくれますが、直後「樹海のターザン」云々という話が出てきて一気に変な方向へ……、


 もともと真面目に作る気はなかった、というか、コントのようなエピソードのつもりだったらしく、

・巨石を爆破する作業員が、見物している子供が膨らませた風船ガムの破裂にビックリして、予定より早く爆破してしまう、というシーンあり。作業員を演じたのは「晴乃チック・タック」という1960年代に活動した漫才コンビだったそう。

・準主役の警官が、洞窟に閉じ込められたりするたびに「落ち着いて持っているものを確認しよう」というが、全く役に立つものが出てこず、ペロペロキャンデーが出て来るのでなめたりする

・ストーリーに何の関係も無い子供たちが出てきて、しきりと手製のロケットを打ち上げようとする

 と、真剣さというかが全くありません。1960年代的にはこれは怪獣コントとして面白かったのかもしれませんが、今(2021年)視点で見るとさっぱりです。怪獣(ゴルゴス)の吠える声が、なんとゴジラそのままだったりするのはちょっとウケましたけど……

 子供たちが「タケルとアベベとどっちが走るのが早いかな?」とか話すシーンがあります。アベベは1964年の東京五輪でマラソン二連覇を果たしたあのアベベですね。このエピソードの放送は1966年2月ですので、当時旬の有名人だったわけです。時代が解るセリフですね。
 
 
ウルトラ怪獣名鑑 新たなる挑戦編 [1.岩石怪獣ゴルゴス](単品)
 
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 
Vol.2
ウルトラQ Vol.2 [DVD]
Vol.3
ウルトラQ Vol.3 [DVD]
Vol.4
ウルトラQ Vol.4 [DVD]
Vol.5
ウルトラQ Vol.5 [DVD]
Vol.6
ウルトラQ Vol.6 [DVD]
Vol.7
ウルトラQ Vol.7 [DVD]